これは2009年頃に粕川が描いた読みきり漫画「脱出」の表紙。
僕は2012年、「変身!ドクロイド」と今回ご紹介する「脱走」の2本セットで、中国の電子書籍のweb漫画家としてデビューしました。
漫画による初報酬を頂いたのもこの2作がはじめて。
「脱出」のセリフを全部中国語翻訳していただき、中国向けの携帯やPC閲覧用web漫画として配信されました。
しょぼい漫画かもしれませんが、デビューである事ことは変わりがありません。
以下は漫画「脱出」の中国語版の漫画画像。
この漫画のタイトルは「脱出」なんだけど、中国語に訳すと「逃亡」になるところが面白い。
たしかに「逃亡」とも言えるこの漫画は、僕の思いを込めた作品です。
ここでは中国の電子書籍漫画として配信された粕川のweb漫画家デビュー作「脱出」について書いていきますね~!
どこに脱出しちゃうんだよ~!
「脱出」とカップリングで描いたweb漫画家デビュー作「変身!ドクロイド」を読んでみたい方はこちらをクリック⇒「変身!ドクロイド」2010年頃制作の漫画
web漫画家デビュー作は大好きなSF映画、小説が元ネタ!
「脱出」という漫画はジャンルで言うと近未来SFに入るでしょう。
僕はSF系の映画、小説、漫画が好きで、けっこうSF漫画を描いてます。
映画なら「スターウォーズ」「時計仕掛けのオレンジ」「E.T 」「2001年宇宙へ旅」「猿の惑星」「2001年未来への旅」などは超好きな映画!
SF小説だとジュール・ベルヌやH.Gウェルズなどは大好きでよく読んだもの。
「シャーロックホームズ」を書いたイギリスの作者コナン・ドイルも傑作SF小説を描いていて、そのタイトルは「ロストワールド」!
「ロストワールド」はおススメですよ^^
SF漫画で言うとやはり初期の手塚治虫作品が好き。
「脱出」を描いていたころはもろに手塚氏の影響が入っていました。
僕の描く絵は昭和を思わせる懐かしさがあると言われることがあります。
意図的に絵柄を古くしているわけではなく、その時代の作風が肌に合うのです。
だから何とはなしに、絵に出てくる。そんな感じ。
でも新しい今の漫画らしさも取り入れていこうと思っているので、どんどん吸収して行っちゃうぞ!
粕川!俺をもっと現代的にカッチョよく描いてくれよ~(涙)
手塚さんの他に石ノ森章太郎氏、赤塚不二夫氏、水木しげる氏といった大先生の影響を僕は好んで取り入れるようにしてきました。
なぜならとても好きだから!
好きなものを吸収するというのはアートでも漫画でも変わらない。
自分が好きな作品の核の部分をたくさん吸収した末に自分の風味を効かせる。
色んなものが混ざったうえで、自分の風味を効かせるから、違った味が出来てくる。
こうやってオリジナルなものは生まれてくるのだろう。
管理社会からの脱走ネタでweb漫画家デビューした粕川が愛する、おすすめ漫画ベスト10の記事は以下のリンクからどうぞ!
幻想的な作風の漫画が好きな件について
今漫画界ではとてもリアルで現実を模写したような作風の漫画をよく見かけます。
僕は現実をそのまま映したような絵の作風はあまり好きではないですね。
リアルな絵もいいんだけど、そこに夢が欲しいのです。
漫画には夢や幻想が欲しい。
現実を舞台にした漫画もいいと思うし、そういう漫画も読む。
でも僕が描くとすれば、やはり現実の裏に夢が潜んでいてほしいのです。
現実的なものと非現実なものが微妙な具合でまじりあう…「幻想性」に最大の魅力を感じるからなのです。
幻想性ってどんな感じ?といわれると以下のような作品といえるでしょう。
ピーターラビットやムーミンやクマのプーさんや不思議の国のアリス、世界の童話など。
これら作品のような空気感、世界、雰囲気がすごく良いと思います!
夢や幻想を描く人、それが粕川なのです。
俺は現実に存在してるぞ~!
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「脱出」は管理社会からの脱走願望から生まれた
「脱出」は僕が当時感じていた心境をもとにして作った漫画。
「管理社会からの脱走」というのがテーマなのです。
この漫画を作った裏には以下のような思いがありました。
日本のような資本主義の世界ではお金が力であり、企業は人を雇ってそのビジネスを回しています。
企業はモノやサービスを作り、それを購入する人がいて世の中はお金が回る。
企業はモノを売る必要があるので広告を使い人の消費欲求を刺激する。
広告や宣伝を見て、欲しいと思った人はそれを購入する。
広告は人の行動に影響を与えられるわけです。
例えばある家を買った人に対して、もっと質の良い暮らしを実現するためにより高い家を買うようにすすめてくるみたいな。
お金を使うのが悪いわけではないし、欲しいと思ったらどんどん買えばいいんです。
世の中の仕組みは本当に上手くできていると思う。
大人になったら就職して結婚して子供産んで、老後は年金で生活するみたいなサラリーマン的レールを歩むのが安全だという価値観があるでしょう。
多くの人は決められた人生のレールを当たり前のように歩いていく。
上のいうことを素直に聞く従業員を企業は求めているでしょう。
周りとは違う突飛な考え方をする人は、会社の中では浮いてしまう。
だから波風立たないようにおとなしく会社が求める人になろうとする。
無言のうちにも「周りと同じであるのが良い」という圧力が日本にはあるようです。
政府は国民にマイナンバーをつけて、番号で人を選別できるようにもなりました。
マイナンバーも現代の状況も必要だからそうなっているのであり、それはそれで良いのです。
これらのことが僕には、国という巨大勢力による「管理社会」に見えたのです。
そして粕川なら管理社会でどう行動するだろう?って考えた。
そのときに出た答えが「自分らしく生きる!」ということだったのです。
こんな思いから生まれたのが漫画「脱出」でした。
どうにもならない管理社会の中で、周りと違う考えをもつ少年が脱走を企てる漫画。
そんな「脱出」が読みたいと思った方は以下の画像をクリックして下さい。
漫画アート芸術家のweb漫画家デビュー作となった「脱出」の閲覧ページとなります。
下の画像か文字リンクをクリックすると、日本語版の漫画「脱走」が読めますよ♪