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モンパルナスの灯の感想とあらすじを紹介!芸術家の数奇な人生を描いた映画

投稿日:2017年7月4日 更新日:

モンパルナスの灯

有名な画家の名作映画はたくさんある。
中でもアメデオ・モディリアーニの人生を描いた1958年発表の映画「モンパルナスの灯」は名作だ!

 

僕はもう何度もこの映画を観ており、その度に伝説の画家の生き方に感動を受けてきた。

 

古い映画はあまり好まないという方もいるかもしれない。
僕は新しい映画も古い映画もどちらも見る。

 

古い映画にも新しい映画に負けない素晴らしい魅力がある。
それはシンプルであるが故の本質をついた感動。

 

新しい映画には映像の派手さなどヴィジュアル面で強引に視聴者を魅了出来るメリットがある。
しかし「モンパルナスの灯」時代の映画はモノクロも多く、悪く言えば地味だけど派手さに頼らない地についた本質的な感動が描かれる作品も多い。

 

映画「モンパルナスの灯」ではある貧しい画家の人生が描かれている。
その画家とは、アメデオ・モディリアーニだ。

 

僕は最近またこの映画を観て大きな感動を受けた。

あなたが絵画や芸術が好きなら、この名作は心に沁みるものがあるだろう。

 

本日は「モンパルナスの灯」の感想やあらすじなどを書いていくので、ご興味のある方は是非最後までご覧になっていってほしい。

 

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モンパルナスの灯とモディリアーニ

まず簡単にアメデオ・モディリアーニの解説をしてみよう。
モディリアーニ(1884年7月12日~1920年1月24日)とは20世紀初頭フランスのパリで活躍したエコール・ド・パリの画家。

 

有名な作品は面長な人物像で、神秘的で静謐な空気感を漂わせる絵画を主に制作した。

 

モディリアーニはイケメンで女性にモテる男だった。

かつ酒飲みで堕落した生活を送るという伝説的な芸術家にありがちな特徴を多くも備えている。
モディリアーニは体が弱かったので(結核持ちだった)彫刻制作をしても長くは続かず、最終的に独特な人物を描く画家として落ち着く。

モディリアーニ,絵画

モディリアーニ作 油彩

 

モディリアーニは36歳で亡くなってしまう。

ファンゴッホとラファエロが37歳で亡くなっている所を見ると、この周辺の数字に何かいわくありげなものを感じる。

 

モディリアーニは生前はあまり認められず、絵は売れたにしても貧困の中にいた。

モディリアーニには運命の女性となるジャンヌ・エビュテルヌという女性がいた。

 

「モンパルナスの灯」では人生に堕落したモディリアー二が1917年恋人のジャンヌと出会い、愛を育み、やがて病気の為に亡くなる画家の人生が描かれている。

映画モンパルナスの灯のあらすじ

映画「モンパルナスの灯」の監督はジャック・ベッケル。
モディリアーニを演じる俳優はジェラール・フィリップ。

 

ジェラール・フィリップという俳優はモディリアーニの持つ切ない哀愁を見事に表現しており、この映画を絶大に引き立たせている。

モディリアーニの恋人ジャンヌを演じるのがアヌーク・エーメという女性。
アヌーク・エーメ氏もとても美しくモディリアーニの描いた女性像を思い出させる雰囲気を備えている。

 

ここから「モンパルナスの灯」のあらすじを書いていこう。

 

映画の冒頭、酒場でモディリアーニは客の顔の絵を描いて販売する。
絵をもらった客は顔をしかめて金は払うけど、絵はいらないと突き返す。

 

このことに傷ついたモディリアーニはたくさん酒を飲むと、部屋でベアトリクス・ヘイスティングズという愛人の女性を殴ってしまう。

 

病気、貧困、孤独をモディリアーニは酒で紛らわせる。
そんなモディリアーニを優しく支える画商のズボロウスキー(ジェラール・セティ)がいた。

ジャンヌとの出会い

カップル

ある日モディリアーニは画塾で運命の女性ジャンヌ・エビュテルヌと出会い恋に落ちる。

幸せいっぱいなモディリアーニ。

しかしジャンヌの家は裕福だ。

 

売れない画家に恋する娘を厳しくしかる父。

 

ジャンヌの父の計らいで恋する二人の仲は切り裂かれてしまう。

絶望に打ちひしがれるモディリアーニは酒で悲しさを紛らわせる。
健康が悪化悪化したモディリアーニを気遣う画商のズボロウスキーは南フランスのニースに転地療養させる。

 

自然に恵まれたニースで絵画の制作に励むモディリアーニの元へ恋人ジャンヌが追いかけてくる。

喜びと力を取り戻しったモディリアーニに愛の生活が始まる。

 

物語には波がある

僕は名作映画を観ているといつも感じる事がある。

 

 

それは物語には波があるという事だ。

 

波とは「幸福」と「不幸」の波。



面白い物語には共通して、主人公にとっての幸福と不幸の波がバイオリズムのように現れるのだ。

 

「モンパルナスの灯」で言えば、映画の冒頭は

 

1.貧困と酒におぼれる落ちぶれた売れない画家のモディリアーニ→不幸

2.ジャンヌと出会い恋に落ちて幸せなモディリアーニ→幸福

3.ジャンヌの父に二人の仲を切り裂かれて絶望するモディリアーニ→不幸

4.療養先の南仏ニースにてジャンヌと再会し、絵画制作も波に乗るモディリアーニ→幸福

 

このように注意深く見ていくと主人公には交互に幸福→不幸という波が現れてくる。

 

この波を入れる事で視聴者はハラハラドキドキさせられる。

今度映画を観る時は主人公の感情が「幸福→不幸」へと交互に行き来する変化に注目してほしい。



全てが全てとは言わないが名作と呼ばれる映画や物語には主人公の幸福→不幸というバイオリズムの波が働いている。

 

特に物語の見どころの部分でこの波が大きく発生する。

物語の中で中盤過ぎくらいから主人公が最も幸福な状態に陥ったら、それは合図なのだ。

 

その大きな幸福の後に、激しくマイナスの状況に突き落とされる主人公が出てくる可能性が高い。

 

主人公にとって最強のピンチ、底の底に落ち込む展開がやってくる。

ちょっと前に幸せ一杯だった主人公は、不幸のどん底に堕ちた悲惨さをより強調するギャップの役割も果たしている。

こうして視聴者は物語にくぎ付けになって行く。

 

では「モンパルナスの灯」ではジャンヌと一緒に生活できる幸福を味わったモディリアーニはどうなるのだろうか?

 

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モディリアーニの展覧会が…

ジャンヌと再会できて幸せなモディリアーニは友人の画商ズボロウスキー達の力を得てついに個展を開催する。

ここでモディリアーニの幸せは頂点に行くかに見えた。

 

しかしこの展覧会が不評に終わってしまうのだ。
個展のウィンドウに飾られている裸婦像の絵画が不謹慎だとケチを付けられ、撤去まで命じられてしまう。

 

ここでモディリアーニに不幸の波が来た。

 

モディリアーニに最大のチャンスが!

さあ、次にやってくるのはモディリアーニにとっての幸福。

 

アメリカの富豪がモディリアーニの絵を気に入り、画商ズボロウスキーに連れられて富豪の元へ伺うことになるモディリアーニとジャンヌ。

 

富豪にモディリアーニの絵が売れれば、貧困生活はこれで終わりになるかもしれない。

まさに「モンパルナスの灯」のクライマックスとなる場面。

アメリカの富豪にモディリアーニの絵は売れるのか?

 

アメリカの富豪のおじさんとモディリアーニのやり取りは「モンパルナスの灯」における最高潮に面白い部分だ。

 

富豪はセザンヌが好きで、手持ちのセザンヌ絵画を自慢するのだがモディリアーニはこの富豪を快く思っていない。

 

ズボロウスキーが必死にカバーするのだがモディリアーニは富豪に対する不快感を隠せない。

ここで最も感動的なセリフが繰り出される。

 

セザンヌの絵画を自慢する富豪に対して、モディリアーニはゴッホの言葉を話す。

モディリアーニ「人間には…教会にないものがある。それを描きたい」

富豪「ゴッホは酔いどれだった」


ゴッホをけなすアメリカ人富豪。

モディリアーニ「それは…苦悩を…忘れるため…。絵画は苦悩から生まれる」
ゴッホは「この夏に見た黄色を表現する為に酒を飲んだのだと」

 

ファン・ゴッホの芸術を持ち出して自分と投影する辺り、モディリアーニの悲哀を感じさせてとても上手い演出だと思ったし、感動した!

結局アメリカの富豪はモディリアーニの絵を商業ポスターの広告に使うという話になり、モディリアーニは話を蹴って一人立ち去る。

 

落胆するジャンヌとズボロウスキー。
せっかくの成功できるチャンスを自ら逃したモディリアーニは酒場で自作のドローイングを売るのだが相手にされない。

 

モディリアーニは夜の街をさまよい歩くと、周りの街灯が淡く揺らめいている。

まさに「モンパルナスの灯」という雰囲気を醸し出す場面だ。

 

そんなモディリアーニを後ろからつける一人の男。
彼の名はモレル(リノ・ヴァンチュラ)。

 

モレルはモディリアーニの才能を見抜いているのだが、彼の墜落した生活を見て近々亡くなるだろうと予測していた。
モレルはモディリアーニが死んだ時に一気に作品を買い集めようとしている。

 

モレルの予想通りモディリアーニは倒れ、病院にて亡くなる。

 

モレルはまだモディリアーニの死を知らされていないジャンヌの部屋へ行く。
そして片っ端からモディリアーニの絵を買い取っていくのだ。

 

その姿を目に涙を浮かべながら観察するジャンヌはこう言う。

ジャンヌ「彼はどんなに喜ぶことでしょう…。本当に長い間あの人は認められなかったのですから…」

 

モンパルナスの灯を観た感想を告白

モンパルナスの灯は若くして亡くなった、才能ある芸術家の物語としてとても印象深いものがある。

芸術家伝説の中には、売れない、貧乏、酒におぼれる、女にだらしない…など破滅的な人生をたどる人物イメージもある。

何かモディリアーニの人生にはそんな芸術家伝説的な影を感じさせる。

 

モディリアーニの絵画自体神秘的な空気感があるので、芸術家伝説をより色濃いものにしているような感がある。

 

芸術家伝説と言えば生前に1枚しか絵が売れず、死後に有名になったゴッホの例もある。

 

モディリアーニもやはりゴッホ的芸術家伝説の位置する人物の一人だと、モンパルナスの灯を観て感じた。

純粋な心を持つ芸術家の魂の遍歴が刻まれた映画、そんな感想をモンパルナスの灯に対して感じたのである。

 

他のモンパルナスの灯の感想は?

 

ツイッターでモンパルナスの灯に関する感想を探してみよう。

売れない画家を演じるG・フィリップの悲壮的な演技がモディリアーニらしさを漂わせている。

モディリアーニを支える妻のジャンヌを演じるのはA・エーメ。

A・エーメの素朴な美しさもモンパルナスの灯を彩る魅力のようだ。

 

L・バンチェラが演じた画商はモンパルナスの灯の最後で、モディリアーニの絵画を買いあさることになるわけだが、この展開に驚きを感じた人もいたようだ。

この打算的な画商はモディリアー絵画の価値を見越していて、ここぞという時に買い集めたことになる。

 

モンパルナスの灯の視聴者からすると、モディリアーニが生きている時に絵が売れてくれればうれしいのかもしれない。

しかしそうはならず、息絶えたその後にモディリアーニの価値が発見されるあたりが、芸術家伝説の様相を色濃くしている。

 

亡くなったモディリアーニを追って後追い自殺をしたジャンヌの最後にも、心痛い気持ちを感じた視聴者は多いようだ。

 

しかしモンパルナスの灯は、モディリアーニの数奇な人生を描いた映画として、内容もキャストの質も含めて傑作の誉れ高い作品と感じている人がたくさんいる。

 

 

モンパルナスの灯の感想の最後に

「モンパルナスの灯」ではモディリアーニのキャラクターを強調するため実際とは異なる演出もされている。

 

映画内では孤独を漂わせるモディリアーニが悲哀を酒に紛らわして女性を殴ったりなど、映画を際立たせるキャラクター設定がなされている。

 

しかし実際のモディリアーニはエコール・ド・パリの中で人気者の人物だった。
彼独自の人間性は多くの芸術家や女性を引きつけた。
実際にピカソやジャン・コクトー、キスリング、ハイム・スーチン達はモディリアーニに肖像画を描いてもらっている。

 

もう一度言わせてもらおう。

 

僕はこの映画の中で、セザンヌを称えるアメリカの富豪に対してゴッホの事を持ち出したモディリアーニの言葉に心底感動した!

「絵画は苦悩から生まれる」!

 

映画としての魅力を引き立たせるために大げさな演出はありながらも、心に深くしみわたる画家の人生模様が観れる「モンパルナスの灯」は傑作だ!

 

 

 

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