漫画作品には画力が必要だと思いますか?
もちろん漫画描きには画力が必要です。
自分が表現したい世界を描けなかったら、話にならないですからね。
でも世の多くの人は、漫画描きに必要な画力を勘違いしているようにぼくは思う。
ここでは漫画アート芸術家が思う、漫画描きに本当に必要な画力について書いていきます。
世の中には漫画の画力について、こんな意見を持つ人もいるんだくらいの気持ちでお読みください。
漫画描きに必要な真の画力とは?
漫画描きに必要な真の画力とは「自分の創作世界を作るために必要な画力」です。
画力とは、絵のうまさと言えます。
しかしこの「うまさ」の内容が人によって違うのです。
多くの人は画力を、対象物を正確に描く力だと思っています。
確かにその通り。
しかし漫画創作に関しては、正確に描けるだけでは不十分です。
なぜなら漫画描きの本質は、そのクリエーターの創作世界を漫画で表現することにあるから。
漫画描きは自身に眠る創作世界を、漫画で形にするために描きます。
漫画表現は絵だけでなく言葉、コマ割り、キャラクター、テンポなどいろいろあります。
漫画の画力は、漫画表現を構成する1要素に過ぎません。
漫画における絵の要素の重要度は、とくに大きいけどな
漫画創作に必要なのは、画力を含めた作者の創作世界を形にする力です。
漫画描きの創作世界を完璧な形で描き出せるだけの画力。
これが漫画描きに本当に必要な画力です。
つまり自分の絵、自分の漫画を描けるってことが、一番大事なんですよ!
世間が決めた画力の価値観に縛られてしまう漫画描きがたくさんいます。
世間が決めた画力の価値観とは、対象物を正確に描けるってこと。
うまければうまい程、価値があるという見方。
ぼくは言います。
くだらないと!
漫画描きに必要なのは、その作家の世界観を表現するために必要な画力です。
例えば「ジョジョの奇妙な冒険」。
ジョジョの奇妙な冒険は、荒木飛呂彦さんの独特な絵柄で描かれていますね。
人によっては絵の好き嫌いが分かれる漫画家かもしれません。
しかしジョジョの奇妙な冒険は、荒木飛呂彦さんの画力でないといけないのです。
荒木飛呂彦さんのミケランジェロを思わせる、イタリア美術的な画力があってこそ、作品世界がより引き立つのです。
つまり荒木飛呂彦さんは、自身の創作世界を最適に引き出す絵が描けるから、真に画力のある漫画家なのです。
「ナニワ金融道」を描いた青木雄二さんを見てみましょう。
青木雄二さんは世間一般でいう画力の視点でみたら、低いといわれるタイプの漫画家です。
しかし、ぼくは言います。
青木雄二さんは非常に画力が高い人だ!
なぜならナニワ金融道という作品は、青木雄二さんの画力でないと存在できないくらい、漫画と絵がマッチしています。
ナニワ金融道の絵は線がいびつだったり、遠近法がぶれているようなことがあるかもしれません。
しかしそんな画力の乱れと思われる要素が、逆に漫画の面白さに繋がっているのです。
漫画の面白さを、青木雄二さんの絵柄が最適に引き出しているんですよ。
だから青木雄二さんの絵は、画力があるんです!
多くの人は画力を、ただ正確に描く力だと勘違いしています。
しかし、ぼくはただ絵がうまいだけの作家に、魅力を感じません。
画力とは、作家のカラーそのものだと思うからです。
作家のカラーを出さずして、ただうまく描こうとするだけの画力など必要ない。
そうではなく、自身はどんな漫画世界を作りたいのか?
自身が描きたいもの、表現したいものは何なのか?
ここが大切なのです!
自身が描きたい世界を描くために必要な画力、それを身に着ける必要があるのです!
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自身の漫画世界を描くために必要な画力を身につけるには?
ではどうやって自身の漫画創作に必要な画力を身につけたらいいのか?
簡単です。
●自身が大好きな世界、作品にたくさん触れる
●自分が心から描きたいと思える絵を描く
大好きな作品にたくさん触れることで、自分がどんな世界を描きたいかの概要が見えます。
そして心から描きたいと思える絵を描き始める。
描きたい絵が描けないとしたら、絵を描く練習を地道に続ける。
自分が描きたい創作世界を、いつもイメージしていてください。
リアルな絵で人間模様を描く冒険物語が描きたいなら、リアルタッチの絵柄が必要になるでしょう。
そしたら、リアルタッチの絵が描けるように練習したらいい。
自分が描きたい世界をイメージして練習していれば、遅かれ早かれその世界を描けるようになるはずです。
絵を描き続けていれば、だんだん自分らしい特徴が出てくるものです。
どんな些細な特徴でも、それは個性といえます。
●自分が描きたい世界をイメージする
●自分が描きたい世界と近い漫画を描く人の絵を真似して描いてみる
●描きたい絵が描けるように、練習を続ける
このような練習をしていれば、自分の世界を表現するために必要な画力は、おのずと身につくでしょう。
自分が描きたい世界と近い漫画を描く人の絵は、ヒントになることが多いです。
魅力を感じる人の絵の面白い要素は吸収して、いらない要素ははぶく。
そこに自分らしさを加えていく。
実際ぼくはこの方法で、自身が描きたい世界を描くために必要な画力がついてきています。
ぼくもまだ修行の途上ですが、はっきり言えることがある。
漫画描きに必要な画力とは、その作家の創作世界を完璧に表現するために必要な画力だ
だから、自分がどんな世界を描きたいかを空想するのです。
頭の中で見えている絵、それを描けるようになるために絵の練習をするのです。
世間が言う画力の基準に惑わされてはいけません。
ただうまいだけの画力なんて、犬にでも食われろです!
漫画表現者として、自分の世界を描くために必要な画力は何か?
その自分の画力の魅力をこそ、最大限に高めるのです!
これが、漫画描きにおける真に必要な画力です!
画力を高めるためにぼくがしてきた絵の練習法は以下の記事に書いてありますので、興味のある方はご覧ください♪