天上天下唯我独尊。
よく勘違いされやすい言葉です。
世の中には「天上天下唯我独尊」というタイトルの漫画がありますね。
「天上天下唯我独尊」という漫画は1991年~1995年にかけて週刊ヤングマガジンで、もりやまつる氏が描いていたボクシング漫画です。
コミックスは全16巻出ています。
漫画の天上天下唯我独尊は、ケンカばかりしている岩城凌(いわきりょう)が、大阪を背景に活躍します。
そんな岩城がいろんな問題にもまれながらボクサーとして歩む道が描かれ、最終的に世界タイトルに挑戦していく物語になっています。
また天上天下唯我独尊は音楽グループSuperfly(スーパーフライ)が2016年に楽曲として発表していますね。
スーパーフライが歌った天上天下唯我独尊は、映画版「闇金ウシジマくんザ・ファイナル」でテーマ曲として使用されました。
でもこの記事でぼくが載せるのは、筆者が感じた「天上天下唯我独尊」ネタの漫画です。
漫画の後には、天上天下唯我独尊の本当の意味や言葉の読み方についても書いてあるので、興味のある人はぜひ最後までご覧ください。
それではまず天上天下唯我独尊ネタで描いた漫画からいきましょう♪
もう一つは天上天下唯我独尊ネタの四コマ漫画です。
勘違いされやすい天上天下唯我独尊
天上天下唯我独尊ときくと、「自分はこの宇宙で一番偉い存在だ」というふうな感じでとらえてしまいがちです。
特攻服の背中に天上天下唯我独尊と印字された服を着てバイクで走る暴走族もいるので、間違ったイメージがつきやすいのかもしれません。
「あいつは唯我独尊な態度で偉そうだ」という使われ方をすることもあります。
日本の小説家の太宰治氏も「唯我独尊」について以下のような使い方をしています。
「あなたは唯我独尊のお態度で、てんで無関心の御様子だったではありませんか」
引用:太宰治作「きりぎりす」より
このように勘違いされている天上天下唯我独尊ですが、実は深遠で意義深い言葉の意味があるのです。
天上天下唯我独尊の読み方
天上天下唯我独尊の読み方には「てんじょうてんがゆいがどくそん」と「てんじょうてんげゆいがどくそん」の2つがあります。
この読み方はどちらでも正解なようです。
覚えやすい方でおぼえましょう!
天上天下唯我独尊はお釈迦様が言った言葉
天上天下唯我独尊は、仏教の開祖であるお釈迦様がいわれたとされる言葉です。
お釈迦様は誕生したとき7歩歩いて天に右手をあげ、左手を地に向けてこう言いました。
「天上天下唯我独尊」と!
これは伝説上の話で、本当に言ったかどうかは分かりません。
お釈迦様は人類史上で世界の四大聖人、三大聖人のなかでもトップクラスに位置する存在。
お釈迦様は「実るほど 頭の垂れる 稲穂かな」という言葉を残しています。
稲はまだ若いうちは力強く上に向かって穂を立てるけど、秋となり成熟していくにつれて頭がさがってきます。
これは徳の高い人ほど腰の低い態度の人が多いということをあらわしているのです。
このようなことをいうお釈迦様の言葉なので、天上天下唯我独尊は「おれ様が一番偉いんだ」という意味で使われたのではないことが分かります。
天上天下唯我独尊の意味
天上天下唯我独尊の本当の意味は、「この宇宙で人間として生まれてきたからこそ成せるただ一つの重要な使命がある」ということを表しています。
虫や動物などにはできない、この世界を生きる人間だけが成しえる究極的な目的があるようです。
天上天下唯我独尊の天上天下とは、天の上にも天の下にもという意味を表します。
これは広大な宇宙のなかで、ということ。
唯我独尊の「我」は、自分を表しているわけではないのです。
我は、「わたしたち」「我々」のように人間みんなをさします。
なので「唯我」があらわすものは、人間全体ということです。
独尊が意味するのは、「みんながそれぞれに特別な使命をもっている」ということ。
人間として存在する以上、唯一の究極的な目的をもって生まれてきているのです。
なので、唯我独尊は「人間として生まれたからこそ成せる重要な使命がある」ということをあらわします。
人間だけが持つ究極的な使命とは?
では、天上天下唯我独尊が意味した、人間だけが持つ究極的な使命とは何でしょうか?
お釈迦様が創始した仏教には、六道という概念があります。
六道とは地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上のこと。
人間は何度も生まれかわりながら、六道を体験しているようです。
仏教では悩みや苦しみの源である六道を輪廻転生する状態から離れ、永遠な幸せを手にすることについても説いています。
仏教を知ることで苦しみの根源から解放され、普遍的な平安を得る。
それが人間がもつ究極的な使命だということです。
天上天下唯我独尊には、かように深遠な意味が込められていたのです。
表面的なことだけをみてると、本質を見誤るということですな。
天上天下唯我独尊、これからはこの言葉が持つ本当の意味でとらえていきましょう。
筆者が次の漫画「もっとがんばれ!バカオ君」は以下のリンクからどうぞ♪
最後まで読んでいただきありがとうございました!