漫画アート芸術家

漫画とアートを組み合わせて創作を行う漫画アート芸術家が、漫画の描き方や芸術、創作活動について書いているブログです。

創作活動

肖像画制作ご依頼エピソードと絵画の完成について

投稿日:2017年7月11日 更新日:

肖像画

 

どうも、漫画と絵画を組み合わせて創作活動を行う芸術家の粕川です。

今回は絵画と漫画制作の活動報告となります。

 

僕は2017年6月3日から約1か月程ブログの更新をしていませんでした。
その理由は絵画と漫画のご依頼の仕事をこなしていた事とブログの方向性を再検討していた事にあります(ブログの方向性については明確につかめました)。

 

本日はご依頼を頂いた作品制作の物語と絵画はどこまで描いたら完成と言えるのか?について書いていきます。

 

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漫画とアートを組み合わせて創作を行う芸術家

 

僕は漫画と絵画をリンクさせた創作活動を行っています。

これは

漫画と絵画の世界観が繋がっているという事。

7歳の頃から漫画を描き出し、小中高と続く学校の集団生活の中で人が均一化されていく現実に疑問を感じ、高校卒業後は一度社会からドロップアウトしました。
しかし芸術との運命的な出会いから人生の目的を見だして、新たなる表現者としての人生を出発しました。

 

この18歳の時に僕の中で漫画とアートは融合したのです。

現在僕は漫画制作のかたわら油絵を描いています。

 

ご依頼いただいた二つのお仕事

今回ご依頼頂いた二つのお仕事は

1.油彩の肖像画
2.漫画

です。

漫画作品の方はこちらでまだお伝えする事が出来ないので今日は油彩肖像画の制作エピソードを書いていきます。

 

油絵で肖像画を描く

油彩 イノッチ

 

僕はライフワークの一つに人の顔を描く肖像画の制作を行っています。

 

今回絵画のご依頼を頂いたのがとある男性の肖像画。

写真を送って頂き、それを基に油彩で描きました。

 

出来た絵画を見る側からすると「ほぉ~」となるのでしょうが、絵画を描く画家側からすると一枚の絵画にもドラマがあります。
僕の中でとりわけこの一枚には苦いドラマがありました。

 

それは「顔がつかめなさすぎて絶望した事!」。

 

人の顔を描く時、つかみやすい顔とつかみづらい顔があります。

つかみやすいというのは、特徴を捉えやすいという感じ。

 

すぐに特徴をつかめて描きだせる事もあれば、全くつかめない時もある。

今回描かせて頂いた肖像画は明かに後者でした。

描きだしたはいいものの、顔をつかむまでにものすごく時間がかかった。

 

油絵の絵の具は乾くのに時間がかかります。
生乾きのまま一気に描くという方法もあるけど、
綺麗に上に色を重ねるにはある程度時間を置く必要がある。

 

肖像画

 

描いても描いても、特徴がつかめないのでかなり焦りました。

「なぜだ?どうして顔がつかめない…」

 

他にも制作すべき作品は多々ある中で、落胆を感じながらも男性の肖像画に向かう日々。

これまでたくさん絵画を描いてきましたが、この作品程描いては消してを繰り返したのは初めてです。

 

油絵の場合描いた絵を消すには上から描き足していく方法を取るのですが、描き足しすぎて絵の具が不自然に盛り上がっていたので、パレットナイフで絵の具を削り落としました。

絵は完成に近づいているのに何となく違うという感覚がよぎり、合計6回ほど絵の具を削り落としています。

 

僕の力のなさに愕然としました…

 

絵画の流れが来る!

もういい加減どうしようかと落ち込んでいた頃に「流れ」は訪れました。

 

絵画制作というのは「流れ」があるのです。
流れとは「描いてる絵の感じがつかめる瞬間」と言えましょう。

 

ある瞬間から絵の完成形態が見えるのです。

絵画制作をする時初めのうちは絵の完成を探る感じで描いていきます。
魚が来るまで釣り糸を垂らすように。

 

今回の絵では釣り糸に魚がかかるまで異常に時間がかかったわけですが、一度流れが来ると一気に完成へ持っていけます。

絵画を描いていて、何か釣りに似てるな~と感じました。

 

ではここで一つ質問。

「絵画はどこまで描いたら完成と呼べるのか?」

この疑問に僕なりの回答を書いていきます。

 

絵の完成ラインはどこ?

油彩

絵画はどこまで描いたら完成と言えるのか?と疑問に思う方がいるでしょう。

その答えを言います。

 

「絵画に完成はない…と同時にある!」

 

え?どっちだよ!とツッコミたくなりました?

どういう事か説明しましょう。

 

絵画の完成を決めるのは画家の感覚です。

ものすごく緻密に描き込んで初めて完成というタイプと、ざっくりとした絵の状態で完成というタイプ。

 

これは何なのかと言うと
「画家の感覚が示す完成ライン」なのです。

 

どこまで描いたら絵は完成するのかと言うと、画家の感覚が示す完成ラインに到達したかどうか。

 

例えばラファエロが描いた聖母子像とパウル・クレーが描いたシンプルなドローイング。

どちらも素晴らしい作品ですが、クレーの方は子供が描いたような価値のない作品に映るかもしれない。

しかし実際の所ラファエロの絵画とクレーのドローイングは同じように重要な芸術作品です。

 

二人の違いは「画家の感性ラインの違い」でしかありません。

 

ラファエロは(ルネサンスという時代の影響もあったでしょう)理想的な聖母マリアや幼子キリストを優美に、迫真的に描いた。

一方パウル・クレーはクレー独自の感覚をドローイングと言う手法でシンプルこの上なく表現した。

 

絵の密度は全然違いますが、芸術作品として同じように素晴らしいものです。

ラファエロとクレーの違いは、「画家としてどう表現したのか?」という違いです。
この違いが個性であり、二人を永遠な存在にしている正体です。

 

だから画家は表現者としてどうあるか?という事が大事なのです。

 

絵画における完成とは画家の感覚が示すゴールラインなので、ラファエロの絵もクレーの絵も完成しているのです。

 

絵画に完成はない

油彩

 

絵画作品完成の基準が画家の感覚にある。

という事は本当の所絵画に完成は存在しないという事。

 

この意味、分かりますか?

 

客観的にここまで描いたら完成なんて基準はないのです。

完成した絵と言うのは画家がOKを出したゴール地点。
でも実際の所どこまでだって絵に手を入れる事は出来る。

 

レオナルド・ダ・ヴィンチが描いたモナリザも完成してはいません。

レオナルドが亡くなったので、あの時点で絵が終了したのです。

 

絵画には客観的な完成は存在しない。
絵画の完成を決めるのは画家の感覚です。

そして画家の感覚を、個性と呼ぶのです。

 

諦めない事が大切

肖像画

話しが反れましたが、僕が今回ご依頼いただいた男性の肖像画を完成させることが出来たのは、「諦めずに描き続けた」事にあります。

 

ご依頼作品でなければ僕は途中で放り出していたかもしれない。

しかし今回の体験で「諦めずに最後まで描き続ける」事で自分の完成ラインに到達できるのだと確信しました。

この一作を経験した功績は大きい。
絵や漫画に取り組む姿勢が変わったから。

 

僕の中で重要な転換点となったこの肖像画を描かせて頂いたことに感謝します。

すず
今日もブログをお読み頂きありがとうございました!

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粕川裕康/漫画アート芸術家。漫画描きと油絵描きをしており、二つ合わせて漫画アート芸術家!/漫画とアートを組み合わせた創作活動をしています。

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