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ベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」とは?月光の感動を漫画で描いた理由も紹介

投稿日:2019年10月3日 更新日:

ベートーヴェン,ピアノソナタ,14番,月光

 

筆者はルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」という曲に感動し、2011に漫画アートを作りました。

 

ベートーベンと言えばバッハやモーツァルトと並び、クラシック音楽史上で最も重要な作曲家の一人。

ベートーベンはクラシック音楽の流れを変えた、革命的な作曲家です。

 

僕もベートーベンは大好きで、カラヤン指揮&ベルリンフィルハーモニーのベートーベン交響曲全集を持っており、よく聴いてます。

そのベートーベンが書いた曲に、ピアノソナタ第14番「月光」があります。

ピアノソナタ第14番「月光」は、繊細さと激情を合わせもつ名曲です。

 

ぼくは「月光」を聴いているとき、この曲の持つ幻想性に胸を打たれました。

そして「月光」を聴いた時に浮かんだイメージを、漫画アートで描いたのです。

 

ここではベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」についてや、月光を漫画アートで描いた理由について解説していきます!

 

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ベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」はどんな曲?

 

ベートーベンは1801年に、ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2「幻想曲風ソナタ」(Sonata quasi una Fantasia)を作曲しました。

「月光」は、ベートーベンが30歳の時に書いた曲です。

 

ピアノソナタ第14番「月光」はピアノソナタ第13番とカップリングで作られたようで、作品27となっています。

 

ピアノソナタ第14番は、「月光ソナタ」という名前で呼ばれています。

「月光ソナタ」という名前は、ルートヴィヒ・レルシュタープ(音楽評論家/詩人)の発言がもとで生まれました。

ベートーベンが亡くなった5年後の1832年、ルートヴィヒ・レルシュタープはピアノソナタ第14番を聴いています。

 

ピアノソナタ第14番の1楽章から感じられる雰囲気を、レルシュタープは以下のように言いあらわしました。

「スイスのルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のようだ」~ルートヴィヒ・レルシュタープ

このコメントから10年経たないうちに、ベートーベンのピアノソナタ第14番に「月光ソナタ」という名前が浸透します。

19世紀も終盤になると、世界中で「月光ソナタ」と呼ばれるようになりました。

 

「月光」の第一楽章は、静かなピアノが抒情的に入ってきます。

深い森の湖に、月光が映る様を感じさせるような、静かな曲です。

 

「月光」は人通りの多い街路をiPodで聴くような音楽ではありません。

一人静かな場所で、聴くとイマジネーションが広がります。

 

ベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」の特徴に、静寂と激しさの対比があります。

ピアノソナタ第14番「月光」第1楽章は静寂な曲調ですが、第3楽章は激情的な旋律を感じさせるのです。

 

音楽は、メリハリがあると魅力的に感じます。

絵でも同じ系統の色で塗ると単調な印象を持つけど、激しく対比する色を置くことでインパクトが出るもの。

 

黒澤明映画監督は、以下の名言を言いました。

「天使のように繊細に、悪魔のように大胆に」~黒澤明

ベートーベンの音楽には、これがあるのです!

 

繊細な曲かと思うと、激情的なフレーズに変わる。

このメリハリはクラシック音楽だけでなく、他ジャンルの名作にもあります。

アメリカのロックバンド「ニルヴァーナ」の曲や、彫刻家ミケランジェロの作品にも、繊細さと激情が存在します。

 

ベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」は、繊細さと激情をあわせもつ名曲だったのです!

 

ベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」は女性に捧げられた

手をつなぐ男女がいる風景の画像

ベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」は、伯爵令嬢ジュリエッタ・グィッチャルディという女性に譲られました。

 

ベートーベンは当時14歳年下の、ジュリエッタのピアノ教師をしています。

ベートーベンとジュリエッタは、お互い好き同士でした。

しかし二人の間には、身分の違いがありました。

当時は身分の違うもの同士は、結婚するのが難しかったのです。

 

まるでシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」みたいですね。

結局ジュリエッタは、ベートーベンの元を離れ別の男性と結婚してしまいます。

 

ピアノソナタ14番「月光」は、ベートーベンがジュリエッタに向けて作った曲だったのです。

このベートーベンとジュリエッタの逸話が、漫画アート「月光」の発想につながりました。

 

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ピアノソナタ第14番「月光」を書いたベートーベンはどんな人?

ベートーベンの肖像

ベートーベンの肖像

 

天才と狂気に関する本を読んでると、決まってベートーベンの名前が出てきます。

 

ベートーベンといえば気難しい作曲家で、後年は耳が聞こえなくなりました。

作曲家にとって耳が聞こえないというのは、致命的な障害です。

逆境のなかでもベートーベンは作曲を続け、後世に残る名曲を作りました。

 

クラシック作曲家といえばバロック時代のバッハやヘンデルがいて、その後ハイドンが現れ、モーツァルトと続きます。

モーツァルトの後に登場したのがベートーベンです。

 

ベートーベンが子供のころ、モーツァルトはすでに成功しているスターでした。

モーツァルトやヘンデルたちの影響を受けたベートーベンは、新しいクラシック音楽の表現を切り開きます。

 

例えばベートーベンの交響曲第9番ニ短調「合唱」では、最終楽章でシラーの詩を人が合唱します。

これは詩と音楽の融合とされ、当時としては新しいことでした。

 

また交響曲第5番ハ短調「運命」のあの旋律…ダダダーン!

非常に有名ですね。

 

交響曲「運命」は、ダダダーンの旋律をひたすら重ねることにより、第1楽章を構成しています。

ダダダーンというモチーフで1楽章分の曲を作るなんて、すごく面白いと思います!

一つのモチーフを執拗に重ねて作品を仕上げるというのは、漫画や絵でも使えそうな手法です。

 

ベートーベンの芸術家気質はすごい!

ベートーベンのイラスト

筆者が描いたベートーベンのイラスト(2011年)

 

ピアノソナタ第14番「月光」を作曲したベートーベンは、芸術家気質満点な人でした。

芸術家と聞くと気難しく頑固で、作品制作にひたすら取り組むようなイメージがあるかもしれません。

例えばミケランジェロやファンゴッホが、芸術家っぽいイメージがあります。

 

ベートーベンもやはり、当時の人たちとは変わったところがありました。

ベートーベンの時代、作曲家は宮廷に仕えていたり、有力な貴族のために音楽を作っていました。

 

モーツァルトでさえ、貴族が楽しむための音楽を作っていたのです。

モーツァルトの時代、音楽はイベントの時などに演奏されたり、楽しみのために使われていました。

しかしベートーベンは違いました。

 

ベートーベンは貴族などパトロンのためではなく、一般大衆にむけて音楽を作った先駆け的存在です。

音楽は楽しみのためのものと考えられていた当時に、ベートーベンは「音楽家は芸術家」であると主張しています。

ベートーベンは音楽を、芸術と考えていたのです。

 

モーツァルトは全部で900曲近い音楽を作りましたが、曲のクオリティは薄いものから濃いものまでまちまちです。

ベートーベンはモーツァルトよりも曲数は少ないですが、1曲1曲に芸術作品と呼べるような重みがあります。

 

ベートーベンは、気性が激しかったといわれています。

後年になるにつれて身なりを気にしなくなり、髪の毛もぼさぼさだったようです。

 

ベートーベンの性格を象徴する、こんなエピソードがあります。

ある日ベートーベンは、ゲーテと一緒に道を歩いていました。

ゲーテとは、当時大成功していたドイツの文豪です。

 

2人が歩いていると、道の向こうから偉い貴族がやってきます。

ゲーテは道端によけて貴族へ敬礼しますが、ベートーベンは何事もなかったかのように通り過ぎていきました。

ベートーベンは、逆に貴族から挨拶を受けたほどです。

貴族とパトロンという上下関係に疑問を感じている、ベートーベンの性格がうかがわれるエピソードです。

 

後年ゲーテはベートーベンのことを、以下のように語っています。

「その才能は驚くほかないが、残念なことに不羈奔放(ふきほんぽう)な人柄だ」~ゲーテ

奔放不羈(ふきほんぽう)⇒何物にも拘束されず、自由にふるまう事。

 

ベートーベンが有力な貴族の前でも物おじしなかったのは、音楽家は芸術家であるという自信を持っていたからだと思います。

 

後のクラシック作曲家は、多かれ少なかれベートーベンの影響を受けています。

例えば楽劇の創始者リヒャルト・ワーグナーはベートーベンの交響曲第9番をヒントに、「楽劇」という新ジャンルを創作しています。

またヨハネス・ブラームスは、ベートーベンの古典的作風でいて劇的な手法を、さらにおし進めた音楽を作曲しています。

ドボルザークやチャイコフスキー、20世紀のアルノルト・シェーンベルクたちにまでベートーベンの影響があったのです。

 

そんなこともあり、ベートーベンはクラシック音楽史上でも最重要な作曲家の一人です。

 

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なぜベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」を漫画で描いたのか?

漫画月光01

漫画「月光」より

 

2011年当時、筆者は図書館でクラシック音楽のCDを、山のように借りては聴いてました。

バッハからベートーベン、シューマンからマーラーまで、いろいろな作曲家の曲を聴きました。

 

クラシック音楽は同じ曲でも演奏するオーケストラや指揮者が違うだけで、曲の雰囲気が変わります。

そのため好きな曲が見つかると、いろんな奏者と指揮者のCDを聴き比べていたのです。

 

なかでも、ベートーベンは大好きな作曲家です。

数ある名曲のなかでも、ベートーベンのピアノソナタ第14番は幻想性があり、ぼくの想像力を刺激しました。

 

ぼくは素晴らしい音楽を聴くと、頭に創作的なイメージが広がります。

好きな音楽を聴いているときに浮かんだイメージで、絵を描いたこともたくさんあります。

音楽を絵にする方法を大公開!好きな曲を聞いて絵を描こう!

 

ベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」第1楽章を聴いているとき、明確な漫画アートのイメージが降りてきました。

静かな森のなかで、一人ベートーベンがピアノを弾くイメージです。

漫画「月光」の1シーンの画像

漫画「月光」より

 

ベートーベンのピアノソナタ第14番は、ジュリエッタという女性にささげられた曲です。

ベートーベンとジュリエッタは、叶わぬ恋をする関係にありました。

この逸話を知ってたので、ピアノソナタ第14番「月光」を聴いた時に、物語のイメージが降りてきたのです。

 

素晴らしい音楽は、表現者に創作のインスピレーションを与える。

これは真実です。

 

ベートーベンのピアノソナタ第14番月光は、創作のきっかけを与えてくれたのです!

クラシック音楽の感動を激白!創造意欲の源はここにあり!クラシック音楽ネタの漫画も公開!202話

 

ベートーベンのピアノソナタ第14番の漫画アートを読みたい人は

ベートーベンのピアノソナタ第14番「月光」の第1楽章は、本当に幻想的な曲です。

 

筆者は月光の第1楽章を聴いた時に感じたイメージに、ベートーベンとジュリエッタの物語を組み合わせて、漫画アートを作りました。

漫画アートとは、アートの要素を入れて作った漫画です。

どの辺にアートの要素を入れているかは、実際に読んでお確かめください。

 

ベートーベンのピアのソナタ第14番「月光」の感動を描いた漫画アートは、以下の画像か文字リンクをクリックすると読めます♪

漫画月光01

漫画「月光」を読んでみる♪

 

 

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