日常には美しさがあふれている。
あなたの日常にも間違いなく美しさはある。
しかし日常にひそむ美しさに気がついている人は少ない。
日常感じる何気ない景色の美しさ、これに気がつける人に創造力はおとずれる。
この記事では日常のなかにひそむ美しさが、絵や漫画の創造性を生むことについて書いていこう。
日常のなかに眠る美しさが絵を描く原動力になる?
ふと目の前にある風景を見て美しいと思ったことはないだろうか?
日常を美しいと思う心が絵を描かせるのだ。
何気ない日常の景色を美しいと思うと、それを消化したくなる。
ただ見ているだけでは満足できない心の空白を埋めるために絵を描く。
これは絵を描く表現者の心の声である。
美しさはどこか遠くにあるのではない。
美しさは日常のなかにひそんでる。
あなたに見つけられるのを、日常の美しさは待っている。
だから見つけてあげて欲しい、日常にある美しさを。
美しい場所はグランドキャニオンやイギリスの湖水地方みたいな場所だけじゃない。
美しさは日常の中にあるのだ。
心を落ちつけてそれら日常の当たり前なものを眺めてみる。
すると今まで見えなかった何かが見えてくる。
歩きなれた畑の見える小道。
黄金色に揺らぐ穂やその先にある樹木、建物、空。
これらの美しさは日常のあわただしい時間の中では気づきにくい。
しかし一歩足を止めてゆっくり眺めてみよう。
何でもないものの中にある凄さを発見する方法は、観察の中にある。
石を眺めたら実際に触ってその感触を確かめる。
何か感じただろうか?
この何でもない体験から何を引き出せるかが表現者の腕なのだ。
何でもないものをきっかけにして自分の創作に生かす。
これが出来るようになるとどんな状態からでもアイデアを見つけられるようになる。
例えば石をさわって感じたことを漫画のエピソードに使うことができるだろう。
どこにだってある日常から何かをくみ出せたら、永遠に創作意欲に恵まれる。
普通の人は何でもないものを何でもないものとして扱う。
でもあなたは何でもないものから有益な何かをくみ取れる、感覚を持っていて欲しい。
さりげなく目に入った日常を見て、あなたの感覚を総動員して何かを感じる。
そしてそれを絵や漫画の創作に生かす。
感じたことをキャラクターの造形に生かし、感じたことを物語にしてみる。
そうすれば日常のなかで感じる美しさを創作に活用できる、
アイデアは特別な場所に眠ってるわけではない。
すぐ目の前に存在している。
何気ない日常からいかに発想するかを僕の例を使ってご紹介しよう。
日常の美しさを自由に解釈してアイデアにする
以前実家に住んでいたとき、自分の部屋の作業机の前に大きな窓があった。
そこから見える景色がとても好きで、妙に心を惹かれた。
そして以下のように考えた。
「僕は海の見える丘の上の下宿にいて、創作をしている。
あの景色の向こうには広大な海や大陸があり、そこには様々な人や帝国、生物が存在している。
僕はそんな未知の大陸をこれから冒険するのだ!」
これは何気ない景色を見て、アイデアに広げた例である。
実際には窓の外にはただ家並みが並んでいるだけ。
しかし空想を使うことで上のようにアイデアにつなげていける。
何気ない景色を見て、それをきっかけに物語を生み出すのだ。
目の前にある景色をもとに、奇想天外な発想をしてみるのだ。
ここに創作の魔法がある。
何気ないものを見て、それをきっかけにして無限大な空想を羽ばたかせること。
この習慣を持つ者は創作において枯渇することを知らない。
例えば僕は自分の部屋の窓から見える景色を、幻の大地だと考えていた。
あなただって日常目にする美しい景観を、魔法の国だと解釈することができるはずだ。
あなたが日常に潜む美しさをみつけて、空想で勝手に定義してしまえばいいのだ。
目の前にある公園は、妖精のいる幻想の森だととらえてもいい。
このように日常の美しい景観をきっかけに、アイデアをふくらませる。
それが漫画や絵の創作にいきていくのだ。
僕は自分の部屋から見えた景観を幻の大地ときめつけ、僕は幻の大地を旅する冒険家だと空想した。
それでよいのだ。
この空想力が漫画を作らせるのだから。
アイデアは無限にあふれてくる。
そしてこのアイデア発想力は後天的に鍛えることが出来る。
あなたの感覚を研ぎ澄ませて、じっくりと何気ない日常の美しさをながめよう。
そこから感じたものを絵や漫画で描くのだ。
目のまえにある対象を、あなたが別なものに感じてよいのだ。
目のあえにある樹木を、伝説の妖怪がひそむ樹木だと勘違いしてもよいのだ。
この勘違いが漫画の発想力につながるのだ。
日常の美しさがきっかけで描いた絵
以下に実家の自分の部屋から見えた日常の景色を描いた絵をのせてみる。
2016年11月初頭 油彩。
僕はこの絵のもととなった景色から無限の幻想性を感じた。
それを永遠な形に残しておきたいと思い、描いた。
どこにでもありそうな日常の風景。
しかしそこに何を見出すかが表現者であるあなたのセンスだ。
心が捉えたままの感覚を、ありのままに表現するアート。
2010年頃アクリル絵の具を使ってこんな風にも描いた。
同じく2010年頃アクリル絵の具で描いた別バージョン
同じ場所から見える風景でも描き方によって印象は大きく変わる。
どれも僕に幻想を抱かせた同じ景色。
しかし時々の感覚で描くことにより、違う絵として制作される。
あなたも目の前にある日常の何気ない美しさをもとに、何枚も絵を描いてみよう。
なにげない日常の美しさのなかにこそ、創造意欲を引き出すものがひそんでいる。
日常の美しさの最後に
何気ない日常の美しさを、注意深く観察することで生まれる創造性について書いてきた。
アイデアはどこか特別な場所にあるのではない。
目の前にある日常の美しさにこそ、アイデアは眠ってる。
日常にある美しさを発見し、そこから発想することはあなたに無限の創造力をもたらす。
あなたはアイデアの宝庫に囲まれていることを忘れてはならない。
誰も気にとめない日常の美しさの中に、無限の創造性が横たわっているのだ!