絵を描く時、必要だと感じれば何でも取り入れる。
例えば絵のなかに、文字を入れて描く。
文字で思いをダイレクトに伝えられる。
そんな方法だってアリなのだ。
これをしちゃいけないという思いが、表現を狭くする。
絵に文字を入れて描く創作法。
今日は僕が試みた、文字を入れて絵を描く創作についてみていこう。
絵に文字を入れて描く創作法
この絵は「愛」をテーマにアクリル絵の具を使って26歳ころ描いた。
絵のタイトルは「Love」。
愛はとても大きな概念であり、これだけで100枚以上は描けそうなほど深遠なテーマ。
当時の僕は愛を、この絵のようにとらえた。
愛という概念からは、やはり深い赤がイメージされたので全体は赤で支配した。
そして愛から連想される形態を描いていった。
真ん中にある手の生えた丸くて赤いものはハート(心)。
愛という概念から連想される諸々の形態を寄せ集めて、一つの色で統一する。
僕はこの手法が好きだ。
関連する形態を一つの色でまとめる
バラバラなものを描いても色がそれをつないで統一を与える。
「色彩はそれ自体で何かを表現する」とファン・ゴッホはいった。
色は単に見えている色調を超えて、何らかの観念を伝えられる。
色で形態を統一するだけでなく、文字を入れて自分の思いをダイレクトに伝えるという表現だってありなのだ。
絵と文字を合体させて絵を描くことで、思いが伝えられるなら、それだって十分な創作法である。
絵の中に文字を描くのも表現の一つ
僕にとって絵とは自己を強烈に表現すること。
生きることそのもの。
だからそのまま文字を絵に描くこともする。
画家ならば観念を絵にせよと言われるかもしれないが、あえて言葉を描いたのは絵という枠を外したかったからだ。
絵ではなく文字をふくめて描くことで、絵だけではない何かを作りたかった。
自己表現のためには絵だけに縛られるのではなく、使えるものは何でも使う。
伝えたいことがあるなら、写真だって文字だって絵に貼り付ければいい。
僕はこれまでにない表現を探している。
それも僕からしか生まれえない方法で。
漫画とアートの融合。
漫画とアートを融合させて、これまでにない全く新しい表現を実現するというのは目標の一つ。
これを実現させる過程を逐一このブログで書いていこうと思う。
絵に文字を入れて描く絵「ALIVE」
これは25歳ころアクリル絵の具を使って描いた。
文字を入れて描く絵の代表である。
僕が求める表現は「一切の装飾を排し、本質だけで構成されたシンプルなもの」。
「生きる!」は僕の重要なテーマの一つだ。
力強く生きる生命を象徴的な形態にし、そのまま文字を入れた。
色は補色というお互いの色彩を引き立てあう組み合わせを使った。
黄色と紫が補色関係となり、インパクトを与えるものにしたかった。
ムダを廃し、テーマを象徴的に表したものとして僕らしい絵になったと思う。
以下のドローイングも「生きる」というテーマで描いている。
上にある絵の生命体は手を前に出して、「生きる」ということを主張しているのだ。
文字を絵に入れて描く創作法の最後に
あなたが感じたことを絵に描くだけでなく、文字も入れてみよう!
文字を入れて絵の表現を助けたってよいのだ。
文字を絵に入れて描くことで、ダイレクトにあなたの思いを伝えられる。
絵画ではあるが、むしろ絵を超えて、生きることそのものが芸術だと思っている。
思想、姿勢、人生、好み、感覚、経験…全てが絵の材料であり、あなたという芸術を構成する要素。
僕は人間はみんな生きている時点で芸術家だと思う。
作品は人生そのもの。
さあ、あなたはどんな作品を生きるだろうか?