100円ショップではいろいろなものが売ってるので、漫画の画材を買うこともできる。
100円ショップで売ってる漫画の画材といえば、墨。
漫画を描くときに使う墨って100円ショップに売ってるもので大丈夫なの?
筆者は100円ショップの墨で長年漫画を描いていたので、安物の墨を使うメリットとデメリットがわかる。
この記事では100円ショップの墨で漫画を描くことのメリットデメリットや、効率的にペン入れをするための100円ショップの墨の張り方について書いていこう!
Contents
漫画を描く墨は100円ショップの墨汁で大丈夫?
筆者は長年100円ショップの墨汁を使って漫画を描いた末に、思ったことがある。
漫画制作はできれば漫画専用の墨汁やインクを使った方がいい。でもお金をかけたくない人は100円ショップの墨でも大丈夫。
基本的に漫画専用の墨汁やインクの方が、絵が描きやすい。
漫画専用に作られてるだけあり、線の伸びがなめらかで描き心地がいいのだ。
しかし漫画専用の墨やインクは、値段が高いものもある。
画材にお金をかけたくない人は、100円ショップの墨でも描けるのは確か。
以下から、100円ショップの墨を長年使ってきた筆者が、100円ショップの墨を使うメリットとデメリットについて書いていこう。
100円ショップの墨を使うメリット
100円ショップの墨を使うメリットは、何より安いことにある!
墨汁がいっぱい入ってて100円で買えるから、安さを重視するなら100円ショップだ。
墨は漫画制作で使う機会が多いので、安くおさえたいもの。
例えばペン入れやベタ塗り、髪の毛のつやベタを塗る時などに墨を使う。
広範囲のベタ塗りをするときは、けっこう墨を消費するものだ。
また漫画制作中に、墨をこぼしてしまうことがあるかもしれない。
筆者は何度も墨をこぼしてきた 笑 100円ショップの墨だったから経済的な痛手はなかったけど。
こぼれた墨を片付けるのは大変なので、こぼさないように気を付けよう!
なにげに墨は消費量が多い画材なのだ。
価格の高い墨だと、こぼした時のショックが大きいだろう。
しかし100円ショップの墨汁なら、いくらでも気にせず使えるので気が楽である。
だから漫画を描き始めて間もない人は、100円ショップの墨でも大丈夫。
漫画を描きなれて画材にこだわるようになったら、専用の墨やインクを買うといいだろう。
100円ショップの墨でも、問題なくペン入れやベタ塗りなどに使える。
100円ショップの墨が、薄いわけでもない。
漫画の場合、印刷したりネット上で公開するのが主なので、墨の質にそれほどこだわる必要はないのだ。
しかし…
墨をいくら使っても大丈夫という気でペン入れをしてると、絵を描くとき気分的なゆるみが生じかねない。
この墨は安いからという気持ちが働き、絵を描くときも安っぽい気持ちが出てくることがあるのだ。
漫画専用の墨やインクを使えば、値段も高めなので、描く時に気が引き締まる。
墨にかけたお金を取り戻すためにも、きちんとした絵を描こうと思える。
だから気分的に100円ショップの墨を使うときより、慎重なペン入れをすることができるだろう。
100円ショップの墨を使っていると気持ちまで安っぽくなり、それが作品に反映しかねない。
高くても質の良い道具を使い、心身込めてペン入れをする方が、良い作品につながるだろう。
絵を描く画材をケチってはいけない。
漫画専用の墨やインクを使った方が、気持ち的にキチンとした絵を描こうと思えて、結果的に質の高い絵を描く意欲につながる。
しかしお金をかけたくない人は、100円ショップの墨でも十分である。
筆者は長年100円ショップの墨を使ってきたけど、何の問題もなく漫画が描けた。
出版社に投稿する用の漫画も、100円ショップの墨で描いたことがある。
しかし見る側は100円ショップの墨も漫画専用の墨も、判断はつかないだろう。
漫画を描く側の気持ちに違いが出て、絵の質が変わるくらいのものだ。
漫画専用墨汁の方が描き心地がなめらかなので、絵を描くとき気分が良くなる。
100円ショップの墨と漫画専用墨汁で、どちらが描き心地が良いかは人によって違う。
100円ショップの墨と漫画専用墨汁などを試してみて、使いやすい方を選んだ方が良いだろう。
100円ショップの墨のデメリット
100円ショップの墨のデメリットは、長時間たつと線がかすれて描きづらくなることにある。
筆者は、100円ショップの墨を小さな容器に移しかえて使っている。
容器に入れた墨は、数か月くらい使わないと、ねばつくことがあるのだ。
100円ショップの墨は、買った当初は漫画制作の墨として使える。
しかし購入してから数か月ほど容器で放置すると、滑らかな描き心地がなくなってくる。
ペン入れをしても、線がかすれてしまうのだ。
とくに100円ショップの墨のかすれ方は激しい。
例えば原稿用紙に丸ペンで背景を描いていると、キチンと墨につけているのに何度描いても線がかすれる。
というか、線が描けない。
仕方ないので、ペンを水に浸して再度墨につけると、何とか線が引けたのだが。
これだと作業効率が悪い。
線がかすれる原因は、ペン先の使用期間が過ぎて描きずらくなったと思っていた。
しかしある時から漫画専用のインクや墨汁に変えたところ、描きやすさが全然違うのに驚いた。
墨を変えるだけでここまで絵の描きやすさが違うのか…と感じた瞬間である。
それ以降僕は、漫画を描くときは専用の墨やインクを使うようになった。
100円ショップの墨は容器に移してから長期間経つと、ねばつきがでて絵を描く時に線がかすれるというデメリットがあったのだ。
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漫画制作でおすすめの墨やインクは?
僕はこれまで色々な墨やインク使ってきたけど、絵が描きやすいなと思ったのは以下の開明墨汁。
開明墨汁は墨なので、インクに比べて乾くのはやや遅い。
しかし開明墨汁の線の伸びの良さ、繊細さ、力強い濃度は、魅力!
パイロット製図用インクも、漫画を描く人には定番のインク。
パイロット製図用インクは乾きが早いので、作業がどんどん進められる。
インクの乾きが早いのは、漫画を描く人からすると嬉しいもの。
インクが乾かないうちにペン入れをすると、生乾きのインクに手がこすって原稿が汚れてしまう。
しかしパイロット製図用インクは乾きが早いので、作業効率アップにつながるだろう。
筆者はパイロット製図用インクを、ボトルで買って使用している。
パイロット製図用インクは、繊細なタッチで描くときにも向いているインク。
ペン先に墨などが残った状態で放置すると、一晩でもペン先が錆びることがあるので、使用後のお手入れはしっかりしよう。
ペンを使い終わったら、ティッシュでペン先をふいておくのだ。
上に挙げた墨やインクを使うと、気持ち良く絵が描ける。
紙の上を滑る時の滑らかさが、100円ショップの墨とは違うと筆者は感じたからだ。
では100円ショップの墨は、漫画制作に使うべきではないのか?
いや100円ショップの墨も、使うべき場面がある。
100円ショップの墨汁は練習用で使う
100円ショップの墨は、漫画を描く練習で使うと良いだろう。
例えばペン入れをする練習の墨汁として、100円ショップの墨を使う感じだ。
他にも
●ベタ塗りの練習
●髪の毛のツヤベタの練習
などにも100円ショップの墨が使える。
ベタ塗りや髪のツヤベタなどは広範囲に塗ることがあるので、墨の消費量が激しい。
そんなときは安い100円ショップの墨を使えば、好きなだけ練習ができるのだ。
好きな漫画の1ページをまるまるコピーする練習をするときにも、100円ショップの墨が使える。
プロの漫画家が描く1ページの漫画を雑誌などを参考に、そっくり描き写す練習である。
これをすると、プロの漫画家がどのような密度で絵を描いているかが分かり、画力アップのためにも役立つ練習法だ。
筆者は有名漫画の1ページをまるまるコピーして描く練習をしたことがあるけど、墨を消費した。
練習で描く時は100円ショップの墨を使い、本番の漫画を描く時は漫画専用のものを使うといいだろう。
以下の記事では100円ショップの墨でも練習できる、ベタ塗りのコツが書いてあります♪
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ペン入れの作業効率を上げる100円ショップの墨の張り方とは?
漫画制作でペン入れをする時に役立つ、墨の張り方って何?
100円ショップの墨で漫画を描く時、小さな容器に墨を移しかえて使う。
容器に墨を張る時に、コツがある。
ペン入れをする時、ペン先を墨につけて絵を描き、また墨につけるという作業を繰り返す。
ペン先を墨につける簡単な行為だけど、漫画一本を描き上げるまでには、上の作業を何度も繰り返すことになる。
そのためペン先を墨につける時間を短縮すると、漫画制作の効率化につながるのだ。
ペン先を墨につける時間を短縮するには、容器の口ギリギリまで墨を張ると良い。
漫画の専用墨汁などは、容器の下から3分の2くらいの位置に墨が入っている。
これだと容器の口から墨まで距離があり、ペン先を墨につけるまでにわずかだが時間がかかる。
また容器の口をその都度みながら墨をつけるのは、けっこう面倒くさいもの。
そんなときこそ、容器の口ギリギリまで100円ショップの墨を張りたい。
容器の口まで墨が張ってあれば、ペン先を容器の口に滑らせるだけで、墨をつけることができる。
「ペン先を墨につける時間なんて」と、軽く見ないでほしい。
漫画を一本仕上げるには、結構な回数ペン先を墨につけるのだ。
容器の口ギリギリまで墨が張ってあれば、ペン先をちょこんと容器の口に浸すだけで絵が描ける。
また墨のペン先を浸すときに、容器を見る手間もはぶける。
これはペン入れの制作時間を短縮できる方法なのだ。
容器の口まで張ってある墨にペン先を滑らせると、気分的にも心地よく作業ができる。
また100円ショップの墨なので、万が一墨がこぼれても、経済的な痛手は少ない。
そんなこともあり僕はペン入れの時、容器の口まで墨を入れておくようにしている。
ただしデメリットもある。
容器一杯まで墨が入っているので、ちょっとした振動で墨がこぼれやすくなってしまう。
また墨をこぼした場合、大量の墨が広がることになる。
そんなときの対策として、小皿の上に墨が入った容器を置こう。
墨容器の下に小皿があれば、墨がこぼれた時も、机が汚れなくてすむ。
漫画を描くのは、とにかく地道な作業の連続。
ここで紹介したようなちょっとした工夫が、作業効率に大きく影響してくるのだ。
100円ショップの墨汁は漫画制作に使えるかの最後に
100円ショップの墨は、できれば本番の漫画制作には使わない方が良い。
なぜなら安い墨を使うことで、絵を描く時の気持ちのゆるみにつながることがあるからだ。
また100円ショップの墨は容器に移してから長期間放置すると、ねばついて線がかすれることがある。
ペン入れの際に線がかすれるのは、作業効率に影響がでるので避けたいもの。
漫画専用の墨汁やインクは、描き心地や線の伸びの良さが違う。
だから本番で漫画を描くときは、漫画制作専用の墨汁やインクを使いたい。
しかしお金をかけたくない人であれば、100円ショップの墨でも十分漫画は描ける。
実際に筆者は何年も100円ショップの墨を使ってきたから、それが分かる。
100円ショップの墨汁は漫画を描く練習用として使い、本番原稿では専用のインクや墨を使うのがベストだろう。