棒人間が主人公の漫画ってありなのかな?
筆者は確信をもって言います。
「棒人間の漫画はありどころか、漫画描きにとって基礎的な表現法である!」と。
ぼくも初めから漫画の絵が描けていたわけではないのです。
ではまだ絵が描けないときの筆者は、どうやって漫画を描いていたのか?
棒人間で漫画を描いていたのです!
漫画を描き始めた当初の僕は、棒人間の漫画を描いていました。
棒人間ならだれでも描けるので、後は物語さえ思いつけば漫画を作れます。
棒人間の漫画は、漫画描きにとって最も簡単にできる漫画表現なのです。
ここでは棒人間で漫画を描いたことのある筆者が、棒人間漫画の描き方について解説していきます!
Contents
棒人間で漫画を描く魅力
ここから棒人間で漫画を描く魅力や効用について書いていきます。
ここを読めば、およそ字を描ける人なら漫画を描けない人はいないという事が分かるでしょう。
1:誰でも描ける
棒人間で漫画を描く効用の第一は「誰でも描ける!」ところにあり!
棒人間って、誰でも描けるじゃないですか。
〇描いてちょんちょんと、線を引けば棒人間になるわけだから。
漫画を描こうとする初心者にとって初めの難関になるのが「絵が描けない」という悩み。
「私は絵を描くセンスがないから」「絵を描いたら皆に笑われたから」…
色々な理由で絵が描けない事に悩む人は多いですね。
でも僕は思うのです。
別に絵なんか描けなくても漫画は描けるのだと。
描けないなら、棒人間で漫画を描いてしまえばいい!
手にペンを持って何かが描ける人なら、だれだって棒人間を描く事は出来ます。
ということは棒人間の漫画は基本的に誰でも描けるということ。
漫画の絵は上手くなければいけないという決まりはありません。
棒人間で描いた漫画も、立派な漫画なのです!
2:すぐに漫画を描きだせる
棒人間で描く漫画の魅力は「すぐに漫画が描きだせる」こと!
まともに漫画を描こうとしたらキャラクターの外見決めて、舞台やアイテムを決めて、背景資料を用意して…と手間や時間がかかる。
しかし棒人間の漫画であれば、思いついたその瞬間に描きだすことが出来るのです!
棒人間の漫画は簡単に描けるので、漫画の設計図的役割のネームを描くときにも使えますね。
漫画のアイデアが生まれたら即描きだせる効率の良さは、棒人間漫画の魅力!
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棒人間漫画の描き方~物語の作り方
棒人間で漫画を描くとして物語はどうするのか?
おそらく漫画を描く初心者であれば、物語のストックがないだろうし、何を描いたらいいか分からないでしょう。
そんな時は行き当たりばったりで物語を考えましょう!
例えばテレビを見ていて「無人島」という発想がひらめいたとしましょう。
「無人島」から連想されるアイデアを繋ぎ合わせて、漫画の物語を作るのです。
以下は、「無人島」から連想して出した筆者のアイデアです。
無人島でたった一人の主人公
⇒無人島で謎の人型生命体と遭遇
⇒謎の生命体の宇宙船に連れて行ってもらう主人公
⇒主人公は宇宙船で不思議な惑星へ連れさられ、未知の世界を冒険をすることになる
ある言葉を元に連想を広げることで、漫画の物語になりそうな案が浮かぶことがあります。
上の案では、「無人島」から「未知の惑星で冒険をする主人公」の発想につながりました。
連想法による漫画アイデアの出し方については、以下の記事に書いてあります。
あるいは街を歩いていて面白い人を発見したら、その人を主人公にして漫画の物語を作ってみるのも良いでしょう。
その人はどんな生活をしているのか?どんな仕事をしているのか?友達は?と考えてみる。
街で見かけた面白い人から連想されることを繋ぎ合わせていき、勝手に物語を作っていけばいいのです。
「街で見かけた面白そうな人は、地底世界に通じる道を知っていた!」とか意外な発想を組み合わせてみるのもいいかも。
面白そうなアイデアを掛け合わせていきながら、行き当たりばったりで物語を作るのです。
このような物語の作り方ならきっと誰にでも出来るはず。
楽しみながら、棒人間漫画の物語を創作していきましょう!
棒人間の漫画なんてかっこよくないと思っている人へ
「棒人間の漫画なんてかっこよくないよ…」
確かに見た目はシンプル過ぎる棒人間の漫画。
しかし棒人間の漫画は、絵を描く難しさを取り払ったうえで漫画が描けるのが魅力。
棒人間の漫画とは「誰もが出来る、簡単で、お手軽な漫画表現」なのです!
漫画描きは誰もが初めから絵がうまく描けるわけではないのです。
上手くなるよう工夫しながら練習する事で、絵は上達してくる。
だから漫画描きの初心者は、だいたい棒人間の漫画から描き始めます。
僕は小学校1年生のときに漫画を描き始めましたが、やはり棒人間を使っていました。
でも僕が漫画を描き始めた当初、絵が棒人間だからって劣等感は感じなかった。
「漫画を描きたい!」という表現欲求が初めにあり、だから漫画を描いていました。
漫画を描きたいという強い想いがあったので、絵が棒人間かどうかなんて関係なかったのです。
漫画を通して頭の中の世界を表現したい、この表現欲求が漫画を描かせます!
絵がうまく描けないのなら、とりあえず棒人間で描いてしまえばいいんです。
頭の中にある物語、キャラクターをとりあえず棒人間で漫画にしていくことが大切だということ。
絵が描けるようになったら、その時まともに描けばいい。
絵が描けないうちは棒人間でいいから、どんどん物語やネタを漫画にしていきましょう!
棒人間漫画の描き方は今できることをやる!
「漫画が本当は描きたい。でも私は絵が描けないから漫画を描かない」。
この発想はとてももったいないと思う。
「漫画を描きたい」という表現欲求、これが大切なのです。
せっかく漫画を描きたい衝動が湧いてきたんだから、それは実現させてあげるべきなのです。
絵が描けないのなら、いま描けるような絵で漫画を描いてしまえばいい。
絵が描けないなら棒人間で漫画を描きましょう。
「漫画のストーリーが思いつかないから…」
そんな時はいきあたりばったりで物語やキャラクターを作っちゃいましょう。
「漫画のコマ割りの仕方がわからないから…」
そんな時はノートを開いて横から順に四角くコマを割って、漫画を描いていけばいいのです。
僕は小学校4年生の頃こんな風にコマを割って漫画を描いていました。
いきなり完璧なものを目指したら手が出なくなります。
今できる絵で、今浮かぶ物語で、漫画を描けばいいのです。
その時役に立つのが「棒人間の漫画」なのです。
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棒人間の漫画の描き方~個性の出し方
棒人間で漫画を描くのはいいけど、キャラクター同士の個性をどう出したらいいの?って思うでしょう。
こういう棒人間が沢山出てきたら、誰が誰だかわからないですよね。
棒人間の丸の中に簡単な顔を描きこむことでキャラクターの違いが出せます。
例えば
少年の棒人間。
少女の棒人間。
おじいさんの棒人間。
猫の棒動物。
パンチパーマの棒人間。
棒人間に特徴的な髪型をつけることでも個性が出るでしょう。
以下のように棒人間の顔の中に文字を描いて区別するという方法もあります。
棒人間にキャラクターの名前があるなら、顔の中にキャラ名を描いてしまいましょう。
うわ!俺だ!俺がいるぅ~!
要は棒人間に顔でも文字でも描きこむことで、個性を付けられるということです。
棒人間漫画の描き方~背景はどうする?
棒人間の漫画の背景を描くときもシンプルに線を描くか、文字を描きこむかで良いのです。
道にビルが建ってるならこれ。
道に木が生えてたらこれ。
家を描くならこれ。
自動販売機ならこれこれ~!
上のような絵なら、絵が描けない人でも背景を描くことが出来るでしょう!
絵はうまく描かなければいけないという思い込みを一度忘れましょう。
漫画は現時点で描ける絵と物語で描けば良い。
漫画家であればそれなりの絵が描けないとまずいでしょう。
しかし「漫画を描きたい」という夢をかなえるだけなら、棒人間や棒背景が描ければ十分。
あなたの内から発する漫画を描きたい欲求をおさえる必要はありません。
今できる絵や発想で、今すぐにでも棒人間の漫画を描きだすのです!
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粕川が漫画を描きだした当初の棒人間漫画
僕は小学校1年生の頃にオリジナルで考えた「ハイパーZ」という漫画を自由帳に描いていました。
しかし「ハイパーZ」の漫画は棒人間ではありません。
僕は「ハイパーZ」を描くまえに棒人間の漫画を描いて練習していました。
だから、下手なりに顔や体は描けるようになっていました。
このブログ「漫画アート芸術家」にて不定期連載している四コマ漫画「もっとがんばれ!バカオ君」を作ったのは小学校4年生の時。
小学校4年の時に描いていた四コマ漫画「もっとがんばれ!バカオ君」が棒人間漫画でした。
当時のバカオはこんな感じ。
粕川が小学校4年生(10歳)のときに描いていた棒人間の漫画は、以下の記事に載っています♪
僕は小学校の時、授業中でも先生に隠れて漫画を描いているような子供でした。
教科書の下にノートを隠してずっと漫画を描いているわけです。
出来れば1授業の中で一つの漫画を描き終えたい。
そうなると、簡単に描ける棒人間の漫画は有利でした。
授業中に生まれた発想を片っ端から棒人間漫画で描いていくのです。
とくに四コマ漫画は発想勝負な所があるので、面白いネタが生まれたら棒人間漫画ですぐに描きだすようにしていました。
せっかく良いアイデアが生まれても、描き残しておかないと忘れてしまうので、アイデアのメモは大切。
小学校の頃僕はろくに勉強もせずノートに漫画を描いていたので、大量の漫画ノートがたまりました。
学校の先生は僕が授業中に漫画を描いていることに気づくと、容赦なく漫画ノートを取り上げます。
僕としてはせっかく描いた漫画が取り上げられて悲しいけど、気を取り直してまた新しく漫画を描きだす。
先生に見つかるとまた漫画ノートを取り上げられ…でも平気で僕はまた漫画を描きだす…という事が続きました。
こうして先生に取られた僕の漫画ノートは30センチくらいの厚さにたまっていました。
何が言いたいかと言うと、好きな事、漫画を描きたいという欲求に素直に従い創作していたから今も変わらず僕は漫画を描き続けられているわけです。
授業中に漫画を描くのはお勧めしないですよ。
しかし漫画が描きたいのに絵が描けないからという理由で漫画を描く事をあきらめるのはもったいない!
僕も漫画を描き始めた当時は、棒人間の漫画しか描けなかったです。
しかし「漫画を描きたいという表現欲求にしたがい、描き続けてきたから」今では棒人間以外の漫画も描けるようになってます。
絵が描けないのなら、棒人間で漫画を描けばいいのです。
物語が思いつかないなら、行きあたりばったりの物語で作ればいいのです。
漫画創作においてまず初めに大切なのは、「漫画を描きたい」という表現欲求!
「漫画を描きたい」という気持ちを大切にして、今から棒人間の漫画を描きだしていきましょう!