どうも、漫画アート芸術家の粕川です(@artkasukawa)!
本日は漫画のネームの描き方、コツについて解説していきます。
漫画のネームを描く理由については、以下の記事に書きました。
筆者は現在このブログで漫画を連載しており、ユーチューブ用漫画などの制作もする現役の漫画描きアーティストです。
今回の記事では漫画のネームの描き方を12のトピックにまとめたので、漫画ネームが描けるようになりたい人はぜひ最後までご覧ください♪
Contents
- 1 漫画ネームの描き方とコツを12のトピックで紹介
- 1.1 漫画ネームの描き方1:プロットと照らしあわせて描く
- 1.2 漫画ネームの描き方2:コマの形にメリハリをつける
- 1.3 漫画ネームの描き方3:コマの数にメリハリをつける
- 1.4 漫画ネームの描き方4:アップやロング、アオリやフカン構図を使う
- 1.5 アップやロングの構図を使って画面にメリハリをつける
- 1.6 漫画ネームの描き方5:画面を傾けるときはそれが活きる場面で使う
- 1.7 漫画ネームの描き方6:セリフは長くしすぎない
- 1.8 漫画ネームの描き方7:キャラに演技をさせる
- 1.9 漫画ネームの描き方8:場面転換するときは状況説明の絵を入れる
- 1.10 漫画ネームの描き方9:ページをめくらせるための引きを意識する
- 1.11 漫画ネームの描き方10:見開きの中にも起承転結を作る
- 1.12 漫画ネームの描き方11:プロの描いた漫画を参考にする
- 1.13 漫画ネームの描き方12:一番大切なのは最後まで描き上げること
- 2 漫画ネームの描き方の最後に
漫画ネームの描き方とコツを12のトピックで紹介
ネームは、漫画作品の面白さを決める重要な要素です。
そのため漫画ネームを描くときは、漫画の面白さの根幹部分を作っていると思い、取り組みましょう。
以下より、漫画のネームの描き方やコツを12のトピックで紹介していきます。
漫画ネームの描き方1:プロットと照らしあわせて描く
ネームは何も考えずに描き出すと、ページ数がどんどん増えてしまうことがあります。
漫画はページ内で物語をまとめる必要があるため、ネームを描く時はプロットと照らし合わせて描きましょう。
プロットで決めた物語の流れを参考に、漫画がページ内でおさまるように描きます。
例えば主人公が登場して、生い立ちや性格を紹介する部分は~ページでおさめる、というように計画的にネームを描くのです。
漫画にはそれぞれ必要なシーンがあるので、ページ配分を考えておかないと、重要なシーンでページが足りなくなってしまいます。
ページ数の指定がない漫画であれば、自由にエピソードをネームで描けるでしょう。
そんなときでも、「ラストのクライマックスは~ページくらいでまとめる」と計画を立ててあると、だらだら長いネームになるのを防げます。
物語全体を指定のページ数でおさめるために、それぞれのシーンのページ数を把握しておくと良いでしょう。
ネームに内容を詰めこみ過ぎてもいけないので、そこはバランスを見ながらページ配分を考えます
漫画のネームを描くときは、プロットを参考に作るようにしてください。
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漫画ネームの描き方2:コマの形にメリハリをつける
漫画のコマは、それ自体で表現力を持ちます。
コマの長さや形によって、漫画の展開のリズムを作ることができるのです。
普通のコマ割りを続けた後に出てくる変形コマは、リズムを崩すので、絵に注目させたいときに使えますね。
コマのサイズに強弱をつけることで、読者が絵に感じるインパクトを操作することもできるでしょう。
例えば小さなコマを続けて、重要なシーンで大きなコマを使うことで、絵の迫力が出ます。
コマ割りの基本は、ヨコ長のコマです。
タテに長いコマは、以下のような効果を出したいときに使えます。
●高さを見せたいシーンで使う
●他のコマと差別化をして、注目させる
●タテに視線が動くので、コマを読むリズムを崩せる
漫画は基本的に四角のコマで、コマ割りをします。
四角いコマが標準という前提があるから、変形コマなどが生きるのです。
変形コマは、それにふさわしい場面で使いましょう。
あまり変形コマを多用すると、いざ変形コマで目立たせたい時に効果が弱くなってしまいます。
コマ枠を飛び出して絵を描くことで、迫力がでます。
毎回コマ内に絵をおさめるのではなく、ここぞという場面ではコマ枠をはみ出して絵を描いてみましょう。
例えば主要キャラクターが初めて登場するシーンでは、コマ枠を破って絵が描かれると注目が集まります。
ネームの描き方のなかでもコマ割りは、漫画のリズムにつながる部分です。
シーンに合ったメリハリのある形で、コマ割りをしてみましょう。
漫画ネームの描き方3:コマの数にメリハリをつける
漫画のコマの数は1ページに対して、4~6つが基本といわれています。
迫力を出すために大ゴマを使うなら、1ページにつき1~3コマが目安でしょう。
1ページ内にコマ数の決まりはないので、たくさんコマ割りをすることもできます。
しかし1ページにコマが多すぎると、絵や文字が小さくなり、読みづらくなります。
変化をつけるためにコマ数を多く入れれば目立つかもしれませんが、基本は上の数を目安にすると良いでしょう。
僕は小学生のころ以下のようにコマを割って漫画を描いてたことがあります。
左から右に向かって読む漫画ですが、これではコマ数が多いし読みづらいですね。
現代のネームの描き方では、見せたい絵に注目させるために、まわりのコマを調整するのが一般的です。
ネームの描き方のコツで、コマを配置する時のポイントは同じ大きさのコマや、同じ数のコマを連続させないこと。
コマの数に変化をつけることで、漫画にリズムをつけることもできます。
自分の漫画ネームにふさわしい数のコマを使いましょう。
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漫画ネームの描き方4:アップやロング、アオリやフカン構図を使う
漫画を描くとき、顔やバストアップの構図ばかり描いていると、キャラクターがどこで何をしているかが分からなくなりがちです。
なので1ページに最低1コマは、キャラクターや周囲の状況が分かるロングの絵を入れてみましょう。
ロングの絵とは、キャラクターがいる場所や背景が分かるように、カメラを引いた構図の絵を入れるということです。
顔アップの絵ばかり続くと退屈だし、いざ顔アップで表現したいシーンが来たときに効果が弱まるデメリットになります。
以下の画像をもとに、漫画ネームの描き方のアップやロングの構図について見ていきましょう。
上の漫画は先を歩くキャラクターと、後ろを歩くキャラクターのシーンが描いてあります。
2人がどのくらい離れて歩いてるか?の距離感を見せるために、3コマ目でフカンの構図を使いました。
フカンは上から見下ろす構図のことで、全体の様子を把握させたいときに使えます。
フカン構図を使えば、キャラクター同士の距離感や状況を伝えることができます。
またフカン構図は「キャラクターの孤独感」をあらわすこともできます。
フカン構図からキャラクター1人がポツンといると、なんとなく孤独な雰囲気を出せるでしょう。
アオリとは、下から見上げる構図のことです。
アオリの構図を使うと、対象を大きくみせることができます。
例えば高層ビルをアオリ構図から見ると、雄大なビルの外観が表現できるでしょう。
アオリ構図は対象を強大な存在に感じさせるので、ホラー映画などでよく使われます。
ホラー映画ではカメラを地面スレスレに構えたアオリ構図で、恐怖の対象をより強調して映していることがあります。
漫画ネームの描き方で、対象物を雄大に強そうに見せたいときに使えるのが、アオリ構図です。
アップやロングの構図を使って画面にメリハリをつける
漫画ネームの描き方で、アップやロングの構図を交互に使うことで、漫画にメリハリをつけることができます。
参考の漫画ではフカン構図でキャラクター同士の距離感を見せた後、次のコマはドアップで顔を見せて、対比によるインパクトを与えています。
このようにカメラを引いた構図からいきなりドアップの接写を使うと、メリハリのある画面になります。
アップからロング、ロングからアップのように、構図に変化をつけることで、読者を飽きさせない演出をすることができるでしょう。
引きのロング構図から極端なアップ構図の対比を使った映画監督に、黒澤明監督やセルジオ・レオーネ監督がいます。
セルジオ・レオーネ監督の「夕日のガンマン」や「続・夕日のガンマン」では、ロングとアップ構図の対比がよく出てきます。
カメラを引いたロング構図から、次のシーンではドアップで顔を見せるのです。
アップとロングの映像を使い分けて、視聴者を飽きさせない工夫が凝らされてます。
遠くの絵から近くの絵と急に変わるので、視聴者にはインパクトを与えられます。
映画ではロングやアップ、フカンやアオリ構図などが巧みに使われる作品があるので、今度観るときは注意深く観察しましょう。
漫画のネームの描き方でもロングやアップ、フカンやアオリ構図を使い、変化のある画面を作りましょう。
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漫画ネームの描き方5:画面を傾けるときはそれが活きる場面で使う
漫画を描くとき、何となく絵を傾けて描いてしまうことがあります。
でもこれはよくありません。
画面を傾けるのはそれ自体で表現力があるので、意味もなく使うと、画面を傾けた時のインパクトが弱くなってしまいます。
画面を傾けると読者から見て不安定な構図なので、違和感が生まれます。
イギリスの映画監督ヒッチコックの作品では、画面の傾きがたくみに使われます。
ヒッチコックは視聴者のドキドキやサスペンスを盛り上げるために、ここぞという場面で画面を傾けるのです。
例えばいかにも怪しい男が主人公に話しているシーンで、画面を傾けたとしましょう。
話している男の怪しさが、画面を傾けることで強調されるでしょう。
漫画ネームの描き方でも、コマに描く絵の傾きは読者に違和感を与えるので、必要なときに使うと効果が出ます。
漫画を描く僕たちも画面を傾けるのであれば、その効果が最大限生きる場面で使うとよいのです。
漫画ネームの描き方6:セリフは長くしすぎない
漫画では、長く説明的なセリフは避けたほうが良いでしょう。
漫画は絵が使えるので、説明は出来る限り絵で行うのです。
ただし変わり種として、あえてセリフで全部説明するという表現法もあります。
セリフや文字で状況説明をすると、どことなく絵物語風になるかもしれません。
漫画表現はセリフや文章だけでなく、絵が使えるメリットがあります。
それなら絵で説明できるところは絵で行い、セリフで他を補うという方が、漫画らしい強みを発揮できるかなと筆者は思います。
僕は漫画を読むとき吹き出しぎゅうぎゅうに詰まったセリフを見ると、何となく読む気をなくします。
漫画のジャンルとして必要なら長いセリフもありですが、一般的にセリフはムダに長く書かないほうがよいでしょう。
出来る限り絵で説明し、セリフは長くなりすぎないように書きます。
セリフは文を削るという意識を持つと、ちょうど良いかもしれません。
吹き出し内の文字が多くなりそうなら、もう一つ吹き出しを作り、セリフを分けると読みやすくなります。
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漫画ネームの描き方7:キャラに演技をさせる
漫画では説明は出来る限り絵で行うと書きましたが、その代表的な方法が「キャラクターに演技をさせる」ことです。
セリフに頼らず仕草や表情、行動によって、キャラクターの思いを伝えるのです。
例えば母親に対して内心怒ってる女性が、キャベツの千切りをしているとします。
セリフでは普通なことを言う女性ですが、包丁でたたくようにキャベツを切っており、床にキャベツが散らばっています。
これをみた時、女性は内心怒ってるんだろうなと予想がつくと思います。
本当は彼女と別れたくないのに、仕方なく別れを切り出さなければいけない男がいたとします。
男は強気で、女性と別れても全然問題ない様子で、別れを切り出します。
でも男の瞳には涙がたまっており、手や足がふるえていたとします。
この男性は、本音では彼女と別れるのが辛いんだろうなと予想がつくでしょう。
このように漫画のネームの描き方のコツで、セリフ以外のキャラクターの演技で気持ちを表すようにすると、漫画の魅力が引き出せるでしょう。
キャラクターの演技のさせ方を勉強したければ、名作映画を観てください。
●映画の中でキャラクターが感情を表現する時に、どんな演技をしているか?
●キャラクター同士が状況説明の会話をしている時、言葉だけでなくどんな行動をしているか?
名作映画を観察し、キャラクターの演技の仕方などを自作の漫画に活かすのです。
映画は漫画で使える有益な表現がつまっているので、要チェックです!
映画のほかにも、アニメや漫画など参考になる作品はたくさんあります。
漫画ネームの描き方8:場面転換するときは状況説明の絵を入れる
漫画のなかで場面が変わるときは、キャラクターがどこに移動したかが分かるように、移動した先の背景コマを入れると、読者が分かりやすくなります。
例えばさっきまで公園で話していた男女が、喫茶店へ向かって場面が変わるとします。
その場合は男女が喫茶店にいることが分かるように、喫茶店の外観や店内の様子を描いた1コマをネームで描くということです。
場面がどこに変わったかを説明する1コマを入れることで、読者が一息入れる機会にもなります。
また場面転換のコマでキャラクターも含めて描けば、キャラの関係性や、まわりの状況についても説明できるでしょう。
以下の参考漫画では1コマだけ工場背景のコマを入れることで、猫のチッティがどこへ行ったのかが示されています。
場面移動したときに背景コマを入れる目的は、ほかにもあります。
漫画の状況に適した背景のみのコマを入れることで情緒や間、時間の経過などを伝えることができます。
場面が変わったことを伝えるコマは、1コマだけでなくても大丈夫です。
例えば場面Aから場面Bの間に、10年の時の経過があるとします。
その場合、場面Aと場面Bの間に、時間の経過を感じさせるエピソードをさしはさむことができるでしょう。
大きな木のまわりで遊んでいた10歳の子供が、20歳になって成人をむかえた姿を描けば、10年の時を感じさせることができます。
漫画ネームの描き方で場面移動をするときは、移動した場所を示す絵を入れることで、キャラクターがどこへ移動したかがわかるのです。
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漫画ネームの描き方9:ページをめくらせるための引きを意識する
漫画ネームの描き方でコマを割るときは、必ず見開き単位で画面を構成しましょう。
見開きとは、本の両面2ページ分が開かれた状態のことです。
漫画を読むとき、読者は見開きの状態で読んでいます。
見開きを意識したコマ割りをすることで、読者の注意をひくことができるのです。
webで掲載する漫画で上から下に向かってコマが続くネームを描く場合は、話が違いますが。
見開きに配置されるコマには、以下の役割があります。
見開きの漫画構成では、以下画像の赤枠「引きコマ」で、読者に次のページをめくりたいと思わせるような展開を持ってくるのが鉄則です!
引きコマに次が気になる展開を置くことで、読者は思わずページをめくり、漫画を読み進めてしまいます。
ページラストの引きコマでページをめくらせたら、次のページの頭で見せゴマを入れます。
見せゴマとはインパクトのある、魅力的なシーンを描いたコマのことです。
引きコマで興味を引きつけておき、ページ初めに見せゴマを置くことで、読者にインパクトを与えられます。
例えば釣りをしている人がいる漫画で考えてみましょう。
ずっと何も釣れなかった人が最後の引きコマで、何かが釣り糸にひっかかったとします。
読者は何が釣れるかと気になり、次のページをめくります。
すると見開き冒頭のコマでは、釣り糸にミイラがひっかかってて驚く人の絵を描く。
このように引きコマでページをめくらせたら、冒頭にインパクトのあるコマを持ってくるのです。
漫画の展開によってはページをめくった後の1コマ目が、インパクトに欠けるシーンになるかもしれません。
そんなときも引きコマだけは、思わず次のページをめくりたくなるような展開を入れましょう。
こうすることで、読者が飽きずに漫画を読み進めることができます。
なお以下画像の赤枠、見開きページ左上のコマは一番目立つコマだと言われています。
飛ばし読みされても見開き左上のコマは、目に入りやすいようです。
見開き左上のコマに魅力的な絵を入れると、読者の目にとまりやすくなります。
見開き右上にある冒頭のコマは、インパクトを入れるコマ。
そのあと、見開き左上の目立つ場所に、決めコマを入れる。
そして最後の引きコマで、次のページをめくりたくなるような展開を用意する。
●冒頭の1コマ目
●見開き左上の目立つコマ
●最後の引きコマ
この3か所が、重要な見せコマといえます。
見せゴマ3つ以外は、見せゴマを引き立てるためのコマという意識で配置すると良いかもしれません。
もちろん3つの見せゴマ以外に、インパクトのある絵を入れても大丈夫です。
漫画ネームの描き方のコツで、見開き漫画構成の基本は、見せゴマ3つを魅力的に演出することにあります。
ときには1ページまるまる絵を描くなど変化をつけて構成すると、飽きないコマ割りになるでしょう。
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漫画ネームの描き方10:見開きの中にも起承転結を作る
起承転結とは物語を作るための型で、これにネタを当てはめることで物語らしくなります。
漫画ネームの描き方のコツは、見開きで起承転結を意識しながらコマを割ることにあります。
見開きごとに、起承転結の流れを作るということですね。
見開きに入れる起承転結の考え方としては、以下があります。
●起⇒シーンの始まり。出来事の発端を描く
●承⇒「起」を受けて、物語が進む場所
●転⇒状況が一変する。それまでの流れが変わる
●結⇒「転」で起きた変化が結末につながる。オチを描く
見開きごとに、1テーマでエピソードを描くような感じでしょうか。
例えば、「釣り人がミイラを釣り上げた」というエピソードを、見開きの起承転結で描くなら、以下のような感じです。
「起」⇒釣り人が大魚を釣り上げようと思い、意気揚々と釣りを始める
「承」⇒半日なにも釣れない。釣り人はイライラしてくる
「転」⇒釣り糸に大きなものがかかった感触がして、釣り人は喜ぶ
「結」⇒釣り上げたものはミイラだった!
このようにして、見開きごとに起承転結を意識してエピソードを続けていくのです。
起承転結を意識したコマ割りをするとき、上の項であげた見せゴマ3つが起点になります。
●見開きの右上のコマに「起」の要素を持つ展開をおく(ここは見せゴマなので、インパクトのある絵やシーンがほしい)
●見開き右下のコマに「承」の要素を持つ展開をおく
●見開き左上のコマに「転」の要素を持つ展開を置く(ここは目立つコマなので、インパクトのある絵やシーンがほしい)
●見開き左下のコマで「結」の要素の展開を置く
●最後に引きゴマで、次のページをめくってもらう
以上のように、見開きごとに起承転結の要素をつけます。
起承転結の各要素を、コマのどの部分に置くかは、場合によって変わるでしょう。
見開き右下で「転」がきて、見開き左ページ全体で「結」を描くようなことがあるかもしれません。
見開きを起承転結の要素でネームを描くことにより、メリハリのある展開が生まれます。
そして見開きごとにひたすら起承転結の流れを続けて、読者に漫画を最後まで読んでもらうのです。
こうすることで読者の関心を保ちながら、スムーズに漫画を読んでもらうことができるでしょう。
見開きをどのようにネームで構成するかは、状況によります。
見開きをまるまる1コマとして描いた場合は、起承転結にはできないですからね。
でも見開きにおいても、起承転結の要素は存在するということは頭の中にいれておきましょう。
漫画ネームの描き方11:プロの描いた漫画を参考にする
漫画を描いててコマ割りや先の展開が分からない時は、プロが描いた漫画を参考にヒントを見つけましょう。
例えばネームを描いててどんなコマ割りをしたらいいかが分からないとき、いろんな漫画を読んでみます。
漫画家によって、いろいろな漫画の演出法があるでしょう。
コマ割りから、絵の構図、擬音の使い方や描き文字の入れ方…
このようにプロの漫画を見ているうちに、どのようにネームのコマ割りをしたらいいかのヒントが見えてくるかもしれません。
いろいろな個性の漫画家の要素をいいとこどりして、ネームを描くときに活かすのです。
ここぞという時に独特な変形コマを使うようなら、それを試してみるとか。
描き文字をひんぱんに使って笑いをとるようなら、自分も試してみるとか。
自作に取り入れるときは、そのまま持ってくるとコピーになってしまうので、自分の感覚でアレンジしてから使いましょう。
漫画家の作品は、ネームを描くときに迷った際のヒントとして活用するのです。
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漫画ネームの描き方12:一番大切なのは最後まで描き上げること
ネームを描くときに一番大切なのは、最後まで描き上げることにあります。
漫画のネームを描くとき、途中で面白くなくなり投げ出したい気持ちになるかもしれません。
しかし漫画が面白いか面白しろくないかを判断するのは、読者です。
ネームは完成させないことには読んでもらいようがなく、面白いかどうかの判断もつきません。
ネームを途中で放棄する原因に、人からの意見に流されて自分の方向性を見失うことが挙げられます。
人のアドバイスを聞くのは大切ですが、意見に振り回される必要はないのです。
参考となることは取り入れつつも、自分が描きたかったことは最後まで描ききりましょう。
例えそのネームが面白くなかったとしても、ネームを一本描き上げたという事実は、次への自信につながります。
今回描いたネームがつまらなかったら、改善点を学び、次回作に活かせばよいのです。
目の前にある一本一本の漫画ネームを、確実に仕上げていきましょう。
漫画ネームの描き方の最後に
ネームの描き方のコツについて色々と書いてきました。
漫画ネームの描き方12のコツは以下です。
●プロットと照らしあわせてネームを描く
●コマの形にメリハリをつける
●コマの数にメリハリをつける
●アップやロング、アオリやフカン構図を使う
●画面を傾けるときは、それが活きる場面で使う
●セリフは長くしすぎない
●キャラに演技をさせる
●場面転換するときは、状況説明の絵を入れる
●ページをめくらせるための引きを意識する
●見開きの中にも起承転結を作る
●プロの描いた漫画を参考にする
●一番大切なのは最後まで描き上げること
たくさんあるな~
ここまで漫画のネームの描き方について書いてきましたが、一つ言えることがあります。
それは「ネームの描き方に答えはない」ということ。
最終的に漫画ネームをどう作るかは、自分自身で決めるのです。
初めはどうネームを描くのか分からないので、マニュアルを参考にするでしょう。
でも描いてるうちに、自分なりの漫画ネームの描き方が分かってくると思います。
僕はネームの描き方の本を色々読んできましたが、だいたい以下のことが書かれていました。
ネームの描き方のコツは、どうすればもっと漫画が読みやすくなるのか?を考えること。
漫画は読者あってのモノなので、読んでもらうための努力の大切さが説かれていました。
漫画のネームは奥が深い!
ぼくも今後とも精進していきたいと思います。
漫画ネームの描き方に関する記事は他にもあります♪
さあ、ネームが描けたら次は下描きだ!
漫画の下描きの描き方は以下の記事からどうぞ!