縦スクロール漫画とは何ぞや?
新時代の漫画表現である、縦スクロール漫画。
漫画アート芸術家は、人生初の縦スクロール漫画表現に挑戦しました!
縦スクロール漫画とは、スマホやパソコンなどデジタル媒体で閲覧することを目的に作られた、縦にスクロールして読む漫画のこと!
ぼくの人生初の縦スクロール漫画は、「バカオのジャックと豆の木」第4話「バカオ、豆を疑う」の巻となります!
まずは縦スクロール漫画とはどんなものなのか、ぼくの実験作をご覧ください。
漫画の後には縦スクロール漫画とは何かについてや、デジタル漫画表現にいたる漫画の歴史、筆者が縦スクロール漫画(スマホコミック)に挑戦した理由が書いてあります!
それでは縦スクロール漫画「バカオのジャックと豆の木」を、ご覧ください!
Contents
バカオのジャックと豆の木4話「バカオ、豆を疑う」の巻
単純!
まんまと詐欺師にハメられるバカオであった!
縦スクロール漫画とは?
縦スクロール漫画とは、ご覧のようにひたすら縦に続く漫画のことであります。
縦スクロール漫画は、スマホやパソコンで見るのに向いた漫画です。
スマホは指を使って上から下に画面を動かすので、縦スクロール漫画の方が見やすいわけです。
スマホでページ漫画を見ると、細かい部分の絵を確認したいとき、ズームアップする手間が生じますからね。
でも縦スクロール漫画なら初めから、デジタル機器の横幅を想定したサイズで漫画が見れます。
縦スクロール漫画は表現の仕方が異なる?
縦スクロール漫画は、従来の漫画とは表現の仕方が異なります。
これまでの紙で読む漫画は、ページを開くことで、漫画を見開きとして楽しめました。
しかし縦スクロール漫画では、上から下に向かって漫画が流れます。
縦スクロール漫画だと、読者の視線は上から下に動くので、絵やセリフをどの順番で置くかが紙媒体と違うんですね。
また縦スクロール漫画には、コマやページの概念がありません。
なぜなら縦スクロール漫画は、縦に続く1枚のキャンバスに、自由に漫画を描けるからです。
コマが使いたければ使えばいいし、コマなしで絵やセリフだけという演出もできます。
視線が上から下に動く縦スクロール漫画では、漫画の構成が紙媒体とは異なるのです。
縦スクロール漫画は、1枚ものの絵巻みたいな表現になるんですね。
さらに縦スクロール漫画は、スマホやパソコンで見るのが前提なので、色がついてる場合が多い。
これまでの紙媒体の漫画は、印刷する目的があったので、モノクロで描かれました。
しかしスマホやパソコンなら、カラーでもモノクロでも、製作費は変わりません。
むしろカラーの方が、作品が映えるでしょう。
それなら縦スクロール漫画は、カラーが多くなるはずです。
実際に今有名な縦スクロール漫画は、だいたい色がついてます。
しかし縦スクロール漫画は、単行本にまとめるときが面倒です。
見開きで読む単行本に縦スクロール漫画を載せるとき、構成を作り直さなければいけません。
縦スクロール漫画は単行本に構成しなおすこともできますが、あくまでデジタル機器で読むことを目的に作る漫画なんですね。
●縦にスクロールして読むので、漫画の見せ方が紙媒体とは変わる
●縦スクロール漫画には、ページやコマの概念がない
●縦スクロール漫画は、色がつくことが多い
縦スクロール漫画は読みやすい?
縦スクロール漫画は読みやすいという人と、読みにくいという人に分かれます。
紙媒体の漫画に慣れてきた人からすれば、縦スクロール漫画は、読みづらいかもしれません。
世代的には、30代より上の人ですね。
でも2007年にアップル社がi-Phoneを発売して以来、スマートフォンは急速に社会に浸透しました。
生まれた時からスマホがある世代からすれば、スマホのほうが漫画を読みやすい現象が起きています。
スマホ画面を上から下に動かすだけで漫画が読めるなら、簡単ですからね。
実際若い世代には、複雑化した現代漫画のコマ割りが分かりづらいという人もいます。
今後、生まれた時からスマホがある「スマホネイティブ」の人が増えてきます。
つまり漫画を読む媒体が、紙からデジタルメインになる可能性が非常に高いわけです。
紙の漫画も残るでしょうが、デジタル漫画が優勢になるだろうことは想像がつきますね。
デジタル漫画は作品さえできれば、ネット上でいくつでも販売できます。
またデジタル漫画は紙を使わないので、製作費も紙媒体ほどかかりません。
経済面で節約でき、作品ができればネットで売れて、スマホなどのデジタル機器がある現在。
さらに漫画をデジタルで制作すると、手描きするよりはるかに効率が良いです。
漫画を読む媒体がデジタルに移行するのは、ごく自然なことだと思います。
そんなとき、新しもの好きな漫画アート芸術家は、どうするのか?
もちろん、時代の波に乗りますよ!
漫画がデジタル機器で読まれる時代がくるなんて、面白いじゃないですか!
僕は漫画描きの目線で見て、縦スクロール漫画は表現として面白いと思います。
なぜかというと、これから漫画の文法を作れる世界だからです。
縦スクロール漫画は登場して間もないので、漫画の文法が完成していません。
だから、漫画が読みづらいかもしれない。
しかし表現者の視点からいうと、縦スクロール漫画の文法を自分たちが作れる場所にいるってのは、うれしいものです。
縦スクロール漫画表現が試行錯誤されるにつれて、読みやすくなっていくでしょう。
縦スクロール漫画出現の分岐点にいる漫画描きは、どんどん表現の実験をしていきましょう!
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高級商材化している漫画
今は、漫画が高級商材化してると言われてるんですよ。
漫画って、値段高いですからね。
コミックスだと、400円以上するのが普通です。
でも今はYouTubeやTikTokなど、無料で楽しめるエンターテインメントが目白押し。
映画やアニメだって、Huluやアマゾンプライムなどの動画配信サービスを使えば、安く見放題が楽しめます。
でも漫画って、全巻を購入すると結構な値段になりますよね。
ドラゴンボールをコミックス全42巻そろえると、約18480円になります(2019年11月2日時点でのコミックス1冊440円で計算して)。
中古でドラゴンボールの漫画全巻をそろえるとしても、現在筆者がアマゾンで調べたら最低6000円台のものがありました。
漫画が、無料で読めるサイトも存在する現代。
そんな中お金を出して紙媒体の漫画を買う人は、よっぽど漫画が好きな人でしょう。
漫画の他にも面白いコンテンツが無料で楽しめる今、漫画本は高級商材化しているんですね。
縦スクロール漫画の読めるアプリは?
縦スクロール漫画が読めるアプリで有名なのは、comico(コミコ)です。
comicoは、縦スクロール漫画を配信する先駆者的な存在。
他に縦スクロール漫画が読めるアプリは、以下です。
ここに挙げたものは、電子書籍が読めるアプリを除外しています。
漫画アプリの中には、電子書籍を販売しているところもあるようです。
縦スクロール漫画は新しいジャンルなので、まだ配信してるアプリは少ないですね。
でも縦スクロール漫画には「偽装不倫」など、ドラマ化した有名な漫画もあります。
今後、縦スクロール漫画の配信されるアプリが広がるかもしれません。
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漫画の歴史はデジタル表現に変わりつつある?
今は漫画表現が移り変わる、歴史的地点にあります!
ぼくたちは新しい漫画表現が生まれる現場を、リアルタイムで体験しているのです。
現在、スマートフォンの使用者がとても増えています。
昔は漫画を雑誌やコミックスで読んでたかもしれないけど、今の若い人はスマホで漫画を読む人が増えてるんだぜ
今後はスマホネイティブの人間が増えることから、漫画をスマホで読む人が一般化すると思われます。
紙媒体の漫画が消えることはないでしょう。
紙で読む漫画の良さもあるからね
でも漫画を読む媒体が、紙からデジタル機器がメインになる可能性は非常に高い。
漫画の歴史を見ると、古い媒体が新しい媒体にとって変わられることが多々ありました。
終戦後、安価な紙に描かれた赤本漫画が流行ります。
赤本漫画で大ヒットを出したのが、手塚治虫氏です。
その後1953年に、貸本漫画が流行りました。
貸本漫画は質の良いカバーがかけられた、漫画が載ってる本のことです。
1950年代末から1960年にかけて、貸本漫画の最盛期がきます。
貸本屋で漫画を借りて、一定期間経ったら返すのが、貸本漫画です。
今でいうレンタルDVDショップみたいなものだな
その後は、月刊漫画雑誌が流行ります。
僕も大好きな水木しげる氏が、このパターンです!
貸本漫画を描いていた漫画家は、月刊漫画雑誌で連載するようになりました。
月刊漫画雑誌の後に流行ったのが、週刊漫画雑誌。
今有名な少年サンデーや少年マガジンが、1959年に週刊少年漫画雑誌の先陣を切りました。
現在漫画雑誌のシェアトップを誇る少年ジャンプが発刊されたのは、1968年。
初め月2回刊行していたジャンプは、1969年に週刊で発行する漫画雑誌になります。
ジャンプは、サンデーやマガジンよりも、約10年遅く出発したんですね。
サンデーやマガジンは当時の人気漫画家、手塚治虫氏や赤塚不二夫氏、水木しげる氏や藤子不二雄氏たちを、かこっていました。
新規参入したジャンプは、大御所の手塚治虫氏たちを作家人に加えることができなかったのです。
ジャンプは、新人作家を積極的に投入する戦略で、差別化を図ります。
だから創成当時のジャンプでは当時の新人作家であった、永井豪氏や吉沢やすみ氏、本宮ひろ志氏たちが活躍していました。
そして見事、ジャンプが漫画雑誌のシェアトップを勝ち取るんですね。
このようにして、漫画の歴史は移り変わってきました。
赤本⇒貸本漫画⇒月刊漫画雑誌⇒週刊漫画雑誌と続いて、今…
デジタルで読む漫画の時代が到来し始めているんです。
今、漫画の新しい時代が始まっているんですよ!
それが、デジタルで読む漫画。
ぼくたちはデジタル漫画時代を、リアルタイムで体験しているんです。
紙媒体での漫画はすでに、たくさんの作家が漫画表現を開拓してきました。
しかしデジタルの漫画表現は、始まったばかりです。
可能性に満ちている!
おもしろいじゃないですか!
ここに突っ込まずして、なにが漫画アート芸術家でしょう?
新しいデジタルの漫画表現こそ、自分が突き進むべき道だと感じたのです!
そんなことから筆者は、縦スクロールの漫画を今回から始めた次第です。
今後、このブログで連載している漫画を縦スクロールの漫画に変えていこうと思います。
たまにはこれまでのように、ページ漫画を描くこともあるでしょう。
でも、ブログやWEBをメインの活動場所にするなら、デジタル漫画表現は必須だと感じます。
このブログは、デジタル漫画表現の実験の場所になるでしょう。
まずは、縦スクロール漫画に挑戦していきたいと思います!
縦スクロール漫画となった「バカオのジャックと豆の木」の前後エピソードは、以下のリンクに載っています♪
バカオの誕生秘話は、以下の記事に書いてあります♪
バカオが勇者になって冒険する漫画「バカオクエスト」の創作秘話は、以下の記事から♪