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絵画について

森を描く画家が森の絵画の魅力や森を描く理由を語る

投稿日:2017年8月13日 更新日:

画家,森
森と城を描いた油絵

森の描かれた絵画が好きな人々がいます。

森のどこに人々の関心を引き、絵に描かせる魅力があるのか??

僕がこんな事を考える理由は、僕自身が森の魅力に憑りつかれ油彩で森を描いているからです。

ぼくは漫画とアートを組み合わせた創作を行う漫画アート芸術家です。

自分様式の森の絵が描きたいと思い、画家活動をしていたりもするのです。

そんな筆者が森を描く中で感じる森の絵画の魅力や森の神秘性、なぜ森を描くのかについて書いていきたいと思います。

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森とは何か

幻想的な森の画像

Wikipediaで調べてみると沢山木が並んで生えていても、それは森とは呼ばないようです。

木が並んでいるのが見えなくて、木の葉の密集した形が並んで見えるのが森だといいます。

この定義は確かに森らしさを表わしています。

森は外目から見ると多くの木が一つのまとまりの中で森を形成しています。

例えば僕は森と聞くとこのような絵のイメージが浮かびます。

森を描いたラフ画

外から見える森の姿は個別の木の姿ではなく、密集した木の葉の外面的な形です。

森は木の葉が密集しているので内部は暗くやや気温が下がり、湿度が一定の範囲に保たれた神秘的な空間が生まれます。

森の中と外では異なる気候の空間が存在するという事です。

僕はこれを森の幻想性を表わす要素だと捉えます。

森内部の空間を幻想世界と捉えた時、森と外の世界を繋ぐ境界が森の外観なのです。

僕は森の内部に存在する独特な空間を幻想と捉え、森より外の世界を現実世界という様に認識して森を描いています。

森の幻想性について

森
筆者はこういう感じの幻想的な森が好きです!

僕は森と聞くと深い幻想性を感じます。

奥深い森の内部へ入れば入る程、幻想性は深まります。

森に対して幻想性を感じる理由は以下となります。

 ●森の内部と外の温度や湿度の違い

●森内部の樹木に囲まれた独特な空間性

●森という存在が連想させるイメージ

以上の理由から僕は森が現実世界とは別の、何か幻想的な空間という認識を持っています。

僕は幼いころ夜眠る時、祖母から童話や日本昔話の絵本を読んで聞かせてもらう習慣がありました。

童話や日本昔話の世界で森はよく登場するので、それと相まって幻想的なイメージを感じるのかもしれません。

童話で言えば「白雪姫」「ヘンゼルとグレーテル」「親指姫」「ラプンツェル」などは幻想性と森が絶妙にマッチしています。

僕は「ピーターラビット」「ムーミン」「不思議の国のアリス」などの物語が好きでよく読みますが、これらの世界の舞台には森が存在します。

幻想性あふれる作品の舞台には、森が存在することが多いのです。

これが幻想性を感じさせる森の大きな魅力です。

森の緑は心を癒す色

画家,森
緑の絵の具がついたパレット

森を象徴する色の「緑」。

緑は安心感や調和を表わす色だと言われています。

樹木や森は自然の色なので人の精神を穏やかにしたり、リラックスさせてくれる効果があります。

緑は人の心理に以下の効果をもたらすと言われています。

●心身の疲れを癒す

●鎮静作用が働き、緊張や興奮を抑える

●穏やかな気持ちになる

●疲労した目を休ませる効果がある

緑の効果が心身に安心感を与えるので、森など自然を描いた絵画は部屋に飾るのに適しています。

緑が持つ人の心を落ち着かせる効果は森の絵画の魅力でもあります。

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大地から生えてきた樹木という生命感の魅力

画家,森

森は突き詰めれば密生した樹木の集まりです。

樹木は大地より生えてきます。

僕はこの母なる地球の大地から生えてきた樹木という生命感が好きです。

ビルは人間によって作られます。

しかし樹木は地球という大地から、水分、日光、二酸化炭素を吸収して生えてくるのです。

ビルは無機物ですが樹木は有機物です。

両者の違いは生命感があるかないかです。

大地より生えてくる樹木は水、日光、二酸化炭素を食物にして成長する生命だという事です。

この生命感を持ったモチーフという点で、僕はビルなどの無機物よりも森など自然物の方が遥かに好きです。

だから僕は絵画を作る時、森のような大地より生まれてきた自然物をモチーフにするのです。

森,絵画
大地より生えたるもの

僕が油彩で連作を行う「大地より生えたる者」で描かれる奇妙な生物も大地から生まれてきた存在です。

画家が何かの対象を描くとき、それを描くこと自体がすでに表現の一部なのです。

僕はあえて生命感を持つ森を描く事で、僕が感じる万物の生命感を絵を通して表現するという意図があります。

生命感を持つモチーフを描いていること自体が表現者としての立場を表明出来るのです。

森の絵画の魅力に森自体が地球の大地から生えてきた生命を持つ存在であり、その生命感を画家は表現できるという点が挙げられます。

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幼い頃に行った温泉の影響

温泉に入る男性がいる画像

僕は幼い頃よく家族で温泉に連れて行ってもらいました。

毎回山の方にある温泉に行くので、行き帰りの車内から山や森の光景を見ながら様々な物語を空想していました。

温泉に入っている時も周りは見渡す限り山や森が見えます。

温泉に行くと大概3~4時間くらいは入っていたので、僕は自然を観察しながら漫画や絵の空想に至りました。

温泉に入りながら見える森の光景はその先に何か得体のしれない生命体がいるような、不思議な感覚でした。

普段の生活ではあまり行かない、山の中にある温泉というシチュエーションで見る森の光景が幻想性を感じさせたのです。

同じ森でも見る状況によって感じ方は異なります。

リラックスして、とても良い気分の時に見る森の光景は、とりわけ深い幻想性を感じさせます。

幼い頃、山中の温泉という非日常的な空間で空想と共に森を見た体験が、森に対する幻想的なイメージに繋がっているのです。

Norwegian Wood(ノルウェーの森)の影響

最後に僕が森を絵画で連作する大きな原動力となった存在について書いてみます。

それは元ビートルズのジョン・レノンの存在です。

僕はジョン・レノンがビートルズ時代にメインで書いたNorwegian Wood(ノルウェーの森)という曲に人生史上最大の幻想性を感じました。

ジョン・レノンはあまりにも素晴らしい表現者ですが、とりわけ僕はNorwegian Wood(ノルウェーの森)に魅了され、史上最も愛する曲となりました。

Norwegian Wood(ノルウェーの森)という曲はジョンレノンが当時の奥さんに気づかれないように他の女性と浮気をした事を書いた曲だと言っています。

しかし僕がこの曲から感じるものは、上のような発言とはまるで別世界です。

僕はNorwegian Wood(ノルウェーの森)を聴いてこんな映像が浮かびました。

「幼い子供が深い幻想の森をさまよっている光景」

純粋無垢な存在が、夢の様に儚い幻想の森をさまよっているイメージです。

このイメージが頭にこびりついて離れなくなり、やがて僕は幻想の森を絵で描くようになりました。

ノルウェーの森,絵

ここから僕の「幻想の森」の連作が始まったのです。

この見出しで言いたかった事は「森を描かせる原動力として強い幻想性がある」という事です。

僕の場合森を描く大きなキッカケを作ったのはジョン・レノンのNorwegian Wood(ノルウェーの森)でした。

しかし絵として描かれた森全般に、僕は幻想性を感じます。

「森」自体に存在する、何か淡い夢のような雰囲気です。

森についてこのように感じる方は少なくないのではないでしょうか?

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実験的に森の絵画を描く

森を描いた油彩画

僕は現在自分らしい絵の様式を生み出したいと思っています。

そのためたくさん森の油絵を描いて、表現方法を模索しています。

森の絵は描いていると、気分が良くなるのです。

それは生涯のライフワークとして「幻想の森(Fantastic Forest)」のテーマで連作絵画を作るという目的があるからです。

僕が今制作している絵画は完成度を重視していません。

それよりは様々な森をたくさん描く中で

●より油絵に慣れる

●森を独自の方法で描く方法を見つける

という事にフォーカスしています。

だから絵はドローイングのような大ざっぱな描き方がされています。

森を描いた油彩画

ざっくりとした森の絵を描く中で、自分に向いた描き方や表現方法を探っているのです。

作品というのは沢山の制作を積み重ねる中で完成されて行きます。

例えば描きたい目標物があったとします。

これを実現するためにいきなり完成作品を狙って制作に取り組むという事を僕はしません。

なぜなら作品の構想というのは徐々に熟成されてゆくので、たくさんの実験的な作品を積み重ねる中で少しずつ形を成していくからです。

完成されたパズルを作るには、一つ一つピースをはめていく必要があります。

パズルのピースを最適な場所に並べた時に、パズルの全体像が分かり、完成しますね。

僕が今行っている大ざっぱな森の絵をたくさん描くという行為はパズルのピースの最適な位置を確かめ、並べて行く行為に似ています。

絵画作品の完成に向けた過程として一つ一つのピースを当てはめているのです。

こうして絵画作品は作られて行きます。

絵画作品は常に過程にあるという事を覚えておいて下さい。

完成作品と言えども、それはより先にある作品の通過点に過ぎません。

僕は作品を一発ホームランを狙って生み出すのではなく、小さな実験を重ねて徐々に形を成す方法で制作しています。

一つの作品はそれが生まれるまでの小さな実験の結晶であり、より先にある作品の通過点なのです。

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