大草原の小さな家に「兵士の帰還」というエピソードがあります。
大草原の小さな家には楽しい話もあるけど、救いようのないハードな物語もあります。
「兵士の帰還」は、後者に当てはまるエピソードです。
また大草原の小さな家「兵士の帰還」には強烈なメッセージ性も含まれています。
僕はこの記事を書くにあたり再度「兵士の帰還」を観直したんですが、やはり心を打つ感動がありました!
「兵士の帰還」は重いテーマを扱っており内容はやや暗めですが、胸に刺さる感動的な何かは間違いないく存在します。
大草原の小さな家を心から愛する漫画アート芸術家が、「兵士の帰還」から受けた感動やあらすじを、漫画描きとしての視点も交えながらネタバレで解説していきます!
大草原の小さな家の「兵士の帰還」ネタバレあらすじに興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください!
Contents
大草原の小さな家の兵士の帰還とは?
大草原の小さな家の「兵士の帰還(Soldier's Return)」は、第2シーズンの21話目に放送されたエピソードです。
大草原の小さな家シーズン2の最終話が「竜巻」(第22話)なので、ラスト一つ前のエピソードが「兵士の帰還」となります。
大草原の小さな家「兵士の帰還」の監督がWILLIAM・F・CLAXTON、脚本をB.W SANDEFURという方が担当しています。
「兵士の帰還」はアメリカでの初回放送日が1976年3月24日となっています。
大草原の小さな家で「兵士の帰還」が放映された1976年は、1776年にアメリカ独立宣言が行われてから200年目に当たる記念日でもあります。
また1975年に、長く続いてきたベトナム戦争が終結しているということも「兵士の帰還」に何らかの影響を与えているのでは?という声が存在します。
「兵士の帰還」はこのようなアメリカの歴史的背景がある中で生まれてきたような印象のある作品です。
というのも「兵士の帰還」では戦争やモルヒネといったテーマが扱われているからです。
ネタバレで「兵士の帰還」は、戦争帰りの帰還兵がモルヒネに溺れてしまう物語なのです。
大草原の小さな家の兵士の帰還は3組の親子が物語のカギを握る
大草原の小さな家「兵士の帰還」では、以下3組の親子が物語で関わってきます。
・グランヴィル母子
・ロイの妻子
・チャールズ親子
大草原の小さな家「兵士の帰還」で主人公となるのが、ウイプルおばさんの息子で帰還兵のグランヴィルです。
大草原の小さな家は、親と子供(家族でないケースもあり)をリンクさせて物語を展開する事が多く、グランヴィルとウイプルおばさんは物語進行の中心にいます。
ウイプルおばさんはモルヒネ中毒など問題を抱える息子を心配しつつも、最終的に息子の苦悩を受け止めてグランヴィルの心を変える役目を果たします。
そんなグランヴィル母子に対して、メアリーとチャールズ親子が絡むことで物語は展開していきます。
メアリーはウイプルおばさんの家で針仕事をしていたので、グランヴィルとも顔見知りになるのです。
「兵士の帰還」では、グランヴィルの親友で元戦友だったロイの妻子も重要な役割をします。
ロイの妻子はグランヴィルに過去の罪悪感を思い出させて、モルヒネに逃げるキッカケを作り出す存在になるのです。
ちなみに「兵士の帰還」ではベイカー医師もグランヴィルの暴走の被害を受けることになります(後ほどご紹介!)
「兵士の帰還」ではグランヴィル母子、ロイ母子、インガルス父娘の3組の親子に、その他キャラクターが絡んであらすじが展開していくのです。
大草原の小さな家の兵士の帰還の物語構成
物語にはシリーズ通しての主人公とエピソードごとの主人公があり、グランヴィルは「兵士の帰還で活躍する主人公」。
物語の中で変化する存在として描かれるのが主人公です。
また物語には「問題⇒葛藤⇒変化」という基本的な構成があります。
主人公はこの構成の中で、心情なり物理的状況なりが変化する存在として描かれるのです。
物語の中で主人公には何らかの問題があり、問題に葛藤して試行錯誤する中で、やがて変化にいたるという流れです。
「兵士の帰還」で主人公の問題にあたるのは、「グランヴィルのモルヒネ中毒」であり「戦争で親友を見殺しにしてしまった罪悪感」にあります。
グランヴィルの肉体的な問題を「モルヒネ中毒」とすれば、精神的問題が「親友を見殺しにした罪悪感」になるでしょう。
グランヴィルが過去に苦悩するきっかけとなる人物が、親友であるロイの妻子でした。
「兵士の帰還」でグランヴィルは、モルヒネから離れられない苦悩や、戦場から怖くなって逃げだした自分を責め続けます。
しかしそんなグランヴィルを救ってくれる存在が、お母さんのウイプルおばさんです。
お母さんが息子に対して愛のある言葉をかけたおかげでグランヴィルの心は救われ(変化)、ラストの結末へ向かいます。
兵士の帰還のグランヴィルは元オーケストラ楽団員
大草原の小さな家「兵士の帰還」では、音楽の要素もあらすじに関わってきます。
というのもグランヴィルはかつてフィルラデルフィアでオーケストラの楽団員をしていたことがあるからです。
またグランヴィルは兵隊にいたころ親友のロイとラッパ吹きとして活躍した人物でした。
このグランヴィルとロイをつなぐラッパというアイテムが、「兵士の帰還」で重要アイテムとなります。
グランヴィルにとってラッパは親友との思い出が染みついているので、ラッパを見ると親友を見殺しにした辛い過去を思い出してしまうのです。
ロイの息子、ダニーにラッパを教えて欲しいと言われるグランヴィルの心苦しいシーンもあります。
また「兵士の帰還」のラストカットではとても感動的にラッパが使われます。
ラッパを物語の重要部分で何度も登場させることにより、グランヴィルの苦悩とラッパを象徴的に結び付けて、うまく物語がまとまっているのです。
また「兵士の帰還」に絡んでくる音楽要素のおかげで、物語に広がりが生まれたのではないかと僕は思います。
グランヴィルは音楽が出来るので、ウォールナットグローブで音楽の個人教授をすることになり、メアリーやネリーに指導することになりました。
メアリーに楽器を教えてくれるお礼として、インガルス家の晩ごはんに招待されたグランヴィルは、チャールズと楽器のセッションもします。
物語的にみて音楽の個人教授を始めたことから、インガルス一家やダニー(ロイの息子)、オルソン一家が自然にグランヴィルと繋がることが出来る展開になります。
もし「兵士の帰還」に音楽の要素が入ってない場合、南北戦争の深刻さや、モルヒネ、親友を見捨てるといった重い要素ばかりで物語が固められてしまう可能性がありました。
そこに音楽家グランヴィルという「音楽要素」を加えることで、物語に和らぎが生まれて、重さが中和されていると感じました。
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大草原の小さな家の兵士の帰還をネタバレ!
南北戦争から12年ぶりに帰ってくるグランヴィル!
ここから大草原の小さな家「兵士の帰還」のあらすじをネタバレで解説していきます!
「兵士の帰還」冒頭は、ハーモニカの音が流れるなか、美しい草原を馬車が走っています。
冒頭ののどかなハーモニカ音が、「兵士の帰還」の物語に音楽の要素が関わってくる事を暗示しているように感じます。
馬車に乗る人物は、南北戦争から地元ウォールナットグローブに帰る途中のグランヴィルでした。
さっそくグランヴィルは、ローラとメアリーに遭遇し、ウィプルおばさんの家の場所を聞きます。
その後、グランヴィルは母のウィプルおばさんと久々の再開をしました。
ウィプルおばさんは12年も戦争に行ったきり帰ってこなかったグランヴィルが帰ってきて、とても喜びます。
実家に戻ったグランヴィルはラッパを目にすると妙な顔をつきをしました。ラッパにはグランヴィルにとって苦い思い出があったのです。
ウィプルおばさんはグランヴィルのバッグからモルヒネと勲章の入った小箱を取り出すと、モルヒネをまだ絶っていない息子を心配します。
「兵士の帰還」で勲章とモルヒネはグランヴィルを悩ませる重要なアイテムで、この二つが小箱に入ってるあたりが上手い演出だと思います。
グランヴィルはかつて戦争でケガを負った時、痛み止めとして仕方なくモルヒネを処方されたことがあったのです。
グランヴィルは母にモルヒネはもうやめたと言いましたが、実はまだ完全にモルヒネを断ち切れたわけではありませんでした。
その夜グランヴィルは寝ていると、過去の辛い体験を思い出します。
グランヴィルは戦争で攻撃を受けている時、怖くなって戦友のロイを見捨てて逃げ出した過去があったのです。
ロイはグランヴィルの前で死んでしまいました。
グランヴィルはロイを見殺しにしたこの体験が、心に焼きついて離れないのです。
オルソン家で音楽教室の宣伝をするグランヴィル
グランヴィルはウイプルおばさんとオルソン家へ行き、今度音楽教室を開こうとしていることを話して広告を張らせてもらいます。
オルソン夫人はグランヴィルがフィラデルフィアで一流のオーケストラ団員だったと聞くと、早速ネリーを音楽教室に通わせることになりました。
グランヴィルの元でバイオリンの練習をするネリー。
グランヴィルが家に帰ってからも練習するようにと言うと、ネリーは「自分は才能があるから練習なんてする必要はありません」みたいなネリー節がさく裂します!
ウィプルおばさんの元で針仕事をするメアリーに対しては、女性は針仕事なんかより音楽を習べきなんて言い出すネリー。というのも自分がロイを見殺しにした事を思い出してしまうからです。
でもこれがきっかけでグランヴィルはメアリーにも楽器を習ってみたらと提案してくれました。
しかしメアリー家は楽器を習うための月謝が払えません。
グランヴィルは楽譜を写す仕事を手伝ってくれたら無料で楽器を教えてくれると言ってくれたので、メアリーは小型ピアノを習うことになりました。
メアリーがグランヴィルから無料で楽器を習わせてもらえることになったお礼から、インガルス家は夕ご飯にグランヴィルとウイプルおばさんを招待します。
ここでチャールズとグランヴィルの楽器セッションシーンが始まります。
「兵士の帰還」で明るく、ごきげんなシーンです。
グランヴィルは自分が求めていたのは軍隊生活ではなく、家族が寄りそい地道に生きる生活だったんだとチャールズに打ち明けました。
グランヴィルがロイの妻子と出会う
オルソンの店に来たグランヴィルを、ネリーとウィリーが楽器演奏で迎えるんですが、この演奏の下手さがかなり面白いです(笑)
毎夜のように戦争でロイを見殺しにした思い出に苦しむグランヴィルは、ある時オルソンの店でロイの妻子と出会います。
グランヴィルは一応戦争では勲章をもらうほどの功績を残しており、ロイの妻子はそんな彼を尊敬のまなざしで見ます。
しかしグランヴィルは、ロイの妻子とはあまり会いたくありませんでした。
というのも自分がロイを見殺しにした事を思い出してしまうからです。
よりによって帰ろうとするグランヴィルに、ロイの息子ダニーはラッパを教えて欲しいと言ってきます。
ロイとグランヴィルはかつて、大の仲良しのラッパ吹きとして軍隊で活躍していたのです。
またグランヴィルは戦場でロイを見捨てて逃げ出したことを、ダニーに隠してしまいます。
グランヴィルがロイの妻子と出会った時点で物語の流れが変わりました。
グランヴィルはロイを見殺しにしたことをより強く思い出すようになり、ついにまたモルヒネに手を出してしまうのです。
グランヴィルの態度が一変する
モルヒネを使った次の日、グランヴィルの態度が急変します。
母にもよそよそしくなり、楽譜を書いたメアリーに対しても間違いを指摘して怒り出しました。
ロイの息子に対してもラッパは教えるつもりはないと辛く当たり、ダニーを傷つけてしまいます。
グランヴィルはオルソンの店でモルヒネを買おうとしますが、麻薬に類するものは売っていません。
仕方なくベイカー医師のもとへ行ってモルヒネをもらおうとするグランヴィル。
ベイカー医師はグランヴィルがモルヒネ中毒なのを見抜いて、別の薬を渡します。
しかしグランヴィルは薬を受け取りませんでした。
もはやグランヴィルはモルヒネ中毒で、モルヒネを飲まないとどうしょうもない状態になっていたのです。
夜中ベイカーの医者に忍び込んでモルヒネを盗むグランヴィル
モルヒネが飲みたくて我慢できなくなったグランヴィルは、真夜中にベイカーの医者に忍び込んでモルヒネを盗みます。
モルヒネを飲んだグランヴィルは真夜中、例のごとくロイを見殺しにした過去を思い出します。
翌朝、ウイプルおばさんはついにロイがモルヒネを飲んだ事を知ってしまいました。
モルヒネに負けた息子を何とか説得しようとするウイプルおばさんと、グランヴィルとのやりとり。ここは「兵士の帰還」で一番の見どころです!
ウイプルおばさんは勲章を見せて、あなたはモルヒネなんかに負ける人じゃないと諭します。
しかしグランヴィルは、自分は勲章に値しないと言いました。
自分は英雄なんかではなく、戦争で砲撃が怖くなって逃げだしただけなんだ。それなのに勲章までもらっている自分が恥ずかしいと母に打ち明けたのです。
本当は単に臆病者で戦争の間ずっと隠れていただけ。勲章をもらうような人物ではないとグランヴィルはさげすみます。
でも親友のロイは勇敢に戦いました。
グランヴィルはそんな親友を見捨てて、自分だけ生き残ったことに罪の意識を感じていたのです。
・親友を見殺しにして戦場から逃げたのに、勲章をもらってる精神的な苦しみ
・モルヒネから抜けられない肉体的な苦悩
この二つの苦しみにグランヴィルは侵されていました。
しかしウイプルおばさんは息子に温かい言葉をかけます。
「道は一つよ、逃げないで自分の恥をちゃんと引き受けること。間違いは誰にでもあることなの。生まれ変わってやり直すの、母さんがついてる。」
ウイプルおばさんのこの言葉でグランヴィルの心が変わります。
グランヴィルは臆病者としての自分を認めて、ロイの息子に本当の事を話して謝りに行く決意をしたのです。
物語構成の基本に「問題⇒葛藤⇒変化」がありますが、主人公のグランヴィルに「変化」を起こさせたのが、ウィプルおばさんだったのです。
グランヴィルのまさかの最後
翌日、ベイカーは自分の医者へ何者かが侵入したことに気がつきます。
モルヒネがなくなっていることに気づいたベイカー医師は、犯人がグランヴィルだと推測しました。
チャールズとベイカーはウイプル家に行きますが、グランヴィルはいませんでした。
息子の事を許してほしいと懇願するウィプルおばさん。
しかしベイカー医師とチャールズは、グランヴィルの体の事を心配していたのです。
すぐにチャールズとウイプルおばさんはグランヴィルの捜索へ向かいます。
するとどうでしょう、草原の木立の所にグランヴィルの馬がポツンといます。
近くに大きな木が倒れており、その下には押しつぶされて死んでいるグランヴィルがいたのです!
グランヴィルの手にはモルヒネの小袋がありました。
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「兵士の帰還」の一番の感動シーンはラストカット!
僕は「兵士の帰還」を見てて一番感動したのがラストカットで、ロイの息子がラッパを吹くシーンです!
「兵士の帰還」のラストシーンは、チャールズ一家やオルソン家、ウイプルおばさん達のいる中、グランヴィルの葬儀が行われます。
晴天の下、グランヴィルの白い十字架が地面にさされ、神父さんが最後の言葉をいうとウイプルおばさんは花をささげます。
その後に、ロイの息子がラッパを吹くのですが、このシーンが最高に良いと思いました!!
グランヴィルが死んでしまった悲しみを言葉とか演技ではなく、ロイの息子が吹くラッパの音で締めくくるあたりがものすごく上手いと思います!
切なく響くラッパの音が、胸にしみる郷愁を呼び起こすのです!
このラストカットに言葉は一切必要ない。
ロイの息子が吹くラッパの音が、悲しみや郷愁を何よりも雄弁に語っています!
とても余韻を感じさせるラストシーンです。
「兵士の帰還」のラストカットが持つ深さを、是非映像で観とどけて欲しいです!
大草原の小さな家「兵士の帰還」についての考察
ここでは大草原の小さな家「兵士の帰還」を観て僕が感じた内容の考察をしてみます。
僕は大草原の小さな家「兵士の帰還」を観て、強烈なメッセージ性を感じました。
それはモルヒネなどドラッグを使うと人はどうなるのか?という、メッセージです。
「兵士の帰還」でウイプルおばさんにモルヒネをやめようと説得されたグランヴィルは、心が変わりました。
ロイの息子に謝りに行こうとし、モルヒネを断つ決意も固めたような印象も取れます。
この展開なら、グランヴィルは再起するためにウイプルおばさんとまっとうな生活をまた始めるだろうと予想できるでしょう。
しかしまさかのグランヴィルの死。
グランヴィルの問題は解決に向かったかと思いきやの、突然の死!
これはモルヒネを使う人に対する強烈なメッセージだと取れるのです。
ドラッグは人を破滅に導くというメッセージです。
もう一つが、「精神面での解決と肉体面での敗北」です。
ウイプルおばさんに説得されたグランヴィルは、ロイの息子に本当の事を打ち明けて謝りに行こうとしました。
これはグランヴィルの精神面における解決を意味していると思います。
親友を見殺しにして逃げてきた、臆病者としての自分を受け入れたということです。
しかし精神面で救われたグランヴィルは、肉体的な面でモルヒネに負けてしまう。
その結果が謎の死であったと思います。
「兵士の帰還」はしっかり感動がありつつも、意味深な考察も出来るエピソードでした。
「兵士の帰還」の感想
大草原の小さな家「兵士の帰還」の感想をネット上で探してみると、「アメリカ賛歌」という意見がありました。
「兵士の帰還」はベトナム戦争が終結してすぐあたりの放送だったので、古き良きアメリカの素晴らしさを見せたかったのではないかという感想です。
単なるアメリカ賛歌にとどまらないメッセージ性を感じたという意見ですね。
他には、グランヴィルの死んだ原因は何だったのか?という疑問が挙がっています。
グランヴィルは倒れた大きな木の下で死んでいましたが、自殺という意見が多いようです。
他にはドラッグでまともな判断力を欠き、倒れてきた木に巻き込まれたのでは?という意見もありました。
グランヴィルの遺体の手にはモルヒネがあったので、ドラッグを完全に抜け切れていなかったとも考えられます。
人間には誰でも弱い部分があって、グランヴィルもそういったごく普通の人だったのでしょう。
そんなグランヴィルが戦争に出ることになり、脚のケガや親友の死を体験して、最後にはモルヒネ漬けになる。
と同時に、音楽や母親を愛する優しいグランヴィル。
戦争の過酷さを表現しつつも、モルヒネ中毒に葛藤するグランヴィルの姿が印象深いエピソードです。
そして何よりウイプルおばさんの息子に対する愛の言葉が胸を打ちます。
母の言葉によって立ち直ったかに見えたグランヴィルですが、まさかの最後の死。
ドラッグの怖さと反戦というテーマが強く感じられるエピソードとの感想もありました。
僕のグランヴィルに対する感想としては、戦場で砲撃を受けて怖くなって逃げたようですが、助かってよかったじゃん!って思います。
戦争とは言えどやっぱり生き残りたいし、怖いんだったら退散も全然ありでしょって思います。
命が助かったんだから、むしろ残された人生を最大限楽しんで生きよう!という思いがほとばしりました!
大草原の小さな家「兵士の帰還」の最後に
大草原の小さな家「兵士の帰還」のあらすじネタバレを見てきました。
「兵士の帰還」はモルヒネ中毒の帰還兵という重いテーマを扱ったエピソードです。
グランヴィルが抱えていた苦悩は精神面と肉体面両方ありました。
・精神的な苦悩⇒親友を見殺しにして戦場から逃げてきた自分への罪悪感
・肉体的な苦悩⇒モルヒネを止めることができない苦悩
でもグランヴィルは母であるウイプルおばさんの愛ある言葉によって救われたのです。
残念ながらグランヴィルは亡くなりますが、「兵士の帰還」のラストシーンは必見です!
ロイの息子が吹くラッパの音とその情景が、この作品に圧倒的に美しいピリオドを打っているのです!
こちらは大草原の小さな家の名作エピソード「ローラの祈り」をネタバレで解説しています。興味のある方はご覧ください!
大草原の小さな家「兵士の帰還」関連商品の紹介!
今回ご紹介した大草原の小さな家「兵士の帰還」は、DVDボックスシーズン2に収録されています。
シーズン2は大草原の小さな家のメンバーがすごく初々しい頃の名作が収められています。