絵画のジャンルに、自画像というのがある。
「自画像って何で描くんですか?」
こんな疑問をネット上で見かけたので、この僕がお答えしよう。
ちなみに僕は漫画アートを創作する、漫画アート芸術家(@artkasukawa)である。
では筆者が考える、画家が自画像を描く意味について見ていこう!
2021年10月30日追記
自画像に関する4コマ漫画アートを作りましたので、まずはそちらをどうぞ!
自画像って何?
画家は自画像を描く。
自画像は、画家本人を描いた肖像画といえる。
自分を描いていれば、写真や彫刻も自画像というようだ。
ではなぜ画家は、自画像を描くのか?
画家が自画像を描く意味とは?
画家が自画像を描くとは、自分を絵として描くとともに、自分という表現者のありのままを世間に示すことにある。
画家は自画像を描いて、自らの本質を表現するのだ。
画家が自画像を描くというのは、単に顔を似せるよりももっと深い意味があるはずだ。
それは自分の本当の姿を、世にさらすことにある!
本当の自分を表現するために、画家は自画像を描くのだ。
画家は表現者だ。
自画像を描くというのは、自らに表現の目を向けて、その有様を暴露することなのだ!
社会を生きていると、本当の自分を出せない時もあるだろう。
大人になると本音と建前で、時々の状況に応じた自分を振る舞うのではないだろうか。
そういう偽りの仮面を脱ぎ捨てて、あるがままの自分の姿を、自画像で描くのである。
例えば日本の小説家に、太宰治という方がいた。
太宰治氏は、自分のことを題材に小説を書いた。
そして決まって自らの嫌なところ、汚いところ、みじめなところ、見せたくないところを小説のモチーフにする。
これは普通の人なら、恥ずかしいことだろう。
しかし表現者には、自分の一番恥ずかしい所を世間にさらして表現する人もいるのだ!
ウソ偽りない自分にとってのリアルを表現するのが、表現者だ。
そのためには恥ずかしくてもバカに見えても、さらけ出さなきゃいけない部分がある。
同時に自分の一番恥ずかしい部分が、最強の武器だったりもするのだ!
画家が自画像を描くというのは、本当の自分を表現するために、自らを作品に昇華した太宰治氏の行動に似ている。
画家が自画像を描く意味とは、作者の本当の姿を表明することなのである。
あのファン・ゴッホは、自身にとってのリアルを自画像に込めて、表現したのだ!
画家は自画像を通して、自らの魂を世間にさらけ出すのだ!
芸術とは、自己の魂の表現である[
画家が自画像を描く本当の意味とは、これなのだ!
画家が自画像を描く意味:芸術家とは一つの姿勢である
芸術家とは、一つの姿勢である。
芸術家とは、表現者としてどう在るのか?を世間に示すことなのだ。
画家は自画像を描き、世の中に自分という人間の意味を示すのだ。
画家は、絵を描いて自己を語る。
自画像はごまかしの効かない、自分という存在を伝えるための重要なモチーフだ。
かつてレンブラントやファン・ゴッホといった画家が、自分の成長段階に応じて何枚も自画像を描いた。
時を経るに従い、自画像を描く表現が、魂に語りかけるように深くなっていった。
彼らは自画像を描きながら、自らの魂の深淵にもぐりこんでいったに違いない。
だから、自画像を描けば描くほど深みが増していったのだと、僕は思う。
ゴッホやレンブラントは、自画像を描きながら自らと対話していたのだろう。
これは表現者として、意味のある重要な過程だ。
画家にとって自画像を描く意味とは、自己対話のありさまを世間に示すことにある!
画家にとっての自画像は、芸術家の本質をあぶりだす重要な表現なのだ!
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画家は自画像で自己表現する
この自画像は25歳のころ、筆者がアクリル絵の具を使って描いた。
普通に自分の顔を描いたら、こんな風にはならない。
ではなぜ、自画像を上のように描いたのか?
内なる本当の自分を表現したいと思ったからだ!
ただ顔をその通りに描いたら、それは単なる似顔絵だ。
画家が自画像を描くというのは、そこに信念というか、魂をたくすのだ!
だから結果的に、上のような自画像になる。
ファン・ゴッホが自分様式の絵を確立してからは、自画像を普通には描いていない。
激しくうごめく線が、色が、形態が、ゴッホの自画像に描かれている。
そこには、意味深な表現力が宿っている!
画家は自画像で、本当の内的自己を描くのだ!
それが芸術家なのだ!
ファン・ゴッホは自画像を描くことで、自らの魂を赤裸々に語っていたのだ!
これぞ、自己表現である。
画家は自画像を描くことで、強烈なる自己表現を行っていたのだ!
画家が自画像を描く意味のまとめ
「芸術家とは一つの姿勢である」
表現者としてどう在るのか?
世の中に何を発信するのか?
画家の全ての行動が、芸術家としての姿勢を表明している。
画家が自らを示す一番ダイレクトな方法が、自画像を描くこと。
この素晴らしい自画像という手段を、使わない手はない。
揺るぎなくあなた自身であれ。
そして自画像を描いて、強烈無比に自己を表明するのだ!
自画像は、表面的な顔を描き写すのではない。
自画像は、描いた人物の魂の深淵を、垣間見せるものなのだ!