漫画アート芸術家

漫画とアートを組み合わせて創作を行う漫画アート芸術家が、漫画の描き方や芸術、創作活動について書いているブログです。

ホラーについて

ホラー漫画描きがホラーとサスペンスの違いについて語る

投稿日:2017年7月8日 更新日:

恐怖とは

ホラーは様々なメディアに浸透している。

漫画、映画、ゲーム、小説、アニメ…

これらホラーに共通するものがある。

それは「恐怖」。

 

ホラーは人に恐怖を与えて楽しませる事を目的に作られたジャンル。

なぜこんな事を書くのかと言うと、僕はホラーというジャンルにとことん切り込もうと思っているからだ

 

粕川博康は漫画と絵画を組み合わせた創作活動を行っている。

僕は漫画で心底恐怖を描きたい。

 

では「恐怖」とは何か?

ホラー映画、漫画が好きな人はその原点にある「恐怖」について知る事で、ホラーの面白さの秘密に触れる事が出来る。

漫画でホラーを描くのならまず恐怖について知る事で漫画にホラーを取り入れやすくなるだろう。
という事で本日はホラー好きやホラー漫画を描きたい人に向けて恐怖について、ホラーやサスペンスの違いについて解説していこう。

 

スポンサードリンク

恐怖とは?


恐怖とは人間や動物が持っている感情の一つ。

自分に危険な事態が起こった時、それに対処する事が困難な時に起こる感情が恐怖と言われている。

 

僕達は「怖い」という言葉をよく使うけど、怖さとは一体何なのだろう?

人が恐怖を感じると

・状況から退避しようとする
・心拍数が増加する
・血の気が引く
・発汗、震えやマヒ状態が起こる

と言われている。

怖さの起こる仕組みが分かればそれを漫画などの創作に取り入れる事でホラーを生み出すことが出来る。

そんなこともあって僕は「恐怖」について調べてみた。

 

どんな時に人は恐怖を感じるのか?

恐怖 少女

人は以下の状況の時に恐怖を感じるという。

あなたの好きなホラー作品と照らし合わせてみて見よう。きっと下のいくつかの要素を持っているはずだ。

1.未知なものに対する恐怖

人が恐怖を感じる場面は様々ある中、その共通項として「未知なものに対する恐怖」というのがある。

 

例えばホラーの代表格と言える幽霊。

あなたが人通りの少ない夜道を車で運転している時、ふとバックミラー越しに映った白い女の姿。
振り返ると誰もいない…

この状況は…怖い。

なぜ怖いかと言えば、「どうして一瞬白い女が見えたか不明」(未知)だからだろう。

幽霊や超常現象などはまだ科学で証明できていないので、白い女が見えた理由が分からない。

 

もう一つ例を挙げてみよう。

あなたが夜道を一人で歩いている。
向こうから人影のようなものがこちらへ向かって歩いてくる。
近づく内に影は段々大きくなり、見上げるような大きな影が目の前に立っていた…。

目の前にいる大きな影に恐怖を感じるだろう。

このように対象が何だか分からない、気味が悪いという未知な現象に対して人は恐怖する。

 

2.闇に対する恐怖

 

人は暗い所を怖いと感じる。

例えば電灯一つない夜の墓場、真夜中の学校、真夜中の山深い湖…など。

 

どうして暗さが恐怖を感じさせるのかと言うと、周りが把握できないからと言える。

同じ学校でも人がたくさんいる真昼間では怖さは感じられない。
これは明るいために遠くまで見えて安心感が持てるため。

しかし自分一人の時に、周囲は真っ暗で薄気味悪い場所にいたらきっと怖くなる。

あなたが全く把握できない暗い環境に一人取り残されたら不安が生じるはずだ。

そこに不気味な女の笑い声が後ろから聞こえたら…即怖くなる。

 

深い闇は恐怖を生む格好の題材である。

 

3.死の恐怖

骸骨

多くの人は死を恐れる。

なぜなら死という状況がどんなものか全く分からないから。

死んだら人はどうなるのか?経験した人はそうそういないだろう。

 

本や人づてに聞くことはあるけど、確認しようがない。

死を体験したことがないので、想像できない…死は未知なのだ。

痛いのか、安らかなのか、絶望なのか、諦めなのか、人によって感じ方は違う。
しかし厳然と存在する死。

 

 

この死を扱うことで恐怖を表現できるのがホラーだ。

死は未知であるがゆえに「未知に対する恐怖」が存在している。

 

4.自分にとって強大な存在の恐怖

人は自分にとって強大でコントロールの効かない存在に対して恐怖を感じる。

例えば

・人気のない山奥で一人の時に巨大グマに襲われる
・乗っている飛行機がテロリストにハイジャックされる
・山奥で猟奇殺人鬼の怪物と遭遇しナタを振り回される

 

上の様に自分の力で相手をコントロールできない危機的状況の時、人は恐怖を感じる。

 

自分の命は相手にゆだねられている。

食われるのか、銃で撃たれるのか、改造されるのか、粘土の様にこねられるのか?

実際に自分が恐怖の状況に陥るのは多くの方が嫌がるだろう。

 

しかし他者が恐怖の状況に陥る様を、安全な場所から鑑賞する分には怖さとドキドキを味わうことが出来る。

「自分が安全な場所から鑑賞する」というのがミソだ。

映画館、DVDの前、漫画や文章を通して、何でもいい。

実質的な危険は及んでこないという安心があるから恐怖を楽しむことが出来る。

ここがホラーの魅力なのだ。

 

ホラーとサスペンス

ホラーと近いジャンルにサスペンスがある。

僕はサスペンスも大好きでサスペンスの神様と呼ばれるイギリスの映画監督アルフレッド・ヒッチコックの作品はほとんど見ている。

サスペンス作品にも恐怖という感情が描かれる。
所でホラーとサスペンスの違い、分かるだろうか?

 

サスペンスとは

サスペンスとは不安や緊張など宙づりにされたような不安定な心理状態を描いた作品と言える。

語源は「観客の心を宙づりにする」所からズボンのサスペンダーから来ているとされる。

観客の心を緊張させ、不安にさせ、この先どうなるのかな?とハラハラさせる展開が主題になっていれば、それがアクションや西部劇でもサスペンスと呼べる。

 

例えば絶海の孤島に閉じ込められた8人の男女が、日に日に一人ずつ消えていく。どうやら恐るべき殺人鬼が潜んでいるらしい…
これはサスペンスに含まれる。

 

・これからどうなるんだろう?
・すぐそこに危機が迫っている
・密室に閉じ込められてしまった
・得体のしれないモノから追跡される

…など観客に対して不安やドキドキをてこに次を見続けさせようとするものがサスペンス。

 

僕はサスペンスの手法が好きで漫画によく取り入れるようにしている。
恐怖やドキドキ感というのは何か非日常的で、物語の続きを読みたくさせる誘惑が働いていると思うからだ。

胸の鼓動がドクンドクン聞こえるような不安な心境、ヤバい状況、先行き不透明な状況に主人公を置く。

その主人公はこれからどうなるのか?

作者自らが主人公と同じ心境になり、その状況を感じた時に主人公キャラクターの次なる行動が見えてくる。

 

ホラーとサスペンスの違い

ホラーが超自然現象な、未知な存在に対する恐怖ならば、サスペンスは現実にいる人間が起こす恐怖と言えよう。

ホラーとサスペンスが融合した作品もあって、その場合は両社の要素を持っている。

例えば人が落とし穴に落ちて、悪霊に襲われる事が主題にあれば、それはホラーとなる。

落とし穴に落ちたら地下世界を発見し、生きて戻れるかどうか?の部分が主題ならばサスペンスだ。

 

ホラーにあるのは人間ではない何か未知な存在。

「13日の金曜日」のジェイソンだったり「オーメン」のダミアンだったりと、人を越えた不可解な存在という前提がある。

サスペンスは人間心理の不安、緊張、ドキドキの状況を味あわせて先を見たいと思わせる。

なのでサスペンスは恐怖の対象が人間である事が多い。

あらかじめ殺人鬼が誰かを視聴者に知らせておいて、主人公と絡ませることによりハラハラドキドキさせる展開がサスペンス作品に多い。

 

ホラーとサスペンスを合体してホラーサスペンスというジャンルもある。
この場合ホラーとサスペンスのどちらの要素が大きいかで作品の方向性も決まる。

 

未知の超常現象による恐怖が優位であればホラー。
主人公が死ぬピンチを何度も切り抜けドキドキさせることに焦点が合っていればサスペンスの方が優位となる。

 

ホラーとサスペンスを知ることで物語作りが面白くなる

僕はこれまでたくさんのホラー、サスペンス系の物語に接してきた。
ホラーとサスペンスと言う物語形式はとても面白く、物語創作を行う際とても役に立つという事が分かった。
なぜなら人間には「怖いもの見たさ」という好奇心が存在し、ホラーに惹かれてしまう人が大勢いる。

またサスペンスは物語を最後まで読んでもらうために必須なスパイスと言える。

主人公に十分に共感を持たせた上でサスペンスを仕掛ける事により、「この先どうなるのだろう?」というドキドキ感が先を読む原動力となってくれるからだ。

 

サスペンスやホラーの手法は様々な物語の中で使われているので、今後物語を読むときは意識してみることで漫画の創作力向上に繋がるだろう。

まとめ

 

「恐怖」とは人間だれもが持つ感情。

危険な事態が迫った時、それに対して対処のしようがない時に人は恐怖を感じる。

 

人が恐怖を感じる4つの要素がある。

・未知なものに対する恐怖
・闇に対する恐怖
・死の恐怖
・自分にとって強大な存在の恐怖

 

ホラーとサスペンスの見分け方は

・ある状況から生まれる緊張した、不安定な心理状況が作品の核になっていたら、又はあなた自体がそのドキドキから先の展開が気になりだしたら、それはサスペンスなのだ。

・ホラーは人間ではない、超自然的な何かに焦点が当たっている。

未知な何かが主人公やあなたに恐怖を与える目的で描かれていたら、それはホラーなのだ。

⇒ホラー映画が好きな人の心理や特徴を10大発表!

 

愛野すず
毎度ありがとうございます!

スポンサードリンク

-ホラーについて

執筆者:

関連記事

バカオ喰われる 四コマ漫画

デモンズ2を観て考えた恐怖やホラー映画~「バカオ喰われる」

Contents1 デモンズ2を観て恐怖、ホラー映画について考える2 デモンズ2について3 ホラー物語の典型的な物語パターン4 1970~80年代の洋画ホラー映画は黄金時代!5 最後に デモンズ2を観 …

no image

ホラーの世界を変えた革命的な発想力!ラブクラフトの世界とは

  H.Pラブクラフト   ハワード・フィリップス・ラブクラフト(1890年8月20日~1937年3月15日)。   20世紀初頭のアメリカを生きた小説家。 彼が書いた作 …

ホラー映画好き心理ホラーまとめ

ホラー映画が好きな人の心理、特徴を10大発表!

「私、ホラー映画が好きなんだけど、どうしてだろう?」 世の中にホラー映画が好きな人はたくさんいます。 漫画とアートを組み合わせて創作を行う筆者もホラー系作品が大好き! 映像に身を任せるだけで簡単に恐怖 …

ホラー室内

ダリオ・アルジェントのホラー映画の魅力!美しく芸術的な恐怖!

古今東西を通じて最も愛する映画監督がいる。 イタリアのホラー映画監督ダリオ・アルジェント(1940年9月7日~)だ。 僕がダリオを心から愛するゆえんは独自の感覚に基づくホラー映画を徹底して撮り続けてき …

臆病者

学校舞台の肝試しホラー漫画は現実感とアレの融合から生まれた

    こちらは学校(高校)で肝試しをする少年を描いたホラー漫画「臆病者」。   臆病者でしょうがない主人公の弱木が、高校1年になった祝いに男になるための試練を受ける漫画 …

サイト内検索

プロフィール

プロフィール

プロフィール
粕川裕康/漫画アート芸術家。漫画描きと油絵描きをしており、二つ合わせて漫画アート芸術家!/漫画とアートを組み合わせた創作活動をしています。

RSS Feed RSS - 投稿

粕川も大きな影響を受けた心温まる名作海外ドラマ!
関連記事はこちら!
関連記事はこちら!
4コマ漫画ランキングに登録しています!毎度ご声援感謝いたします!