漫画アート芸術家

漫画とアートを組み合わせて創作を行う漫画アート芸術家が、漫画の描き方や芸術、創作活動について書いているブログです。

絵画について

平山郁夫の生絵画を観た感想とは?悠久のシルクロード展に行ってきた!

投稿日:2016年11月13日 更新日:

img_1802
2016年11月9日 水曜日 僕はとある美術館にて「平山郁夫 悠久のシルクロード展」という展覧会を見てきた。

 

この時ある発見をした。
それは「幻想的な絵」を形作る要素。

平山郁夫氏の絵画には淡い幻想性があったのだ。

 

今日は平山郁夫 悠久のシルクロード展を観た感想「幻想的な絵の要素」について書いていこう。

 

 

スポンサードリンク

平山郁夫絵画を観た感想は幻想性の素晴らしさ

 

img_1803

 

平山郁夫(1930年6月15日~2009年12月2日)氏は日本画家でシルクロードなどを旅し、様々な絵を描いた。

僕はこれまで平山氏の絵画を生で観たことはなかったので、まとまって作品が展示されるということで楽しみにしていた。

 

平山氏の絵画はとても幻想的。

 

どの作品も霧がかったように淡く、キラキラしている。

 

近くでよく見ると絵の中にキラキラ光る顔料が混じっていてこれが作品にきらめきを与えている。

 

 

平山郁夫氏の作品を決定付ける要素、それが絵全体の淡い幻想性。

 

どうやってこの幻想性を出しているのかと気になったので近くでじっくり観察した。

 

すると輪郭線がないのである。

いや輪郭線がぼかされていると言った方が良い。

 

形と形の境界が線によってではなく淡い色の揺らめきによって区切られている。

近くで見るとよく分かる。

 

そして描かれるものは全体がぼやけた感じで、しかし後ろに下がって見ると美しく一つにまとまる。

 

夜の空に浮かぶ月は淡い白色が球体を覆い、離れたときに幻想的な感じをあたえる。

 

 

三点ほどラクダに乗る人の長方形に大きな絵があり、これは相当迫力があった。

 

朝のオレンジと夜の青と、霧がかった山を登るラクダに乗る人。

 

画集では分からない生絵画の凄さというのはこの作品を見るとよく分る。

 

 

そしてどの絵にも共通して言えることは、「静寂」があること。

 

深い瞑想状態に入ったかのような、しんとした静寂がそこにある。

 

もう一つの幻想性は、描かれている対象。

シルクロードや日本、韓国、中国などを舞台とした自然、人、建築物、ラクダ、月夜、日没など描かれているものがすでに幻想性を持っている。

 

平山氏は対象を精密には描写せず、全体の存在感や雰囲気を淡~く、しかし明確な色彩で描く。

しかも顔料の中にはキラキラ光る粒子が入っていて、これが作品をきらめかせる。

 

なるほど、これら要素が一体化した時にあの独特な幻想性は生まれるのか!

と妙に納得をしてしまった。

 

何しろ僕の創作における基本テーマが「幻想と自然」だから平山氏の描き方には共鳴するし、素晴らしいと思った。

 

この幻想性の発見は画集を見ただけでは分からないと思う。

 

絵画はある程度大きいし、表面の絵肌も隆起していてマチエールの面白さもある。

絵表面の絵具による隆起、この絵肌のことをマチエールという。

 

平山氏も独特なマチエールを持っており、建築物ならその表面のざらつき感みたいなものまで考えて塗っている。

 

 

静寂、輪郭線のぼかされた淡さ、対象物自体の幻想性、きらきらした顔料、独特のマチエール…

平山郁夫氏の異常な幻想性の由来はここにあったのである。

 

 

さあ、それが分かったらこの要素をどう生かすか?

 

 

img_1694

 

これは僕が描いた「幻想の森」という絵であり、やはり幻想性を出したくて境界線をぼかし、全体を淡い感じにした。

 

淡い空気感でボヤっとした色彩というのは人に幻想性を感じさせるのかもしれない。

特に僕の場合「深い森」に最高の幻想性を感じるので、ひたすら森を描いて幻想性の核心をつかみたいと思っている。

 

平山郁夫絵画を生で観た感想の最後に

 

平山郁夫の絵画を生で見た感想を書いてきた。

 

何よりも絵全体から発される淡くぼかされた幻想性がとて魅力的だった。

さらに平山郁夫絵画から感じられる静寂さも特徴の一つ。

静かなる人々の旅路が描かれる平山郁夫絵画の世界観は、胸にしみいるものがある。

 

様々な美術館を回り、直に絵画を見ることで得られる発見というのはたくさんある。

そこから得た要素を自作に取り入れて、色々実験をしながら自分独自の作風を探ってみよう。

 

それは漫画でも絵でも変わらない。

 

幻想性に影響を受けたのなら、思いきって幻想的な読み切り漫画を考案してみるとか、マンガの絵の描線をぼかして淡く描いてみるとか、面白いと思った手法は何でもためしてみようと思った。

 

感動したものは取り入れ、吸収し、自己表現に使うという貪欲さを持って美術鑑賞をすると本当の自己投資になる。
ミックスジューサーのように気に入った要素をぶち込んでシェイクしたのちに、自分の個性をしっかり垂らすと自分らしい世界観が生まれるのかもしれない。

 

 

スポンサードリンク

-絵画について
-

執筆者:

関連記事

父の肖像 油彩

人の顔を描くことで、その人の魂をとらえる

本日は画家活動の紹介で、人の顔を描くことについて書いていきます。   この絵は2017年11月頃に描いた油彩画で、父の肖像を描きました。   僕は漫画の創作やその他もろもろの仕事を …

ゴッホの手紙の内容に記されていた反逆的な芸術の信念とは?

ゴッホの手紙にはどんな内容が書かれているのか?   ゴッホは生前、弟や友人、親族の者たちにたくさんの手紙を書いている。 その内容はゴッホの信念や日々の記録、作品制作に関することなど、いろいろ …

美術館,行く意味

美術館に行く意味って何?生で絵画を見てきた芸術家が告白する

  「美術館に行く意味って何なのか?」って感じる人がいることでしょう。   僕はよく美術館へ行きます。   美術館には感性を刺激してくれるような作品がたくさんあります。 …

絵の価値とは

絵の価値とは何か?芸術とは何か?その本質を知りたければこれを読め

    絵の価値とは何か?   アートの世界には、よく分からない作品にものすごい価値が付いたりする。 絵のことを良く知らないとなぜこんな絵がそんなに高いのか?と思う事もあ …

カリエール展

カリエール展へ行った感想と創作的発見!淡い幻想的絵画の魅力

僕は2016年11月19日土曜日 損保ジャパン興亜ビル42階にてカリエール展を見てきた。   今日はカリエール展でカリエールの絵画を生で見て感じたことを書いていこう。   Cont …

サイト内検索

アート&イラスト作品集はこちら!
アート,イラスト,作品集,広告
プロフィール

プロフィール

プロフィール

肩書

漫画アート芸術家/漫画描き、絵描き、ブロガー

プロフ説明文

漫画とアートを組み合わせた漫画アートの創作をしています。小学校1年生のときに漫画を描き始め、18歳のときに絵画と出会いました。その後、漫画とアートは自分の中で一つとなり「漫画アート」となりました。2009年~2013年ころにFC2やSeesaa(無料ブログ)でブログを書いていました。その後2016年9月にワードプレスにてこのブログ「漫画アート芸術家」を立ち上げて、今に至ります。単に「漫画描き」というよりは、アート寄りの「芸術家」という方が近いので「漫画アート芸術家」と名乗っています!漫画描きも絵描きもブロガーも全部ひっくるめて「漫画アート芸術家」なのです!
最新記事はこちら!

RSS Feed RSS - 投稿

粕川も大きな影響を受けた心温まる名作海外ドラマ!
関連記事はこちら!
関連記事はこちら!