芸術家はどうして苦悩するのか?
芸術家といえば何かに悩み、苦悩する人という印象を持つ人もいるでしょう。
確かに芸術家は苦悩するときもあります。
僕は漫画アート芸術家。
漫画アートの創作を行うときに直面する苦悩とは何か?
それは「頭に思い描くように表現できないもどかしさ」です。
例えば油絵を描くとして頭の中ではどんな絵を描きたいのかは見えている。
しかしキャンバスにそれを再現しようとするときに、思うように描けないことがあり、それが苦悩につながるのです。
ここでは漫画アート芸術家の粕川が油絵を描くなかで直面した創作の苦悩と、いかにして苦悩を乗り越えて絵を描けるようになったのかについて解説していきます!
どうして芸術家は苦悩するのか?
描きたい絵は頭で見えているのに思うように描けないとき、粕川という芸術家は苦悩します。
もちろん思い通りに絵が描けるときもある。
しかしどれだけ頑張っても全然絵がつかめないときもあるのです。
この原因は単純に技術不足や精神的に落ち着いていない状態で絵を描いていることにあるといえるでしょう。
僕の場合絵や漫画を描きたいという創作衝動がとても強いので、気持ちばかりが先走って絵を描くことがあります。
そんな冷静でないときに限って、思うように描けなくなるのです。
思うように絵が描けないと僕としてはくやしい。
頭ではどんな絵を描くべきかは見えているのに、キャンバスにそれを表わすことが出来ない。
これは苦悩につながります。
絵画というのはどれだけ時間をかけて描いても、絵がつかめていなければ全てやり直しです。
絵がつかめている状態とは、頭に思い描く絵が描けているかどうかということ。
例えば一日かけて油絵を描いても絵がつかめていない場合、全部描き直すことになるのです。
油絵は上から何度でも描き直せる便利な画材。
だからどれだけ失敗しても、また上から絵を描いてしまえばいい。
人から見たら一枚の絵でも実はその絵を仕上げるために何度も何度も上から描き直しているという事もあるのです。
例えばこの肖像画は数えきれないくらい失敗して描き直したもの(2017年5月頃制作)。
僕は自分の漫画の世界を油絵とリンクさせて絵を描くことがあります。
以下は僕の漫画のキャラクターを「幻想の森」という舞台において描いた油絵(2017年7月頃制作)。
これを描いたときも、なかなか絵がつかめず苦悩した記憶があります。
描きたいものは見えているのに、どんなに描いても上手くいかないとき…
そんなときはもう絵筆を放り出したくなる。
しかし、絵を描かないわけにもいかない。
心の底では自分を強烈に表現するような絵画を描きたいわけです。
こうして芸術家は自分の絵を描く力に落胆していきます。
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苦悩するけど創作の欲望には逆らえない芸術家
思うように絵が描けない苦悩を感じつつも、芸術家は絵を描くことをやめません。
なぜなら心の内には燃え盛るような絵の表現欲求があるからです。
うまく描けなくても、しつこく目の前のキャンバスに食い下がる。
たくさん時間をかけて絵を描き、また失敗する…苦悩する…しかしまた絵筆をとって描き始める…
まさに創作とは「自分との闘い」です。
絵を見る側からすれば単なる一枚の絵でも、芸術家からすれば苦悩の跡が残された戦いの証なのです。
全ての絵がこのように苦悩から生まれるわけではありません。
しかし上に描いたように、苦悩とともに生まれてくる絵もあるということです。
芸術家が苦悩を乗り越えて絵を描く方法
芸術家が苦悩を乗り越えて絵を描くために第1に必要なことは、絵を描く技術を身につけること。
思った絵を的確に描くためには、必要な絵を描くためのテクニックを身につける必要があります。
「どんな効果を描くことが難しいのか?」を明確にし、それを描けるようにするために練習するのです。
「リラックスした状態で絵を描くこと」も大切です。
絵を描きたい衝動に駆られてあわてて描くと、思うように絵が描けないことが多い。
気持ちが焦っているときは深呼吸をしたり、気持ちが落ち着くような音楽を聴いてみたり、瞑想をするなど対処法は色々あります。
冷静に絵の対象と向き合いリラックスして自分自身と向き合えるときに、絵は上手くいくことが多いのです。
そして最後に大切なことはしつこく上手くいくまで絵を描き続けること。
どれだけ時間をかけても、どれだけ失敗しても、絵筆を入れ続ける。
あきらめずに描くことで、時間はかかろうとも納得のいく絵を描ける可能性が高まります。
上に挙げた3点を意識して絵を描くようにしたことで、僕は苦悩せずに絵が描けるようにななっていきました。
俺なんか絵描いてて苦悩するどころか、絵筆なくしちゃったよ!
芸術家は上を目指せば目指すほど苦悩するもの
歴史上の有名な芸術家たち…レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロ、ファン・ゴッホやセザンヌもやはり絵の創作をするときに苦悩しました。
セザンヌは自分の思うように絵が描けないと怒りだし、キャンバスを破いてしまうこともありました。
そのくらい芸術家は自分の作品に魂を込めているのです。
自分の望む芸術を生み出したい、しかし腕が追いつかず思うように描けない…そんなときに芸術家は苦悩します。
しかし本当に芸術を愛するものはそこであきらめたりはしません。
どこまでも執拗に絵に食い下がり、必ずや望む漫画アートを生み出すのです。
そこにあるのは芸術家自身との戦い。
絵画は芸術家の情熱によって描かれ、葛藤と戦いの末に生まれてくるのです。
ブログをお読みいただきありがとうございます!