4コマ漫画のネームってどうやって作るのかな?
筆者はご依頼制作で、四コマ漫画を描いてたことがあります。
⇒筆者がご依頼で描かせていただいた四コマ漫画が載ってる記事はこちら♪
今記事ではご依頼でいただいたネタを、四コマ漫画のネームにまとめる過程を紹介しましょう。
自分で考えたネタも、ご依頼でもらったネタも、四コマ漫画のネームにする過程は同じです。
四コマ漫画を作る時、白紙の状態からいかにして四コマ漫画のネームを作るのか?
実際にご依頼いただいた四コマ漫画を作る過程や、筆者なりの四コマ漫画のネームの作り方を書くので、ぜひ最後までご覧ください♪
Contents
ご依頼用四コマ漫画のネームの作り方
四コマ漫画のネームを作るまえに、まずどんなネタで漫画を描くのかを決めましょう。
ご依頼されたネタで四コマ漫画のネームを作るときは、お客さんから内容や方向性をうかがい、その指示に沿って制作します。
今回筆者はお客さんから指示をいただき、以下の扉絵と四コマ漫画を作らせていただきました。
四コマ漫画のネタは、以下のような形で頂くことがあります。
●起承転結やセリフなどがすでに用意されているネタを、四コマ漫画に起こす
●音声ドラマを基に四コマ漫画に起こす
●ブログ記事やHPを参考に、四コマ漫画を起こす
当然どの場合のネタも、いただいた時点では頭のなかは白紙状態です。
白紙の状態から、いかにして四コマ漫画のネームを生み出すのか?
その方法を以下より書いていきます。
四コマ漫画のネームの作り方1:ネタをリサーチする
四コマ漫画のネームの作り方の1は、いただいたネタに関して調べることから始まります。
自分が描こうとしているものが何なのか?をつかむことで、四コマ漫画のネームが描きやすくなります。
例えば頂いたネタが「音声ドラマの内容を四コマ漫画で描く」だとしましょう。
この場合はアイチューンズに音声をダウンロードし、四六時中物語を聴きます。
音声ドラマの内容を四コマ漫画で描く場合、そのドラマの内容、空気感をつかむために常に音声を流し、世界観を把握するのです。
「記事の内容を四コマ漫画に起こす」であれば、その記事を精読して、書かれている内容を把握します。
そしてネタの内容がつかめたら、それをどう四コマ漫画で見せるか?を考えます。
お客さんからいただくネタは、四コマ漫画を作るときのテーマといえます。
例えば「銀行強盗に入った少年の四コマ漫画」というテーマがあれば、四コマ漫画のネームも作りやすくなります。
四コマ漫画を作る時は、まず描くテーマを見つけましょう。
テーマを四コマ漫画でどう見せるかを考えながら、ネームを考えるのです。
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四コマ漫画のネームの作り方2:絵をたくさん描く
僕がネタを四コマ漫画のネームに起こす時、必ず行ってることがあります。
四コマ漫画のキャラクターや舞台となる絵を、たくさん描くのです。
四コマ漫画に出てくるキャラクターの絵や、登場する背景などの絵を、ランダムに描きます。
たとえば今回ご依頼いただいた四コマ漫画のネームを考えるとき、以下の絵を描きました。
四コマ漫画のネーム案を考えるときに、絵をたくさん描くメリットは、2つあります。
本番の四コマ漫画を描く前にキャラクターの絵を手になじませておける
四コマ漫画に登場するキャラクターをたくさん描くことで、本番の原稿用紙に描くときに、キャラの絵が手になじんできます。
ご依頼用の四コマ漫画のキャラクターは、初めて描くものになります。
そのためこの段階でキャラや背景、登場するアイテムなどを描くことで、本番前に絵を描くことに慣れることができるのです。
また四コマ漫画の絵を描くことで、構図や絵の引き出しなどが増え、ネームを描くときのヒントになるでしょう。
四コマ漫画の絵を描くことでネームの発想が浮かびやすい状態を作る
僕は漫画のアイデアを考えるとき、椅子に座っているよりも外で散歩したり、絵を描いたりなどしていた方が発想が浮かびやすくなります。
作ろうとする四コマ漫画のキャラクターや舞台などの絵を描くと、頭が創作モードに入り、描いている絵がキッカケでネームの案が見つかったりします。
「作ろうとしている四コマ漫画に関係する絵を描く」のは、ネームの発想をつかむために釣り糸をたらしている状態です。
絵を描きまくって釣り糸をたらしながら、アイデアが浮かぶのを待つのです。
いざ四コマ漫画のネーム案が浮かんだら、手を止めます。
頭のなかで四コマ漫画の構成を思い描き、必要なことは紙にメモを取ります。
浮かんだ発想をもとに、四コマ漫画のネームを描きましょう。
以下の画像はご依頼いただいた四コマ漫画のネームと、浮かんだ発想をメモした紙です。
[wc_row][wc_column size="one-half" position="first"]
[/wc_column][wc_column size="one-half" position="last"]
[/wc_column][/wc_row]
四コマ漫画のネーム案は、リラックスしているときに思いつきやすくなります。
ストレスのかかる状態や頭が疲れている時は、だいたい良いアイデアは浮かびません。
必要であれば布団に横になり、良い音楽をかけながらネームのアイデアを考えると良いでしょう。
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四コマ漫画のネームの作り方3:ネタをネームにする時の考え方
四コマ漫画のネーム案が浮かんだら、それをどんな風に四コマ漫画にするのかな?
僕がよく行うのが「四コマ漫画のコマの初めと終わりを先に考える」という方法です。
四コマ漫画ネームの1コマ目と4コマ目を初めに決めておき、後から2~3コマ目を考えるのです。
初めに考える四コマ漫画ネームの1コマ目と4コマ目では、キャラクターの感情や状況を逆転させるのがコツです。
例えば~
●1コマ目で主人公が喜んでたら、4コマ目で主人公が怒ってる(主人公の感情が逆転している)
●1コマ目で店がつぶれそうだったら、4コマ目で店が大繁盛する(店の状態が逆転している)
このように初めと終わりで状況やキャラクターの感情などに逆転状態をだすことで、展開に動きが生じて四コマ漫画らしくなります。
落語でも、一つの話のなかでキャラクターの感情や立場が逆転することがあります。
例えば落語の「らくだ」には、キャラクターの立場の逆転があります。
キャラクターの感情や状況が一転するエピソードをつくることで、読者に意外性を与えられるでしょう。
初めに1コマ目と4コマ目で、キャラクターや状況に反対の要素を置く。
その後、どうして逆転が起きたのか?という方向で2~3コマ目を考えます。
例えば
●1コマ目⇒サッカーの試合で味方が負けている
●4コマ目⇒まさかの大逆転で味方が勝利する
という四コマ漫画を作るとしましょう。
2~3コマ目で勝ち目がないような絶望的な雰囲気を置くことで、4コマ目の勝利のシーンが際立ちます。
注目させたいコマの1つ前のコマに、激しい逆の要素を置くことで、後のコマが目立つのです。
初めに「起」(1コマ目)と「結」(4コマ目)の逆転した状況を考え、そうなるに至った経緯(「承」と「転」にあたる2~3コマ目)を後から付け足します。
「サッカーの試合で味方が負けている」(1コマ目)の例で、2~3コマ目を考えてみましょう。
2コマ目では、敵チームが優位にありました。
しかし3コマ目で「敵のエースが、昨夜食べたフグが原因で腹痛を起こし、退場。試合の流れは味方に向いてきた」となります。
そして4コマ目で味方が勝利する展開を持ってきます。
3コマ目でフグに当たってエースが腹痛をおこすなら、伏線を1~2コマ目ではっておいたほうが良いでしょう。
伏線とはそれが起こった原因を、読者が分からない程度にほのめかすシーンをいれるということです。
伏線をはらないでいきなりエースの腹いたを描くと、読者には都合がよい展開に見えてしまうかもしれません。
またネタを四コマ漫画のネームに起こすときは、「起承転結」の型に当てはめると作りやすくなります。
「起」⇒ものごとの発端。物語の始まり
「承」⇒「起」を受けて進んでいく物語を描く場所
「転」⇒変化を描く場所。これまでの流れに予想外の展開がくる
「結」⇒「転」で生じた変化が結末として着地する場所。オチを描く
起承転結の流れにそってネタを考えることで、四コマ漫画っぽいネームができます。
起承転結の順番は、変えても大丈夫です。
例えば「結⇒起⇒承⇒転」などのように、順番を変えて意外性を出すことができます。
起承転結だけでは四コマ漫画のネームの描き方が分からないときは、「1コマ目と4コマ目を先に考える」創作法を使いましょう。
筆者は上のような発想を使って、以下のご依頼用四コマ漫画のネームを作りました。
四コマ漫画のネタの発想法は、以下の記事にも書いてあります♪
四コマ漫画のネームの描き方の最後に
四コマ漫画のネームの作り方について見てきました。
ぼくが四コマ漫画のネームを描くために行っている工程は以下です。
1:四コマ漫画のテーマを決める
2:作ろうとしてる四コマ漫画のキャラクターや背景、アイテムなどの絵をたくさん描く⇒キャラの絵を描くことに慣れて、ネームのアイデアが浮かびやすい状況を作る
3:浮かんだアイデアは、全てメモに取る
4:浮かんだアイデアを、起承転結に当てはめて考える。
もしくは四コマ漫画の1コマ目と4コマ目に逆転の状態を作り、後からそうなるに至った経緯(2~3コマ目)を考える
四コマ漫画のネームを考えるときは、リラックスしている状況で行いましょう。
好きな飲料でも飲みながら空想してると、パッと思いつくかもね
四コマ漫画の創作法に関する記事は以下のリンクにありますので、興味のある方はどうぞご覧ください♪