
こちらは実生活を営むなかで生まれたアイデアを元に描きます。
マンガアートで一切を表現する人の、頭のなかをのぞき込めるコンテンツとなっています!





久々に三島由紀夫の「金閣寺」を読み返してます!





18歳ころから図書館へ通い、日本や世界の文学全集を読むようになりました。
そのあたりのことは以下記事に書いてあります。
眼光が鋭く長細い顔をした、どことなくユーモラスな雰囲気がある三島由紀夫の顔。
僕は三島由紀夫の、あの独特な顔が印象的でなりません。
三島由紀夫の顔に、表現者が持つなにかしら鋭さを感じるんです。
例えばピカソみたいに、人の内面を見抜くような鋭い眼光に似たものを、三島由紀夫の顔から感じます。
三島由紀夫の「金閣寺」は人生の節々で読み返す本なんです。
優れた小説は何度も読み返すことで、その時々の理解度に応じて、世界観が変わり楽しめるもの。
僕は装備集めもひと段落ついたので、あらためて仕事に注力しようと思ったんです。
まずは自分の原点に返ることから始めようと思いました。
それで三島由紀夫の「金閣寺」を、また読みだしたのです。
三島由紀夫の「金閣寺」を初めて読んだ時、この作品がとんでもない傑作だと気づきました。
「金閣寺」の主人公はドモリのコンプレックスに悩む若い青年僧。
青年はコンプレックスを乗り越えようとして、自らの観念体形を独白する形で物語が進みます。
やがて金閣寺の美しさに魅了されて、美とコンプレックスとの間で葛藤します。
この青年の葛藤をつづる文章が、常軌を逸した独特な感性で表現されていて、すばらしいのです!!
僕が三島由紀夫をすごいと思うのは、その「独特すぎる感性」にあります!
あまりにも個性的な感性&感覚なので、思わず笑ってしまうほどなんです。
「そういう感じ方するか?おもろっw」みたいな。
例えば女性を抱きたいのにコンプレックスのために抱けない葛藤をもつ主人公がいるんです。
この主人公がいざ女を抱くチャンスが来た時…どうすると思いますか?
突然目の前に金閣寺の妄想があらわれて、その美に圧倒されて、女に手を出せずに終わるんです。
女性を金閣寺に見立て、同時に自分の欲望を邪魔する存在としての金閣寺も表現するこの巧みさ、すばらしい!!
自分のコンプレックスの悩みと、美を象徴する金閣寺とを強烈に対比させ、金閣寺に対する破壊衝動を表現しているんです。
なんという個性的な表現かと、感嘆しました!
この三島由紀夫の独特な感性は、他の人には決してマネができないこと。
三島由紀夫だからその感じ方ができるし、この人にしか書けない世界観なんです。
僕は三島由紀夫を読んで「その人独特の感性とは才能そのものである」と思いました。
しかも独特な感性を絶妙なセンスで、象徴的に、比喩を交えて、比類なく美しい文章で書くんです!
これはすごい!
ホントにすごい才能だと思う!!
「金閣寺」の小説全体が見事に構築された格調高い、気品のある文章で書かれているんです。
美しい文章によって、文学における「金閣寺」を作り出したような小説なんです。
その美しい文章で明かされるのは、コンプレックスを抱えた青年のありがちな心情告白。
よくありがちだし誰もが共感できそうな悩みなんだけど、三島由紀夫の感性で書くから、唯一無二の創作になってるんです。
僕は三島由紀夫の「金閣寺」の中に、「芸術のなんたるか?」の答えがあると感じています!
「芸術とは何か?」を知りたい人はぜひ三島由紀夫の「金閣寺」を読んでください。
僕は三島由紀夫の文章がとても好きです!
理論的でいて、でも感覚的な象徴表現も多用するあたりが良いですね。
三島由紀夫の文章は、僕も大好きなアメリカのホラー作家H.Pラブクラフトの文章に似てます。
ラブクラフトは一文が長く、象徴的かつ比喩的な表現が多く、文が複雑なので一文を理解するのに頭を使います。
三島由紀夫もまさにラブクラフト的な書き方をする人なんですよ。
三島由紀夫はラブクラフトの影響を受けてるみたいな話をきいた覚えがありますが、さだかではありません。
ただ僕の感覚では、ラブクラフトと三島由紀夫は文章スタイルが似ている感じがしますね。
三島由紀夫は難しい言葉や比喩表現を多用するので、固い文章が苦手な人には向きません。
頭を使って文章を理解し、その独特な表現を楽しみたい人にかっこうな作家が三島由紀夫です。
久々に三島由紀夫を読んで、この人の文章には「芸術性」があると思いました。
あまり文章から芸術性を感じることはないんですよ。
でも三島由紀夫や川端康成のような作家の文章には、明確な「芸術性」を感じますね。
あと僕は三島由紀夫の大胆不敵な性格も含めて好きですw
三島由紀夫は1970年に東京市ヶ谷の陸上自衛隊総監部にあらわれて強引に演説をし、割腹自殺をするという驚きの最後をとげます。
しかも実物の、三島由紀夫の生首が書籍にのるなど壮烈な人生を生きた人なんです。
三島由紀夫さんには大変失礼ですが僕は三島由紀夫氏の生首をみて、その迫真すぎる表情に驚きを通りこして、笑いがもれたことを打ち明けます。
これはあざけりの笑いではなく、三島由紀夫氏を敬愛するがゆえの、親愛のこもった笑いなのです。
南無三。
まさに「天才と狂気は紙一重」を地でいくような人ですねw
三島由紀夫のぶっとんだ性質の面白さについては以下記事にも書きました。
僕は今「金閣寺」の途中を読んでいるところなので、また感じる所があったらブログで書きたいと思います。
今日もご来訪ありがとうございました!
前後のエッセイ漫画は以下リンクに~