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創作活動

名作童話を漫画で描く理由と赤ずきんについて

投稿日:2017年9月30日 更新日:

赤ずきん 下描き

 

どうも、先日姓名判断を見てもらい、名前を博康から裕康(どちらの読みもヒロヤス)に改名した粕川です。

僕は今とある漫画の制作を行っています。

 

それは…「粕川裕康の名作童話劇場」!

粕川裕康の名作童話劇場とは何かというと「名作童話」を僕が漫画化していくという企画です。

 

現在「粕川裕康の名作童話劇場」の第1本目となる童話の漫画を描いております。

第1本目に描いている童話は何かというと~…

 

「赤ずきん」!!!

 

え?どうして名作童話を漫画で描く気になったの?どうやって赤ずきんを漫画で描いてるの?赤ずきんってどうやって出来た物語なの?という事に興味のある方は是非この先を読んで行って下さい。

 

まずは大前提として童話を漫画で描くに至った男がどんな性質を持った人なのか?という事を解説していきますね。

 

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名作童話を漫画で描かねばならない男の性質について

子供時代

僕は幼い頃から漫画、アニメ、特撮、絵本など物語のある読み物、作品が好きでそういったものを読んでは空想を働かせ、絵を描いて楽しむ習性がありました。

人一倍物語というものに興味があり、好きになった物語は自分の頭の中で続きを空想し自分流の物語を作る子供だったのです。

 

例えば僕は小学校4~6年にかけて空手の道場に通っていたんですが、あまりにも空手に興味が湧かないために道場の時間中ずっと空想物語を考えていました。

当時の僕はストリートファイター2や餓狼伝説、キングオブファイターズやドラゴンクエストが好きで毎日のようにゲームをプレイしていました。

あまりに好きすぎて外に出ても上のゲームに出てくるキャラクターを使って空想物語を考えて楽しんでいたのです。

 

友達と一緒に通っていた空手の道場では、体は空手の稽古をしているのですが、頭は完全に空想物語が広がっていました。

例えば僕は餓狼伝説のテリー・ボガードやジョー東が好きだったので、頭の中で僕のキャラクターとテリー・ボガード達を仲間にして敵と戦い冒険をする物語…そんな感じの空想。

 

外見上は真面目な顔をして空手の型を練習しているのに、頭の中ではテリーがパワーゲイザーを放っているのです!(笑)

 

空手の時間と言うのは僕にとって空想物語を演じる時間でした。

 

この誰に頼まれるでもなく勝手に空想物語を作って楽しむ習慣は、僕に漫画や絵画を生み出す為に必須な想像力を与えてくれたわけです。

 

そんな空想癖を持つ粕川はいかにして作られたのか?

その答えが幼い頃に寝物語で聞かせてもらった童話にあります。

 

毎晩童話の絵本を呼んでくれた祖母

絵本 読み聞かせ

僕が保育園や小学生の頃、夜眠る時祖母が幻想的な絵で描かれた童話の絵本を読んでくれました。

夜眠る時と言うのは意識が潜在意識という深い領域に入り、この時にインプットされたものは大きな影響力をもたらすと言われています。

 

「まだ幼い子供がウトウトしている時に入ってくる摩訶不思議な物語世界」

これが完全に僕の心を魅了しました。

⇒夜寝る時に絵本を読み聞かせてもらった経験が創作にどう影響を与えるかについて書いた記事はこちら。

 

子供心に感じた童話の持つ幻想的な世界観はその後の僕を支配し、今現在も創作における原点となっています。

アリスの食事会 アート

 

僕の絵画や漫画創作の根底には常に幻想や自然があるのです。

幻想や自然を生み出そうとする創造意欲に直接的なキッカケを果たしたものが童話でした。

 

なぜ今童話を漫画にするのか?

漫画描いてる

今この時、粕川があえて童話を漫画で描く理由は何か?

 

「自分の原点に立ち戻り、自分独自の作品スタイルを見出す」という目的があります。

作品スタイルとは絵画や漫画の特徴的な表現法や様式という事です。

 

「誰が見てもこれは粕川の作品だ」というような僕独自の絵画や漫画のスタイルを探しているのです。

 

そして僕がスタイルを見出すために行うのが「自分の原点に戻り」「本当に愛するものを吸収する」という事。

 

原点とは童話だけではなく、仮面ライダーやバカボンや鬼太郎、大草原の小さな家やピーターラビットやムーミンなど色々あります。

 

僕は心から愛する自分の原点に立ち帰り、これら作品から学び、要素を吸収し、そこに粕川のオリジナリティを交えて自分の作品を作っていこうと考えています。

 

「粕川裕康の名作童話劇場」で描く童話漫画は原作の内容を忠実に再現するように描いています。

僕は童話内容を改変して漫画にするのではなく、童話の内容をそのまま漫画に置き換えていく中で、物語作りや演出の仕方、キャラクター作りなどを学びたいと思い、制作を行っています。

 

なので童話を漫画化しながら漫画作りの勉強をしているという事になりますね。

 

赤ずきんについて

赤ずきん

 

僕はこれまで様々な童話を読んできましたが中でもアンデルセンとグリム童話が好きです。

そのグリム童話に含まれるのが赤ずきん。
童話に共通する事ですが、赤ずきんの物語にも強い幻想性があります。

 

赤ずきんとは赤いずきんをかぶった少女が主人公の物語です。

ここで「赤ずきん」の物語の概要を書いてみます。

病気になったおばあさんの家にお菓子とワインを持ってお見舞いに行く途中、赤ずきんは狼と出会います。

狼の口車に載せられて赤ずきんが花を摘んでいる間に狼はおばあさんの家に先回りしておばあさんを食べてしまう!

狼は後からやってきた赤ずきんにおばあさんのフリをして騙し、赤ずきんまで食べてしまうという展開!

猟師が異変に気付いてくれて、狼が眠っている間に腹を切って赤ずきんとおばあさんが救出されるという物語。

 

赤ずきんと言えば誰もが知るグリム童話ですが、今に伝わる赤ずきんが作られるまでには長い時を必要としました。

 

最も古い赤ずきんの物語は1697年フランスで出版されたペロー童話集に載っているようです。

赤ずきんに似た類話は昔のスウェーデンの民話やフランスに伝わるメルヘンに確認されています。

赤ずきんの元となった民話がどこで生まれたのかは諸説あり、11世紀ベルギーの詩が元であるとか、東アジアの中国から伝わったという説もあるようです。

これら古い民話をペローが改良を加えて赤ずきんという作品にしていったといいます。

 

例えばペローは赤ずきんの物語に以下のような改変を行いました。

・主人公に赤い帽子をかぶらせた
・民話では赤ずきんが狼にだまされておばあさんの血肉を、ワインと干し肉として食べるシーンがあったけど削除した
・民話には存在しない教訓を物語に付け加えた
・赤ずきんの着ている服を脱いでは暖炉に放り込むというくだりを削除した
・現在は狼が先回りをしておばあさんの家に先についたという展開だけど、民話では赤ずきんに「針の道」と「ピン(留め針)の道」の2つを選択させるシーンが存在していた

 

何というぞくぞくするような幻想性だろうか!

 

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ルートヴィヒ・ティークの赤ずきんについて

ドイツで初めて赤ずきんを作品にしたのがルートヴィヒ・ティークという人で「小さな赤ずきんの生と死」(1800年)というタイトルの戯曲でした。

この作品もまだ今に伝わる赤ずきんとは違う内容でした。

 

ティークはペロー童話にはなかった猟師というキャラクターを登場させています。

猟師が赤ずきんを食べた狼を撃ち殺すという物語を加えたのはティークです。

 

しかしティークの赤ずきんでは狼に食べられた主人公は救出されず食われたままになっています。

狼…相当胃がデカいでしょ!

 

グリム童話の赤ずきんについて

ドイツ 花畑

ドイツのグリム兄弟は古くから伝わる地方の民話を集めて、編集を加えるなどして童話集を作った兄弟です。

グリム兄弟がオリジナルで赤ずきんを作ったわけではありません。

 

そのグリム兄弟に赤ずきんの物語を提供したのはヘッセン選帝侯国に属している高級官僚の娘たちだと言われています。

グリム兄弟は伝え聞いた赤ずきんの物語に手を加え、版を何度も重ねながらグリム童話の「赤ずきん」を作っていきました。

 

狼に食べられたおばあさんと赤ずきんを、狼の腹から生きたまま救出するという展開を加えたのはグリム兄弟だと言われています。

 

このように僕たちが知る「赤ずきん」は、古い民話を基に様々な人の手を通して今に伝わる作品が作られてきました。

 

粕川が赤ずきんを漫画にする時に行った事

僕が赤ずきんを漫画にする際に以下の事を行いました。

 

・グリム童話の翻訳版「赤ずきん」を読み込む
・アニメの赤ずきんを色々観る
・オーディオブックの「赤ずきん」を購入し、夜寝ている時もエンドレスで赤ずきんの物語りを流していた

 

どうしてこれらの事を行ったかというと「赤ずきん」の物語を把握し、どう漫画で展開するかを考えるためです。

 

原作の本やオーディオブックを聴きこんだ上で、今度は自分の絵で赤ずきんや他のキャラクターの造形を行っていきました。

赤ずきん ラフ画

赤ずきん ラフ画

 

赤ずきん ラフ画

赤ずきん 母

 

赤ずきんという物語はいまや誰もが知る物語だと思いますが、原作を読み込んで行くと意外な発見があったりします。

 

アニメや漫画などで描かれる赤ずきんはすでに他の制作者の解釈が入っているので、純粋な赤ずきんの物語性を把握する為には、あくまで原作(グリム童話の赤ずきん)を読み込むべきだと思いました。

 

正直僕は萌え系の絵で描かれる赤ずきんなどの童話作品が好きではないのです。

グリム童話やペローなどが作った原作の雰囲気とは相いれない絵柄だと思うからです。

 

僕が童話を漫画にするという時、ペローやグリムの原作童話を読んだ時に感じる古く懐かしい空気感、レトロな感覚を大切にしたいと思っています。

なので僕が童話を漫画で描く際は、古い絵本や挿絵の絵を参考に絵作りをしていきました。

 

グリム童話「赤ずきん」の感覚が僕の絵に出ているかどうかは疑問ですが、とにかく意識の上ではそこを取り入れようと考えています。

 

赤ずきんのネームを作る時は原作「赤ずきん」の物語に忠実に従い、コマや構図などでどう見せていくかを考えて構成していきました。

 

文字による物語を漫画のコマでどう見せるかを考えながらネームを作るのは、漫画演出の勉強になると感じています。

 

1年半以上押し入れで眠っていた原稿

粕川が描く漫画「赤ずきん」を構想したのは2015年も年末頃。

なので上でご紹介したキャラのラフ画などは2015年頃に描いたものです。

 

構想、プロット、ネーム、ペン入れの途中までを2016年2月頃まで行った後、諸々の理由から押し入れの中にしまっていた原稿でした。

そして2017年9月頃タイミングが揃い、1年半以上押し入れで寝かせていた原稿を取り出し再度制作が始まったという作品。

 

「粕川裕康の名作童話劇場」第一弾「赤ずきん」は完成次第このブログで公開していきます。

 

それでは今日もブログをお読みいただきありがとうございました!

赤ずきんの漫画が完成!創作漫画「赤ずきん」の制作背景と四コマ漫画「バカオ、赤ずきんと会う」はこちら!

 

 

 

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粕川裕康/漫画アート芸術家。漫画描きと油絵描きをしており、二つ合わせて漫画アート芸術家!/漫画とアートを組み合わせた創作活動をしています。

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