「手描きで漫画のペン入れをするときは、どの順番で描いたらいいんだろう?」
「手描きで漫画のペン入れをするとどうも現行が汚れてしまう」
こういった方はいないだろうか?
漫画のペン入れには確かに守った方がよい順番、流れがある。
今は漫画制作もデジタルが主流になってはいるが、手描き漫画を描く楽しさを知っている人も多いはず。
この記事では手描きでペン入れをする順番について書いていこう。
まずはペン入れをする道具を見てみよう!
漫画のペン入れについて
漫画のペン入れとは、原稿用紙に描かれた下描きにそってペンを入れていくこと。
漫画のペン入れをするときはつけペンでもコピックライナーでも、印刷にのるなら何でも大丈夫。
僕は漫画のペン入れを行うとき、Gペンと丸ペンのみで描いている。
ボールペンでペン入れをするのは、よしたほうがいい。
ボールペンの線は印刷にのりづらいからだ。
つけペンに慣れていない人はコピックライナーの方が描きやすいだろう。
コピックライナーはつけペンに慣れていない人にとって描きやすいぶん、均一な線になりやすい。
つけペンでペン入れを行うとき、インクや墨を使う。
漫画を描き始めて間もない人はペン入れをする際インクをこぼしたり、生乾きのインクに腕がこすって原稿を汚してしまうことがあるかもしれない。
●原稿は出来るかぎりキレイに描きたい
●また漫画制作は時間がかかるので効率性も意識してペン入れが出来るようになりたい
そんなときに役に立つ、漫画を描く際のペン入れの順番について書いてこう。
漫画のペン入れをする順番
ぼくの場合、まずページのコマ枠すべてをペン入れするようにしている。
コマ枠を先に描いておくことでペン入れをする範囲が分かるので、絵を描くときの迷いがなくなるのだ。
例えば読み切りものの漫画を描くときはまず初めに漫画のコマだけを全ページペン入れしていくのだ。
全ページのコマ枠をペン入れしたうえで、初めて絵のペン入れに入る。
漫画のペン入れをするときに注意すべきは、「乾いてないインクに触れて原稿用紙を汚さない」こと。
原稿用紙を汚さないように絵を描くためにも、ペン入れをする順番を知る必要がある。
例えば以下の原稿用紙にペン入れをするとしよう(コマ枠はすべてペン入れしてある事が前提!)
右利きの人がこの原稿用紙にペン入れをする場合、以下の矢印の流れでペン入れをすると安全で効率的に作画が出来る。
いっぽう、左利きの人は以下の矢印の順番でペン入れをすると良いだろう。
なぜ矢印の流れでペン入れをするのか?
右利きの人が先に右側のコマのペン入れをすると、左側の絵を描くときに生乾きのインクにこすって原稿を汚してしまう危険があるからだ。
なので右利きの人がペン入れをするときは、左上から右下に向かって絵を描いていくと良い。
左利きの人であれば逆の方向、右上から左下に向けてペン入れをする。
矢印の流れにそっていれば、その時々の優先順位に従って描くコマは決めればいい。
矢印の流れでペン入れをすることでスムーズに作画ができて、原稿をよごさないように描くことができる。
また漫画のペン入れをするときは原稿と手のあいだにティッシュや紙を置くことで、手のこうの汚れで原稿を汚すことが防げる。
僕は以下のように原稿と手のあいだにコピー用紙をおいてペン入れをすることもある。
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ペン入れをする順番~要素をまとめて描く~
上は、僕がペン入れをしている制作途中の四コマ漫画画像。
漫画を描いていない人は漫画というのは「1コマごとにすべての要素を描きこんで完成させて、次のコマを描きだす」と考える人がいるかもしれない。
しかし効率良くペン入れをしたいのであれば、1コマずつ完成させていく描き方はやめた方が良いだろう。
というのはキャラを描くとき、背景を描くときでGペンや丸ペンを持ち変えるのが面倒なのだ。
また定規などで効果線を入れるとき、ペン入れしたインクが乾くのを待っているのも時間がかかる。
ペン入れ線が乾いていない状態で効果線をひけば、インクに手がこすって原稿を汚してしまうことになる。
つけペンではなくコピックライナーなどでペンを入れをするにしても、ペン先の細さによってペンを持ちかえていると手間が増えてしまう。
ペン入れをするときは、ページ内の描ける要素をまとめてペン入れを行うようにしよう。
例えば人物を描くときGペンを使っているのだとすれば、人物は全コマまとめてペン入れしていく。
このとき吹き出しも一緒にペン入れしていくと良いだろう。
つまりGペンで描けるものは先にGペンで、全コマ描いておくということだ。
それが完了したら次は、丸ペン(細い線)で描けるものすべてにペン入れをしていく。
丸ペンで描くとすれば、背景とか効果線とかだろう。
何をセットにペン入れをするかは自分のやりやすいほうで選べばよいのだ。
コピックライナーでペン入れをするときも、その太さのペンサイズで描けるものをまとめて描くようにすると効率よくペン入れができるだろう。
ちなみにぼく以下の順番でペン入れをすることが多い。
1:コマ枠を全て描く
2:ページ内のキャラクター、吹きだし、擬音だけをまとめて描く(gペン)
3:ページ内の背景や、アイテム、モノの質感などをまとめて描く(丸ペン)
4:最後に効果線などをまとめて描き、ベタも塗る(gペン、丸ペン、筆ペン)
ベタとは指定された部分を黒く塗りつぶすことをいう。
一度Gペンを持ったらGペンで描ける部分は全て描き、丸ペンを持ったら描けるところはまとめて描く。
こうすることでペンを持ちかえる手間がはぶけて効率性につながるのだ。
またこの流れでペン入れをすると絵を描く間にインクが乾くので、生乾きのインクに触れて原稿を汚すこともなくなる。
集中線などの効果線を描くときもページ内まとめて行うので、1コマずつ完成させるよりは作業がスムースに進む。
ペン入れの方法に決まったやり方は存在しないので、自分の一番描きやすい方法で行うのが一番だ。
しかしペン入れに慣れてきてもっと効率的に漫画を描きたいなと思ったときは、上のような方法でペン入れを行ってみるのも良いかもしれない。
漫画のペン入れをしている動画を紹介!
僕は現在ユーチューブにて、漫画のペン入れをする動画などを配信しているので、その一つをここで公開してみよう。
この動画では四コマ漫画のペン入れをしている風景を流している。
ほかにもユーチューブチャンネルでは、自作の漫画の動画版や朗読などのコンテンツもあるので、興味のある方はよろしくね~♪
⇒漫画アート芸術家のユーチューブチャンネルはコチラをクリック!
漫画のペン入れの順番のまとめ
漫画のペン入れをする順番についてみてきた。
漫画のペン入れをするときは右利きの人であれば、左上から右下に向けてペン入れをしていくと安全かつ効率よく作画ができる。
左利きの人であれば右上から左下にかけてペン入れをしていく。
またペン入れをするときは要素ごとにまとめて描くと効率よく作画ができる。
以下はぼくがペン入れをしている順番だ。
1:コマ枠を全て描く
2:ページ内のキャラクター、吹きだし、擬音だけをまとめて描く(gペン)
3:ページ内の背景や、アイテム、細かい質感などをまとめて描く(丸ペン)
4:最後に効果線などをまとめて描き、ベタも塗る(gペン、丸ペン、筆ペン)
漫画を描き始めのころは一コマずつ描いていくので精一杯かと思うので、慣れてきたら上のような方法を使って作業の効率化を図ると良いかもしれない。
漫画を描く時に必要な道具については、以下の記事に書いてあります♪