「漫画のプロットって何?」
「漫画のプロットの書き方やプロットを作るコツは?」
漫画を描きたいけどプロットの書き方が分からない、そんな方へ向けてこの記事を書いてます。
プロットは、漫画制作における重要な土台。
7歳のころからオリジナルで漫画を描いてきた漫画アート芸術家が、漫画のプロットの意味から書き方、コツ、プロットやあらすじの違いなどについて詳しく解説していきます!
2021年11月1日追記
漫画のプロットの書き方に関する4コマ漫画を描いたので、まずはそちらをご覧ください♪
前後のエッセイ漫画は以下リンクに載ってます!
Contents
- 1 プロットとは?
- 2 プロットとあらすじの違い
- 3 プロットを作る意味とは
- 4 漫画のプロットの書き方
- 4.1 【漫画のプロットの書き方:1】起承転結
- 4.2 【漫画のプロットの書き方:2】「転」から考える
- 4.3 【漫画のプロットの書き方:3】「起」はシンプルにまとめる
- 4.4 【漫画のプロットの書き方:4】物語を収束していく結
- 4.5 【漫画のプロットの書き方:5】漫画の王道パターンを理解する
- 4.6 【漫画のプロットの書き方:6】ターゲット読者を把握する
- 4.7 【漫画のプロットの書き方.7】物語に起伏を付ける
- 4.8 【漫画のプロットの書き方.8】物語には波がある
- 4.9 【漫画のプロットの書き方:9】世界観の設定
- 4.10 【漫画のプロットの書き方:10】キャラクター
- 4.11 【漫画のプロットの書き方:11】主人公の変化を書く
- 4.12 【漫画のプロットの書き方.12】シナリオは書かなくて良い
- 5 漫画プロットの書き方のコツ
- 6 漫画プロットの書き方やコツのまとめ
- 7 漫画のプロットの書き方を学べる関連書籍
プロットとは?
プロットとは、物語の概要をまとめたものです。
漫画のプロットでは、話の骨格を抜き出して整理していきます。
話の骨格とは、後の展開に影響を与える物語のポイントです。
漫画のプロットは「物語の原因と結果」を抜き出しておくと、話が整理しやすくなります。
例えば
●少年が母に刺身を買ってくるように頼まれる
●スーパーで刺身を買う
●途中、少年は刺身をどこかに落としてくる
●母に刺身を探してくるように言われて、泣く泣く探し回る少年
●刺身は野良犬に食われていた…
上の例ではある出来事があって、次の出来事につながる「原因と結果」の関係があります。
「~が起こった、だから~だった」という形ですね。
漫画のプロットは、これから描こうとしている漫画の世界観、キャラクター、ストーリーなどを物語の軸に沿って設定していく作業です。
プロットは、物語の設計図といえるでしょう。
プロットではストーリー上の重要な出来事をまとめて、因果関係に沿って並べていきます。
こうすることで、のちのネームを描く作業がスムーズに進んでいくのです。
筆者は経験があるのですが、ネームで詰まる原因の多くはプロットの作りがあいまいなところにありました。
プロットをしっかり作っておくことで、その後の漫画制作が順調に進んでいったのです。
プロットとストーリーの違い
プロットとストーリーは、似ているようで違います。
プロットは物語が展開するための重要な出来事のみを書いたもの。
プロットでは、物語の因果関係を起きた順番に書いていきます。
ストーリーは、時間軸で起こったことを全て書いていきます。
バカオを例に、プロットとストーリーの違いを解説しましょう。
●因果関係を書くプロット
「バカオは毛が三本なことをけなされて、これを克服しようと思った→だから増毛材を使った→だから髪がふさふさに生えてきた」
●前後関係を書くストーリー
「バカオは毛が三本なことをけなされて、これを克服しようと思った→それからどうすれば増毛できるのかをネットで調べると強力な増毛材があることを発見した→それから増毛材をネット通販で購入した→それから増毛材を使った」
プロットでは物語の「原因と結果」を書いているのに対して、ストーリーでは「時間軸で起こった出来事すべてを書いています」。
プロットでは、物語のその後に影響をおよぼす出来事以外は省いて書きます。
しかしいざプロットを書くとなった時、色々とアイデアが生まれてくるでしょう。
そんな時は、アイデアをメモしておきましょう。
あとでそれらのメモが漫画創作で生きるかもしれません。
「バカオは草野球でホームランをかました⇒顔にキズのある怖いお兄ちゃんに球が激突!⇒怖いお兄ちゃんに追いかけられるバカオ…」
というように
プロットでは物語の因果関係を、順番に書いていくようにします。
プロットとあらすじの違い
プロットとあらすじはどう違うのか?と思われる方も多いでしょう。
物語を短く要約するという点でプロットとあらすじは似ていますが、両者は異なります。
ここからプロットとあらすじの違いについて解説していきます。
あらすじの目的は読者に物語の概要を伝えること
あらすじとは、物語の全体像がざっくり書かれたストーリーのことをいいます。
あらすじは本編に入る前、それまでの物語を短くまとめて読者に知ってもらうために作られます。
あらすじは物語の結末まで書くかどうかという問題がありますが、これはあらすじの目的によって変わります。
本編を読んでもらう前提としてのあらすじは、ストーリーの結末までは書かないか、内容はぼかして書きます。
物語の内容を全部知らせない方が、楽しんでもらえるからです。
しかし本編を読む予定のない人に物語の概要を伝えるあらすじは、ストーリーの結末まで書くことがあります。
どちらのケースにせよ、あらすじは読者に物語を知ってもらうために存在するものです。
プロットは作者や関係者が読むことが目的
プロットは、作者や創作の関係者が読むことが目的で作られます。
プロットは漫画制作の一段階であり、作者や関係者が物語を把握する役に立ちます。
漫画を作るうえで、物語全体の流れをプロットで書いておくことは大切。
ストーリーの設計図であるプロットがない場合、どこで何を描いていいか分からなくなり、制作に支障をきたすことがあるからです。
また創作の関係者が物語の概要を確認するためにもプロットは使えます。
プロットは物語の重要なところが要約されてるので、内容を把握するのに便利です。
プロットは作者や関係者が物語全体の良否を確認する役目もあるので、結末まで書かれます。
制作者間でストーリーのオチを含めて物語を共有するときにも、プロットは役に立ちますね。
プロットを作る意味とは
漫画のプロットは物語の骨格なので、書いておくと後々制作の役に立つことが多いです。
例えば漫画のネームに詰まるようなときは、プロットに立ち返って内容を見直してみる。
すると漫画の今後の展開が分かって、ネームが描きやすくなるということが僕にはよくありました。
以下から漫画のプロットを書く意味について解説していきます。
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【プロットを書く意味.1】漫画の全体像が把握できる
プロットを書く一番のメリットは、漫画の全体像を把握できる点にあります。
プロットを決めないとどうなるでしょう?
漫画がどういう設定なのか?キャラはどう動くのか?物語のオチはどうなるのか?という重要部分をあいまいなまま描き始めることになります。
プロットを書かないで制作を始めると
●設定(物語の土台)が安定しない
●キャラクターにブレが生じる
●描いている途中でいき詰まる
などの問題が生じることがあります。
漫画の制作中にアイデアを付け足したくなった、伏線をはり直したい、物語のつじつまが合わなくなった、など様々な問題が出てくることもあるでしょう。
そんな時にプロットがあると、ストーリーの全体を改めて把握でき、修正しやすいのです。
プロットがない状態でネームに進むと、いざ修正箇所を直そうとしたとき、手間がかかることが多いでしょう。
今描いてる漫画のテーマは何か?どんな物語なのか?キャラクターは?何が売りの漫画なの?魅力的なシーンはどこ?
など、漫画制作をする上で作者が把握しておくべき重要事項が書かれたプロットは、漫画制作の道しるべといえます。
なので、面倒くさくてもプロットはしっかり作っておきましょう。
僕も漫画のネームを描いてて、どうもうまくいかないな~って時はほぼプロットの時点でつまづいています。
逆に言えばプロットを明確にしておくことで、漫画制作で迷うことがなくなるということ。
プロットは細部まで決めておく必要はなく、あくまで漫画全体の流れを記しておくもの。
ある程度プロットにゆるみを作っておくことで、のちのネームの段階で色々なアイデアを盛り込む余地が生まれます。
【プロットを書く意味.2】制作の関係者が確認できる
プロットを書くと、物語の内容を制作関係者に伝えるときに便利です。
例えば編集者やプロデューサーなど制作関係者に物語を伝えたい場合、短くまとめられたプロットがあるとすぐ読んでもらえます。
物語の細部まで書き込まれたものを読むのは時間がかかります。
しかしストーリーの重要点のみを網羅したプロットがあれば、物語の全体像を理解するのに役立つのです。
仮に物語の修正があった時も、プロットがあれば手直しを入れやすいでしょう。
漫画のプロットの書き方
漫画のプロットの書き方にしても、物語の「因果関係」を書いていきます。
例えば赤ずきんの物語であれば~
●赤ずきんはおばあちゃんの家にお見舞いに行くよう母から頼まれた
↓
●赤ずきんはお見舞いに行く途中、狼と出会い花を摘むようにすすめられる
↓
●狼はおばあちゃんの家に先回りして、あばあちゃんを食べてしまう
↓
●おばあちゃんの家にお見舞いにきた赤ずきんは、おばあちゃんに変装した狼に食べられる…
このようにプロットの書き方は、「原因と結果」で書くようにします。
物語の原因と結果は、話を動かすストーリー上の重要ポイントです。
ストーリーの骨格さえ分かっていれば、あとはどうにでも肉付けできます。
たとえばオオカミに花をつむようにすすめられた赤ずきんがいます。
ここで赤ずきんが花をつもうが、花を摘んでるときにフラワーモンスターと遭遇する話をいれようが、自由に展開できます。
後のプロットである「おばあちゃんの家にお見舞いに来た赤ずきんが、変装したオオカミに食べられる」という流れが描ければ、その間はどういう展開にもできるということです。
物語全体の流れが決まっていない時、漠然としたアイデアだけがある場合は、現時点で分かっている部分をプロットに書いてみましょう。
プロットの書き方では、今あるアイデアを基にして発想を膨らませていきます。
魅力的なシーンは何か?必殺技はどこで使うのか?設定はどこで説明するのか?物語を劇的に見せるには?などと考えていきながら物語を繋ぎ合わせていきます。
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【漫画のプロットの書き方:1】起承転結
漫画のプロットを作る際、起承転結の概念を知っておくと役立ちます。
起承転結とは、物語の基本的な型のこと。
●起⇒漫画の主人公を読者に知ってもらう所。物語の様々な設定を提示する場所でもある
●承⇒起の内容を受けて、物語を展開させる所。ストーリーを徐々に盛り上げていく。
●転⇒物語が急変する場所。クライマックスでもある。一番の見せ場を作る
●結⇒転で受けた物語が着地するところ。物語が終わりを迎える
起承転結と言えば、四コマ漫画の案を考えるときによく使いますね。
ストーリー漫画や読み切り漫画の制作では、起承転結でなく三幕構成のほうが作りやすい人もいることでしょう。
起承転結は物語の基本的な構成としてを頭に入れておき、使えそうなときは物語を当てはめてみると良いでしょう。
以下の記事では起承転結のことや、起承転結に当てはめて4コマ漫画を作る方法などが書いてあります♪
【漫画のプロットの書き方:2】「転」から考える
漫画のプロットの書き方が分からないとき、役に立つ発想法があります。
漫画の一番の見せ場から考えるという、書き方です。
物語を、起承転結の「転」から考えていく書き方といえます。
例えば迫力あるシーンが浮かんだら、これを漫画最大の見せ場に配置します。
そしてキャラクターや設定をどう使ったら、最大の見せ場につなげられるかを考えてプロットを作る書き方です。
こうすることで「起」や「承」のアイデアも浮かんできやすくなるでしょう。
一番見せたい漫画のシーンへ向かうようにして、物語を展開させていきます。
しかし無理に見せ場のシーンに物語を繋げようとすると、読者から都合よく見えてしまうこともあるので注意が必要です。
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【漫画のプロットの書き方:3】「起」はシンプルにまとめる
漫画のプロットの冒頭は、起承転結でいうと「起」にあたりますね。
「起」の冒頭は、キャラクターの個性や物語の設定を紹介していく部分。
漫画プロットの「起」は、とても重要な場所です。
なぜなら漫画プロット「起」で読者の気持ちを引けなければ、その後の漫画を読んでもらえないからです。
プロット冒頭はいかに読者の読みたいという気持ちを引き、この先を読み進んでもらえるかを意識した展開を持ってきたいもの。
そのためにはキャラクターの個性を全面に出して、思わず先を読みたくなるような興味深いエピソードを挿入する、そんなプロット冒頭の書き方が良いでしょう。
読者が漫画の世界に入ってくるために必要な世界観の説明などは「起」や「承」の部分で書きますが、長々と解説しすぎないようにします。
状況にもよりますが長い説明は避け、絵や物語を通して自然に読者を漫画の世界に引き込みたいものです。
冒頭からのだらだらと長い説明をされると、読者の読む気をそいでしまうことがあるからです。
僕もプロットのコツを理解しないまま、たくさんの漫画を描き散らかしてきました。
後になってプロットの書き方のコツを知ると、「ああそうか」と、ものすごく納得した経験があります。
【漫画のプロットの書き方:4】物語を収束していく結
広がった物語は起承転結の「結」で、収束して終わりをむかえます。
物語の最後は余韻も欲しいので、「結」はすっきりと終わらせたいですね。
なので「結」の部分で新たなキャラクターや新設定などの要素を出すのは避けましょう。
漫画のラストで色んな要素を突っこみ、最後がごっちゃになっておしまいということになりかねません。
新要素を物語に追加していくのは、「起」や「承」の部分がふさわしいでしょう。
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【漫画のプロットの書き方:5】漫画の王道パターンを理解する
漫画には王道と呼ばれる物語のパターンが存在します。
週刊少年ジャンプで描かれるような「努力・友情・勝利」の三原則をもとに敵と戦い、倒した敵を仲間にしていく…
みたいな展開には思わずパターンを感じてしまいがち。
パターンと聞くと「オリジナリティが感じられない」、「もっと斬新なものを作りたい」と思うかもしれません。
しかし王道パターンは、物語の型のようなもの。
王道を使ったからといって、作品内容が似るわけではありません。
有名漫画には王道パターンの作品がたくさんあるけど、どれも違った作品ですね。
これは王道パターンに、揺るがない面白さがある証拠です。
王道パターンは、クセが少ないぶん多くの人の共感を呼びこめる魅力を持っています。
漫画プロットの書き方で王道パターンを使うというのは、他の作品を真似するのではありません。
王道パターンに自分なりのテーマ、解釈、物語、キャラクターを盛り込んでアレンジしていきます。
自分なりの解釈やテーマを王道パターンにはめ込むことで、オリジナリティのあるプロットに仕上げることができるのです。
王道パターンに独自のアレンジ
漫画の王道パターンに対して、自分なりのオリジナルアレンジを付け加えていくというプロットの書き方があります。
ではどうやって王道パターンに自分流のアレンジを加えていくのか?
一つの例を紹介しましょう。
「王道物語を部分的に変更する」方法です。
●「王道パターンに対して舞台や時代背景を変える」⇒世界観が変わることで、作品の設定も変わってきます
●「漫画のテーマを自分が伝えたいテーマに変更する」⇒テーマが変わると作品の展開も変わってきます。
●「キャラクターの性格や、関係性を変える」⇒主人公やサブキャラクターが変わることで、作品世界は変わります。
例えば敵だったキャラクターを恋人役に変えたり、先生キャラクターを極悪キャラクターに変えたりなどです。
キャラクターをアレンジするなら物語の展開に関わる重要なキャラクターに変更を加えると、作品に変化が生じるでしょう。
王道パターンのプロットであっても、オリジナル要素を加えてアレンジすることで新しい漫画になっていくということです。
【漫画のプロットの書き方:6】ターゲット読者を把握する
漫画を作るとき、ターゲット読者が誰かを把握することが大切です。
自分が描こうとしている漫画を、楽しんで読んでくれる読者は誰なのかということです。
読者の年齢層はどのくらいか?男性か女性か?大人か子供か老人か?などを明確にしていきます。
読者層にくわえて、その人がどんなジャンルの漫画が好きなのかも明確にしておきたいところ。
自分の漫画のターゲットにとって、今作ろうとしている漫画は本当に面白いのか?好まれる内容なのか?ターゲット読者は主人公に共感できるのか?
などを考えて、プロットを書いていきます。
この見出しは特に筆者も心に刻み込みたい部分です。
作者が描きたいものと読者が読みたいものは、必ずしも一致しません。
漫画は読者に読んでもらって初めて成立するメディアなので、読者の存在を意識したプロットの書き方が大切になります。
作者だけが満足するひとりよがりな作品では、読者を楽しませることは難しいでしょう。
例えば僕も経験があるんですが~
●作者のアイデアが繋ぎ合わされただけで話としてまとまっていない、かつ面白くない
●読者に漫画の世界観を説明しないまま物語が進んでいく
●作者の価値観が全面に出すぎて、読者は漫画の主人公に共感できない
などの要素は、多くの人に漫画を楽しんでもらいたい場合、よろしくないでしょう。
このような失敗が起こる原因は「読者の存在を意識していない」ことにあります。
では読者に楽しんでもらう漫画のプロットを書くためにはどうしたらいいのか?
読者から見て楽しい漫画のプロットを書くためには、読者目線になって冷静に漫画を見直すことが必要です。
プロットを書いていると、自分の表現欲求が前に出て読者のことを忘れてしまうことがあるかもしれません。
しかし冷静になり、客観的に見て自分の漫画が面白いのかを考えてみる。
作者は今制作中の物語がどう展開するかを知っています。
しかし読者は、あなたが制作している漫画の知識が全くありません。
作品世界の事を何も知らない読者に対して~
●ハラハラドキドキさせる展開になっているか?
●世界観の説明は行きとどいているか?
●共感できる主人公(キャラクター)になっているのか?
などのことを冷静に見ていきます。
もし自分が読者だったら、今作っている作品を見たとき、どう感じるのだろう?と考えてみる。
制作している漫画を自分で客観的に判断するのは難しいこともあります。
そんな時は制作したプロットを誰か他の人に見てもらい、客観的な意見をもらうのが良いでしょう。
プロットが面白くない状態で漫画を描きだすと、結果的に作品も面白くないものになる可能性が高い。
他人からの率直な意見を、プロットを書いている段階でもらうことも大切です。
読者の存在を意識してプロットや漫画を作るというのは、マーケティング的な視点を持って創作を行うということ。
以下の記事ではマーケティング的視点を持って漫画創作をすることについて書いているので、興味のある方は合わせてご覧ください♪
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【漫画のプロットの書き方.7】物語に起伏を付ける
物語には起伏が必要です。
何も起きない物語では読者が退屈してしまいます。
物語のヤマ場となるのは、起承転結の「転」に当たります。
物語のクライマックスに当たる「転」をいかに盛り上げていくかが、作品の面白さを決めます。
「転」では読者の予想を裏切るような展開を持ってくると良いでしょう。
例えば
●「キャラクターの関係性が逆転する」
●「隠されていた秘密が明かされる」
●「とっておきの必殺技を繰り出す」
など、読者がドキドキするような要素を持ちこむのです。
「転」で予想外の方向に物語を動かすのは良いですが、「結」でちゃんとストーリーを収束させることは意識します。
話を収束させることを意識しすぎて、物語の結末がしりすぼみになってしまうのは避けたいもの。
ここらへんは作者の腕の見せどころでしょう。
「転」にいたるまでを徐々に盛り上げながら、「転」で最大のクライマックスを作る。
そして多少強引でも「結」でまとめる方法を考えるのです。
起承転結の流れで「転」で予想外な展開を作り「結」でそれをまとめるという展開は、四コマ漫画をたくさん描くことで練習できます。
四コマ漫画は長編漫画の最小単位の形といえるので、描いてみると発見があるかもしれません。
【漫画のプロットの書き方.8】物語には波がある
僕はこれまでたくさんの名作映画、ドラマ、アニメなどを観てきましたが、面白い作品には共通項があります。
面白い作品には、物語に「波」があるのです。
物語の波とは、キャラクターにとって「良いこと」と「悪いこと」が波のように交互にやってくること。
キャラクターが喜怒哀楽の感情のなかを波のように揺れる、そんな物語といいましょうか。
主人公にとって良いことばかりが起こる物語は面白くないですよね。
例えば
主人公は好きな女性に告白したが、冷たくあしらわれた(悲しい)
⇒主人公が得意な趣味に打ち込んでいる姿を見て、興味を持った女性と急接近(うれしい)
⇒主人公のライバル(男)が女性にちょっかいをだして、二人でデートをしていた(悲しい)
⇒ライバルが性悪で悪事を働いている事を知った女性は、主人公の元に戻ってきた(うれしい)
良いことの次には悪いことが起こる、また良いことが起こり、悪いことが起きる…
良いことが起こればうれしいし、悪いことが起これば悲しい、へこむ。
キャラクターの感情が一喜一憂するような出来事が、物語のなかで起きてくるのです。
面白い物語にはキャラクターの感情変化が交互におとずれる、波の法則があります。
キャラクターの感情の動きを感じた読者は、最終的にそれがどう結末に向かうのかが知りたくなり、物語を最後まで読む気がわいてくるでしょう。
キャラクターに起こる良いことと悪いことの起伏を大きくするほど、物語は盛り上がります。
物語のなかで、はじめは感情の起伏がゆるやかな展開をプロットに書く。
しかしクライマックスでは、キャラクターの感情の振れ幅を最大にとって、予想外の展開を見せる。
とことん主人公にとってうれしい状況を作っておいて、次にはどん底まで落胆させる。
これは物語のクライマックス付近で使うと活きるでしょう。
波のようにゆるやかな感情の振れ幅をとりながら、見せ場では思いきりキャラクターを喜ばせて、落とす。
キャラクターを「思いきり喜ばせて落とす」をひんぱんに使いすぎると読者に飽きられるので、ここぞという時に使うようにしましょう。
物語冒頭は小さな感情の変化を積み重ね、クライマックス付近で感情の振れ幅を最大に作る。
物語は波のように緩急があるのです。
そんな感情の振れ幅が波のように展開していく名作ドラマに「大草原の小さな家」があります。
西部開拓時代のアメリカで暮らす家族の温かい絆を描いた「大草原の小さな家」。
このドラマは物語の流れで喜怒哀楽を感じさせる波の取り方が非常にたくみで、創作の勉強になる作品だと筆者は思います。
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【漫画のプロットの書き方:9】世界観の設定
漫画プロットの書き方で、作品の世界観を決めるのも大切。
漫画作品の世界観は、キャラクターや物語を語るための土台。
土台となる舞台がおろそかでは、キャラや物語が生きません。
世界観には
●現実に存在する場所
●空想世界
があります。
現実にある場所を舞台にするなら、時代はいつか?場所はどこか?などを明確にします。
作者が考えた空想世界なら、その世界特有の設定を決めていく必要があります。
その世界の政治体制や経済状況、人々の暮らしなどを空想してみると、どんな世界観なのかが感じられるかもしれません。
ただし世界観の設定説明が全面に出すぎると、漫画が設定資料集みたいになってしまうので気をつけます。
世界観や設定の上で展開される、キャラクターのドラマを描くのです。
細かい世界観の設定は作品のリアリティにつながるので、思いついたら色々メモしておきましょう。
漫画プロットの書き方で世界観を作るコツ
漫画プロットの書き方で世界観を作るコツは、既に存在する世界に自分なりの発想で色付けすることです。
例えば
●アメリカ西部開拓時代を基にして、近未来SF要素を取り入れる。
●日本の戦国時代を背景にして、ゴシックホラーの世界観を取り入れる。
など発想次第でいろいろ浮かんでくるでしょう。
面白い創作は、意外なアイデア同士の組み合わせから生まれます。
例えばドラゴンボールでいうと、西遊記の要素やブルース・リーなどのアクション要素、鳥山明さんの独特な感性が融合してオリジナルな世界観になっていると感じます。
普通なら組み合うことがないような要素を合体させることで、面白いアイデアが浮かんでくるのです。
「ジョジョの奇妙な冒険」でいうと、ミケランジェロのような筋肉質でアートっぽい絵柄に、ホラーやサスペンス映画の要素がみっちり絡んでくる。
そんな世界観で日本や世界を舞台に、特殊な能力(スタンドなど)を持つキャラクターが活躍する。
意外な要素が複雑に絡み合って、ジョジョの独特な世界観が作られています。
なので、すでに存在する世界観に意外なアイデアを組み合わせる、対立するような要素を合体させる、などの発想をしてみましょう。
そこに、自分らしいオリジナリティをちょっと付け加える。
そうすると、あなたらしい世界観が誕生するのではないかと思います。
たとえば近未来SF系のプロットを書くとして、作品の舞台などが思いつかないときはどうするのか?
そんなときは自分が描こうとしている世界観と近いアニメや映画などを観て、そこからヒントを吸収します。
いろいろな映画などで観た世界観に、自分の発想をプラスして舞台を構築するのです。
歴史の一部分を変えてプロットを作る時
漫画のプロットの書き方のコツに、歴史の一部分を変えて創作するという方法があります。
例えば~
第二次世界大戦でもしもドイツ、イタリア、日本が勝利していたら、現代はどうなっていたのか?みたいな。
ナチスドイツが世界を占領し、独裁国家が世界を統一していたかもしれません。
ナチスドイツを例えば「ブラックアクマス」という名前に変えて、人類をみんなサイボーグ化する作戦を立てているとしたらどうなるか?
ほとんどの人間はサイボーグ化され、独裁国家の労働者として働かされているというプロットにもなりますね。
このように、空想を使ってシミュレーションをしてみるのです。
歴史の一部を変えて作る物語は~
●歴史上のどの地点で変化があるのか?
●歴史の変化によって、その後どう歴史は変わっていったのか?
ということを、読者が分かるように書くのがポイントです。
歴史のもしもを利用して、世界観を作るのはパラレルワールドを作るような感じでとても面白そうです。
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現代ものの漫画プロットの書き方
例えば現代日本を舞台にした漫画のプロットを書くなら、読者にすでに共通の認識があるので、世界観を読者に伝える必要はなくなります。
自分たちが生きている世界が舞台なら、読者も漫画の世界に入りやすいというメリットがあるでしょう。
ただし現代を舞台にした作品だと読者にとって生活のリアリティがある分、キャラクターや物語にも現代の様式を持たせた方が良いでしょう。
例えば現代日本を舞台にするならスマホやタブレットを持っている人がいるだろうし、SNSで情報のやりとりをしている人もいるでしょう。
現代に生きる人たちの生活の様子を取り入れることで、作品にリアリティが増してきます。
例えばドラえもんは未来の道具を何でも取り出せるポケットを持つ、かなり現実離れしたというキャラクターですよね。
でも本当にドラえもんがいるような感覚を与えるのは、漫画のなかに現代的なリアリティが描かれているからです。
リアリティとは絵のリアリティというより、デフォルメされてても現代の生活が描かれていることが大切だと思います。
ドラえもんを読む世代の読者にとって、現実感のある生活が漫画のなかで描かれている。
そこにドラえもんが登場すると、本当に現実世界にもドラえもんがいるような感覚を与える。
実際にぼくは中学時代、ドラえもんは本当にいるんだという空想をしていたことがあります。
この空想ができたのは、ドラえもんのなかで当時の読者が生きていたような現実の世界観が描かれていたからです。
このようなことから漫画プロットの書き方として現実世界を舞台にするなら、現実の生活様式を作品に反映させることが大切になるでしょう。
【漫画のプロットの書き方:10】キャラクター
物語は、主人公の状況や考え方が変化する過程を描くものです。
漫画プロットの書き方で大切なのは、主人公の感情や状況が変わっていく流れを描くことにあります。
主人公には、以下2タイプが存在することを覚えておいてください。
●主人公
●狂言回し
狂言回しとは、物語の中で進行役を務めるキャラクターのこと。
狂言回しは、シリーズを通して活躍する主人公といえます。
狂言回しは、物語のなかで主人公に変化を与える側です。
狂言回しの影響で、考え方や状況が変わるのが主人公。
例えばウルトラマンや仮面ライダーでは、エピソードごとにゲストキャラクターが登場します。
物語の中でウルトラマンなどの影響を受け、ゲストキャラクターの考え方が初めと終わりで変化します。
この場合主人公はゲストキャラクターで、ウルトラマンや仮面ライダーは狂言回しに当たります。
もちろんシリーズを通してウルトラマン、仮面ライダーも何らかの変化を遂げます。
例えば「帰ってきたウルトラマン」であれば、怪獣に負けた郷秀樹が特訓を重ねて精神的に強くなるというような変化です。
ベムスターに負けた帰ってきたウルトラマンが、ウルトラセブンからウルトラブレスレットをもらうあたりも、戦闘面での変化ですね。
狂言回しも、シリーズが進む中で成長していくのです。
エピソード単位で見たとき、考え方の変化するゲストキャラクターが主人公だったということです。
「ドラえもん」でいえばドラえもんが狂言回しで、エピソードごとに「問題⇒葛藤⇒変化」を体験するのび太君が、主人公ということになります。
このことから物語には2タイプあることが分かります。
1.主人公が物語を体験するなかで状況、考え方が変化する
2.狂言回しの影響で主人公の状況、考え方が変化する
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漫画プロットでの主人公の書き方
漫画プロットの書き方で大切なのは、主人公に問題を与え目的を持たせることにあります。
●主人公の悩み、問題点は何か?
●主人公の目的は何か?
主人公には物語の初めの段階で、何らかの悩みや問題があります。
悩みや問題を解決するために、主人公は行動を起こしていくのです。
その中で敵や仲間と出会い、様々な困難を経験し、やがて問題を解決する。
この一連の流れが物語です。
例えば「エースをねらえ」では主人公のヒロミは宗方コーチから、先輩をさしおいて代表選手に選ばれたことで、部活内でいじめの標的にされてしまいます。
宗方コーチに才能を見抜かれたひろみにとっての問題は、部活内部で先輩たちから敵視されていることにあります。
そんな中でも、ひろみはお蝶夫人のような一流テニス選手になるという目的へ向かって努力していく。
「エースをねらえ」では、主人公ひろみに明確な「問題」と「目的」があります。
だから読者も、問題を切り抜けてひろみがどうやって目的を達成していくかに注目が集まる。
主人公が問題に直面し、葛藤し、壁を乗り越えていく中で、悩みが解決されていく過程をプロットで書いていきます。
漫画の物語は、主人公を中心に回っています。
主人公以外のわき役は、みんな主人公に視点が向いているのです。
プロットにはいろいろなキャラクターが登場しますが、みんな最終的に主人公の問題克服と、目的達成へつながっていきます。
漫画プロットの書き方では物語にある視点を主人公に集め、主人公によってストーリーが動いていくように作っていきます。
【漫画のプロットの書き方:11】主人公の変化を書く
漫画に限らず物語では、主人公に何らかの変化が起きます。
それは成長という形が多いけど、その他にも様々な形で変化が生じます。
問題を抱える主人公が目的達成へ動く中で、いろいろな体験をするでしょう。
主人公に絡んでくるキャラクターの物語も絡めれば、よりストーリーにふくらみが増します。
主人公の目的が最終的に達成されようとされまいと、挑戦した後には何らかの気持ちの変化があるはずです。
このように主人公が、ある状況からある状況へ変化する過程が物語です。
物語を通じて変化する人こそ、主人公です。
例えば初めは弱虫で勇気のなかった少年が、冒険の末にたくましい勇者に成長するというような。
読者が主人公に共感を感じれば、物語の続きを読みたくなるはずです。
主人公に共感した読者は、無事問題を解決できるのかハラハラしながら見守っていくでしょう。
主人公の周りには、様々な人間関係があります。
色々な性格のキャラクターが登場するでしょう。
これら脇役と主人公の絡みが、面白さにつながります。
主人公を引き立たせるような脇役を配置すると、漫画は面白くなります。
敵キャラクターやヒロイン、おとぼけキャラなどが絡んでくるかもしれません。
そのようなキャラクターと主人公を絡ませながら、「問題⇒解決」の流れを書いていくのです。
問題を解決する過程では、様々な出来事が起こるはずです。
ある考えを持つ主人公が体験のすえに、どう変化するのか?
ここを漫画プロットで書きます。
漫画の面白さは、主人公の変化にだけあるのではありません。
もっと別の面白い要素はあるでしょう。
ひたすらバトルの面白さを描くのだって、漫画の面白さです。
でも、漫画プロットの書き方として基本をおさえておくなら、主人公に問題と目的を持たせて、物語の中で変化を描きましょう。
【漫画のプロットの書き方.12】シナリオは書かなくて良い
漫画のプロットを作るとき、映画の脚本のように細かくシナリオを書く必要はあるのかという問題があります。
僕は細かいシナリオプロットは、書く必要がないと思っています。
漫画におけるプロットとは、物語の概要であり、ネームを描くための設計図です。
漫画はプロットで完結するのではなく、ネームで漫画にしていく作業があります。
ネームの中でも、ストーリーを色つけが出来るわけです。
プロットで物語の全体像を作っておき、それを元にネームで漫画の微調整を行う感じです。
シナリオでやることはネームでやった方が早いと感じています。
でも漫画原作と絵を描く人がわかれている場合は、シナリオが必要になるかもしれません。
シナリオがあれば、絵を描く人もネームが描きやすくなりますからね。
漫画プロットの書き方でシナリオを作るかどうかは、自分のやりやすい方で良いと思います。
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漫画プロットの書き方のコツ
ここから漫画のプロットの書き方のコツについて解説していきます。
いきなりプロットを書くにしても、どう物語を作ったらいいのか分からないってことがあるものです。
漠然としたアイデアを漫画の構想につなげたい方は以下の記事をお読みください。
⇒漠然としたアイデアを漫画に起こす構想の作り方4つのステップ
【漫画プロットの書き方のコツ:1】物語を一文にまとめる、テーマを設定する
漫画プロットの書き方コツその1は、物語をキャッチコピーのように一文にまとめます。
これから描こうとしている漫画の物語を、一文でわかるように要約するのです。
漫画プロットの内容を一文に要約する時は「主語+述語」のシンプルな形で書いて下さい。
「~が~をする物語」という風な感じです。
例えば
「流れ者のガンマンが邪悪な生物を滅ぼすため、この世と魔界との境界線を断絶しにいく物語」みたいな。
物語を一文に要約する理由は以下です。
●これから描く漫画のプロットの内容を明確にするため
●一文の漫画プロットを人に見てもらい、客観的に面白そうかどうかを判断してもらうため
漫画のプロット一を文で要約することで、これからどんな漫画を描こうとしているのかがはっきりしますね。
いきなり長文プロットに取り組むと、迷ってしまい何を書きたかったのか忘れてしまうことがあるかもしれません。
しかし、とりあえずキャッチコピーのように一文にまとめておくことで、書きたかったプロットを思い出すことができます。
一文に要約しておけば漫画プロットの内容が面白そうかどうかを、人に判断してもらえたり、客観的な意見がもらえるかもしれません。
企画の段階で面白くないものは、漫画にしても面白くならないことが多いもの。
なので頭の中にある物語を一文プロットにまとめて、物語を整理することから始めましょう。
また漫画においてテーマはとても重要です。
その漫画を通して読者に何を伝えたいのか?見せたいのか?感じて欲しいのか?これらのことがテーマになるので、しっかり決めておいてください。
【漫画プロットの書き方のコツ:2】物語の骨格を作る
漫画プロットの書き方のコツで一文の企画が出来たら、それを元にして物語の骨格を作ります。
物語の骨格は三幕構成で考えます。
物語は要約すると以下の形になります。
「問題⇒葛藤⇒変化」
問題を抱えた主人公が葛藤し、問題解決に向けて動き出し、最終的に主人公に状況や考え方の変化が訪れる。
この一連の流れが、物語です。
●主人公はどんな目的、悩みを抱えているのか?
●主人公は目的や悩みを解決するために、どう行動するのか?
●主人公の行動はどんな結果をもたらし、それによってどう変化するのか?
を考えます。
「どんな主人公が⇒何をして⇒どうなった」というシンプルな型に、アイデアを当てはめて下さい。
問題を克服するために行動を始めた主人公には、葛藤とよべる様々な困難があるでしょう。
試行錯誤をし、悩み、訓練し、周りからの協力や助けもあって、最終的に変化を遂げる。
この流れを漫画プロットで書きます。
「問題⇒葛藤⇒変化」は漫画プロットの書き方で、最もシンプルな物語の形です。
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【漫画プロットの書き方のコツ:3】物語を構成する要素を洗い出す
「問題⇒葛藤⇒変化」でプロットの流れを作ったら、物語を構成する要素を洗い出します。
主人公のほかに仲間やヒロイン、敵キャラクターなどを用意して、物語の設定なども決めていきます。
プロットにキャラクターやアイテムがどういう流れで登場するのかをメモしておくとよいでしょう。
●ヒロインや敵キャラクターが登場する順番
●アイテムの登場場所や、その効果
●キャラクターの絡みや、各キャラがどう影響を与え合うのか
●見せ場のシーンはどこに置くのか
●主人公の感情変化の流れを書く
など物語を作る上で、必要となる要素を洗い出していきます。
それぞれの要素が物語のどの場面で登場するのかが、分かるようにしておきましょう。
漫画プロットの書き方のコツで、主人公の感情ラインを決めておくのは大切です。
プロットのなかである事件が起きたとき、主人公はどういう感情を抱くのか?という部分を決めておくのです。
主人公の感情ラインを決めておくことで、主人公の行動の変化につながります。
例えば遠足が楽しみではりきってた少年が、遠足当日雨だったので、残念な気持ちになるみたいに。
読者は、主人公などキャラクターの感情の変化を見ています。
物語と連動してキャラクターの感情に起伏をつけることで、飽きさせない漫画作りにつながるでしょう。
ここまででプロットの骨格、テーマ、物語を構成する要素が出てきました。
【漫画プロットの書き方のコツ:4】800字ほどのプロットにまとめる
漫画プロット書き方のコツで、描こうとしている漫画の内容を800字ほどで書いてみます。
800字というのは目安なので、字数にこだわる必要はありません。
作品の世界観、テーマ、登場キャラクター、見せ場やオチ、設定や必殺技などの要素を、800字ほどの物語で要約してみるのです。
プロットの書き方のコツは~
●キャラクター同士の関係性
●キャラクターがどう影響を与えあうのか?
●それによって物語がどう進むのか?
ということを重点的に見ていきます。
漫画プロットを800字ほどで書く理由は、物語を構成する雑多な要素を物語としてまとめるためです。
この時点でプロットには漫画のテーマやキャラクター、アイテム、物語の流れ、世界観、必殺技、キャラクターの感情ラインなどいろいろな要素が存在します。
それらを一つのストーリーにまとめることで、次のネームを描くという作業がスムーズに進められます。
どのシーンが漫画の何ページ目に当たるのか?というページ構成も一緒に考えておくと良いでしょう。
シーンごとに描くページ数を割り振っておくと、ネームを描くときに便利です。
プロットが強引な展開になっていないか?伏線は大丈夫か?物語の破綻はないか?などに注意しながら、800字プロットを書いていきます。
完成した800字プロットは客観的にみて面白いかを判断するため、人に見てもらい意見を聞いてみるとよいでしょう。
漫画プロットの書き方やコツのまとめ
ここまで漫画のプロットの書き方やコツについて見てきました。
漫画のプロットは、物語の概要をまとめたものです。
そのためプロットは、漫画全体の流れを決める設計図となります。
またプロットはネームを描く時の道しるべにもなります。
漫画のプロットを書くコツは~
1.物語の企画を1文にまとめる
2.物語を三幕構成にあてはめる
3.物語の構成要素を洗い出す
4.800字ほどのプロットにまとめる
ということでした。
物語の骨格は、漫画作品の土台です。
がっちりプロットを固めておくことで、以降の漫画制作がスムーズに進んでいくのです!
漫画のプロットの書き方を学べる関連書籍
ここで紹介する本は漫画プロットの書き方を知りたい人にとって、とても参考になります。
筆者は今でもこの本に目を通すことがあり、これまでいろいろな発見がありました。
漫画のプロットを作るには、ストーリーが欠かせません。
以下の記事では、プロットの書き方で必要になる漫画ストーリーの作り方を、6つの要素にまとめました。
漫画のプロットの書き方が分かったら、次はネームを描く作業に入ります。
漫画のネームに関する記事は、以下のリンクに載っているので、あわせてご覧ください♪